引き続きジャイナ教寺院を訪れたときのお話。
ジャイナ教寺院を訪れた後、すぐ隣にあるBirds Hospitalに行きました。ここはジャイナ教の慈善病院なのです。若干(マジか…)と思いながらも、裸足のままでゴー。
階段を上ると、カゴの一つ一つに一羽ずつ治療中の鳩が入っていて、ぽっぽぽっぽ鳴いていました。他にもインコやオウムなどの小鳥がまとめて大きなかごに入っていました。大きなスペースにはクジャクが。ここで、裸行派の持っているクジャクの尾羽の話を聞きました。
私は鳥って結構好きなほうなんですが、鳩は深刻な病気の原因になると聞いていたし、実際に実家の近所の人が鳩のフンか何かが肺に入ったとかで亡くなったので、日本にいるころから鳩には近づかないようにしていました。通り過ぎる時は息を止めたり。しかしここは鳩だらけで、それも自分からここを訪ねたわけですから、鳩に罪はありません。なるべく息を止め気味にしながら、一羽一羽保護されるなんて、ほんとに気の遠くなるような活動だなーと思いつつ鳩を眺めていました。
それにしても、我々が歩いている床。鳥の飼料が足に刺さり(またか)、鳥の数にしてはきれいにしてあったけれど羽が舞い、カゴやケージを洗ったのであろう(そう思いたい)なんかの水がちょろちょろ流れています。これインドでもかなりハードル高めな環境なんじゃ?
それにしても、鳩がメインで保護されているのはなぜなんだろう?普通に数が多いからかな?と思っていると、一周して戻ってきた部屋で案内の人が言うには
敬虔なジャイナ教徒の王様が、猛禽類に食べられそうになっている鳩の身代わりとして、自分の手足を切り落として捧げたのだそうで…。AWESOME!!いや、王様!!
当時は「自分の手足とひきかえにハトを救うだなんて…!!」という思いでしたが、今は「さすがに自分の命と同等ではないのだな」と性悪な考えを巡らせるわたくし。いや、手足を捧げるというだけでもすごいですよ、本当に。痛いだろうし。
ジャイナ教徒の命のとらえ方は本当に徹底していて、私のでき得る想像の遥か彼方のそのまた向こうを超えていました。一番に思うことは、この教えを信じて命を大切にしている信者に、幸せになってほしいということです。彼らの幸せ…即ち、7つのうち一番の天国に行けるよう、願ってやみません(ジャイナ教の教義では、7つの天国と7つの地獄というランク付けされた世界が存在するそうです)。私は今まで食べた動植物の数覚えていないですから、一番の地獄行きで間違いないですね。