1月下旬にTwitterやメディアなどで大騒ぎとなった新世代のSNS[Clubhouse クラブハウス]をご存じだろうか。
有名人や著名人ベンチャー投資家などがこぞって利用し、ここでしか聞けないこぼれ話がその瞬間にのみ聞けると言う触れ込みで一躍話題となった。
1月の最終週を皮切りにTwitter?で拡散され、一時期メルカリでも招待枠が販売されるなどしたクラブハウスだが、今やその人気は下火どころの話ではなくなっている。
黎明期こそここでしか聞けない話と言う提供価値が最も高かったが、徐々に多くの人々がなだれ込むうちに参加者の質も下がっていった。
初期は芸能人がメディアでは公開されないような暴露話を行い、ベンチャーキャピタルの人々が絶対にインターネットで公開されないような投資検討基準について話していたり、仮想通貨の第一線で活動する人物がブロックチェーンに関するニッチな話題を提供したりなど、「聞いてて面白い話」ばかりだった。
そして私は友人とともに、その初期からクラブハウスで朝会と言うものを毎朝6時から1時間行っている。
多くの人々が参加する時期もあったが、現在は毎回多くて5−6人の参加者で落ち着いている。
クラブハウスを毎朝続けていて感じたこと、それはどうしても身内に参加者やファンが限られてしまうと言うことだ。
クラブハウスの欠点としてはどのような話題が話されているかをルームのタイトルからしか推測できない点にある。
例えばものすごく面白い話をしている人がいたとしてもその人の話の内容を名前から推測することはできない。なぜならユーザの名前は実名であり、名前は1度しか変えられないがために匿名性が低くなっているからだ。
つまり結果的に名の知れた人々やもともとのインフルエンサーなどにフォローが集中してしまい、本当に話が面白いけれども一般的には知られていないような人々が埋もれるシステムが構築されてしまっている。
その結果インフルエンサーとそうでない人の2極化が進んでしまい、いわゆる一般人の人々は限られた人々や知人の間でクラブハウスを使用するようになっていった。
私たちが行っているクラブハウスの朝会も例外ではなく、クラブハウス上で知り合った人やもともとリアルの世界で知人だった人など参加者は1部に限られている。有名な方が参加したこともないわけではないが絶対数としては限りなく少ない。
そしてクラブハウスに参加している人の多くが話している事として身内ノリが嫌いだということがある。
身内しか参加傾向がない一般人が開くルームは、身内以外の人々をその性質から自然とシャットアウトしてしまうため、ルームを開き続けても人が集まりにくいと言う負のスパイラルに陥ってしまう。
つまりクラブハウスで毎朝朝会を開いて学んだ事は、いかにして公益性の高い話をすることができるかが、発信する上でのカギになると言うことだった。
現在下火と言われているクラブハウス。そのコミュニティーがどのようにして変遷していくか。今後の動向に注目していきたい。