朝寝坊をした。ひさしぶりに。
10時ごろ起きて、歯科クリニックにいき、下の前歯の歯垢・歯石を除去してもらった。歯茎が弱いと歯垢や歯石を除去しても荒れてしまってかわいそうなことになることがある。といわれ、わたしは歯茎がよわくてかわいそうなことになる部類の人間らしく、クリーニングだけで腫れたりするらしかった。少しの刺激で口内炎ができるので何も言わなかったが深くうなずいた。
帰ってきて昼寝をしたあとごはんを食べながら明日の面接の準備をする。いろいろまとめてみたはいいものの、あまりに練習しすぎると用意していない質問をされたときにアドリブきかなくなるしな…と考えて(要はめんどうくさくなって)、本屋にいくことにした。
本が好きだからか、本屋にいるだけで落ち着くし、じぶんを解放することができるような気がする。3人以上の集まりが苦手であり、すべての人のパワーを一手に自分勝手に引き受けてしまい、それらの熱量にやられて勝手に涙がでてきたり寝込んだりする性質をもつわたしの(いや、良いパワーもそれだけもらえているということなのだけど、それでも人の発することばを適当にやりすごすことができないぶん、刺激が強すぎるらしい)、じぶんらしくいられる場所のひとつが本に包まれる空間である。
ほんとうは明日買おうとしていた宮崎智之さんの『モヤモヤの日々』を手に取って息を吸ってみる。至極の日記文学。「持って帰ろう」と決める。そしてもしかすると明日発売の「現代思想」9月号もおいてあるかもしれないとおもい書棚をみるとそれはなかった。まぁそれは明日買うか…などと考えながら7月号の『「加害者」を考える』を手に取り、宮崎さんの本と一緒にレジに持っていった。
そしてその書店のなかにあるカフェで普段のまないルイボスクリームオレンジを飲みながら、宮崎さんの本をしずかに繰った。とてもいい。とてもいいよ。そんなことしかいえない。感想はいつもむずかしい。よいものを他者にわかりやすく適切なことばで紹介するなどわたしには無理のようにおもえる。ことばを紡いだとたん、嘘になるような気がしてむずかしい。
それでも宮崎さんの『モヤモヤの日々』はとてもいい。ゆっくりゆっくり、ルイボスクリームオレンジを飲みながら自分のペースで読んでいこうとおもった。
良い日でした。あしたは面接。がんばらないとな。