ALISのベータ版がリリースするとのことで、試しに記事を書いてみようと思います。
今回書く記事は以前にブログで書いた内容のリライトになります。
ALIS側の制約でブロックチェーンに関連する記事を書くことが条件となるので、以前に紹介した分散型のシェアリングサービスが実際に流行るのかという話を3つの視点から考えた記事を書いてみます。
昨今、注目されているニュームーブメントとして「シェアリングエコノミー」という概念があります。
「シェアリング・エコノミー」とは、典型的には個人が保有する遊休資産(スキルのような無形のものも含む)の貸出しを仲介するサービスであり、貸主は遊休資産の活用による収入、借主は所有することなく利用ができるというメリットがある。
参照:総務省|平成27年版 情報通信白書|シェアリング・エコノミーとは
シェアリングエコノミーの波はヨーロッパやアメリカなどを中心に広がっていき、日本や中国、アジアにも広く普及されはじめていますね!
代表される分野として”カーシェア”を代表する『Uber』や”ホームシェア”の『Airbnb』その他にも”ミールシェア”や”スキルシェア”のサービスなどがあります。
ちなみに日本のシェアリングエコノミーについては、ヨーロッパやアメリカに比べるとまだまだ小さいですが、日本のベンチャー企業の活躍もあり、ちょっと古いですが、日本再興戦略2016で政府の成長戦略としてシェアリングエコノミーを推進することが発表されています!
詳しくは以下のサイトから詳細が確認できます。
https://sharing-economy.jp/ja/news/20160607/
なぜ、ブロックチェーンはシェアリングエコノミーとの親和性が高いと言われるのか?
それは双方がP2Pをもとに”信頼”で成り立っている点が挙げられます。
シェアリングエコノミーに代表されるAirbnbは今までホテルが提供していた宿泊を個人が貸し出せるようにすることで、部屋を貸したい個人と部屋を借りたい個人をマッチングさせることに成功しました。
しかし、個人間でのマッチングには一つ問題がありました。
それは知らないもの同士をどうやって信頼するかということ。
従来のホテルでの宿泊であれば、ホテル側は法人として社会的信用があるので、滞在者は安心してホテルを予約することができました。
また、ホテル側もプロであるために、利用者の対応にも慣れており、双方が信頼を考えることなく宿泊ができました。
そこで、Airbnbは相互レビューを取り入れることで、素性の知れない個人同士を評価し信頼することでお互いが安心してサービスを利用できるようにしたのです。
これってブロックチェーンの仕組みにも似た部分があると思いませんか?
ブロックチェーンはP2Pにおけるトランズアクションを第三者の仲介なしにトラストレスに行うことができます。
これは今までのプラットフォーム型のサービスからプラットフォーマーを必要とせずに個人間のみでのやり取りを成立することができます。
つまり、ブロックチェーンとシェアリングエコノミーを掛け合わせることで、AirbnbやUberのようなプラットフォーマーなしに個人と個人だけでサービスの利用が可能になります。
分散型である必要性についてですが、一番のメリットは既存のサービスにかかる手数料が大幅に削減できる点だと思います。
特にホームシェアリングだと "The Bee Token"は既存のサービスが10%から22%まで発生する手数料を0にすることが可能です。
これは仮に既存のサービスと並んで価格を考えたときにサービスを利用する上で大きな魅力になります。
また、サービスの利用者はコミュニティーによって評価されるため、プラットフォーム側が圧倒的な力を持って、利用者のアカウントを凍結することがなく、サービスを利用する参加者によって、より公平に評価されるようになるでしょう。
ここらかは、分散化されたサービスが「実際に流行るのか?」ということについて考えていこうと思います。
まず、分散化されたからといって類似のサービスが既存のサービスをdisruptできるかというとそんなに簡単な話ではないと思います。
まず、既存のサービスと戦う上で圧倒的にリスティングが足りないです。
既存のサービスと価格で勝負できるのは、あくまでもユーザーがサービスを選ぶ上での”セレクション”がどれだけあるかということが前提となります。
いくら、手数料の安さが魅力的であっても、ユーザーから見たときの出品数が全然ない状態だと全く魅力的なサービスだと言えません。
例えばコンビニに行って商品がお茶とパンしか売ってなかったら全然買う気にならないですよね。
新規参入するホームシェアリングもいかに既存プレイヤーの牌を取ることができるかが鍵を握るということです。
この出品数についてはマーケットプレイス型のサービスでは一番のキモになる部分だと思います。
ホームシェアリング型のサービスの場合も同じで、どれだけのリスティングをサイト内で確保できるかが勝負です。
ホームシェア系のサービスはすでに AirbnbやHomeaway,などの主要プレイヤーが大抵の牌を取っている状態なので、ここからいかに掲載するホストを集めるかが重要です。
ホスト獲得の施策について
ホスト獲得の施策について僕が考えうる施策としては、トークンエコノミーをうまく活用することだと思います。
どういうことかと言うと、新規登録者にトークンをばらまいてインセンティブを付与する方法があります。
これはトークン系のサービスであればよく行われる方法で、サービスローンチ前にトークンを付与(ICO)したり、サービスの登録者にトークンを限定付与してもらうといったやり方です。
これは何がいいかと言うと、トークンはもちろん持っっていることでそれ自体に価値が着くので、将来的に利益を値上がりするんじゃないかとユーザーが期待感を持てばどんどん登録者数を増やすことができます。
これはある意味、既存のサービスで割引ポイントを付与することより、不確定要素が多く、潜在的なホスト獲得に効果がありそうな気がします。
あとはサービスの紹介やアフェリエイトを通して利用者を紹介してもらい、さらにトークンを付与しながら、利用者を増やしていく方法もありますね!
これだとある程度のリスティングを増やしていくことができると思います。
僕が考える施策としてははじめに利用するエリアを数都市に絞って、スタートするのがいいかと思います。
始める都市は、人口が多く、宿泊のニーズが高いエリア且つ、ホームシェアリングが合法であるエリアを攻めることが重要です。
潜在的に需要がある都市を数都市絞って事前登録をかけて、まずはリスティングをかき集める。
そしたら、サービスをローンチして、ゲストに利用してもらう。
それで、利用数が増えてきて、ある程度攻め方がわかってきたら、他の都市に展開していく。
ちなみになぜ、最初から全体にオープンしないで、一部の都市でスタートするかと言うと、リソース的な観点とリスティングが集まらなさそうなエリアをいきなり初めてもサイト訪問時に過疎感がでるとユーザーの使い勝手が落ちると考えたためです。
今回は3つのテーマでまとめてみましたが、結論、分散型のシェリングサービスはかなりポテンシャルがあると思います!
特にホームシェアリングはトークンを使うことで手数料が大幅に下げることができ、且つサービスの信頼性や将来性がある以上はトークン自体の価格が上がり、新規ユーザーの獲得が比較的に容易にできるんじゃないかと思います。
ただ、Airbnbも同じこと考えていると思うので、Airbnbやその他の巨大なサービスにどれだけのスピード感と差別化を持って勝負できるかが見ものです。
個人的には分散型のサービスを応援したいので、どうマーケットに入ってくるか注目して行きたいと思います。