物事を進めていると、ある種の分岐点に差し掛かることがよくある。
その分岐点で自分の人生が変わってしまったり物事の趨勢が大きく変わってしまうような瞬間のことだ。
そういった瞬間に決断するにあたって、よく自分の頭で考えることが重要だと言われる。とりわけ巷に溢れる自己啓発本や成功者の格言などには、自分の頭で考えることが重要だと言うふうに言われている。
自分の人生を自分で責任を取ると言う考え方を取りうるのであれば、そういった考え方は非常に魅力的であるし推奨されるべきものであるといえよう。
だが果たして本当にそうだろうか?
その意思決定で起こりうる結果の予想ができなかったり、それが自分自身の専門領域じゃなかった場合。
例えば就活や大学受験。
どの大学を受験すれば最も良い選択かは、入ってみなければわからない。 主観的にリサーチした情報だけで判断できるかと言えばいくらか無理がある。
会社を選ぶ際も企業が公開している情報からは正しい判断ができない。 紹介する側も自社は素晴らしいものだ、というバイアスがかかっているためだ。
だからこそ「第三者への質問」 が重要となってくる。
これから歩もうとしている選択肢を客観的にジャッジできる人間が意思決定において重要なファクターとなってくる。
私自身内面の弱さと向き合い、自己の範囲では言語化できない事柄を積極的に他者に依頼することで言語化を進めたり、これによって最適な選択肢を取る上で後悔のない決断が徐々にできつつあるように感じる。
干からびたスポンジをどれだけ絞ってもわずかな水しか出てこないのと同様に、 その事柄に対してわずかな見識しかない場合はおのずと取れる選択肢も限られてくる上に納得感も損なわれかねない。
他者を積極的に頼ることで、 よりスポンジに水を蓄えることができる。
つまり何でも独りよがりにするのではなく、積極的に人を頼ることこそ、後悔のない真の意味で自分の人生を歩むための第一歩となるのではないだろうか。