どうも、ALIS春のNFT祭り「その他」のバッジが欲しいけれど、なんかもうどうでもよくなってきちゃってるZuckyです。
前回の記事に引き続き、猟師について書いていきます。
今回は『狩猟免許取得編』となります。
前回の記事はコチラ
はい、ハンター・猟師といえども、むやみやたらに罠を仕掛けたり猟銃をぶっ放して動物を狩ってはいけません。その条件は法律で厳しく定められているのです。
そして狩猟をする前に、まず正式な『ハンター・猟師』でなければなりません。
これが大前提です。
狩猟をするためには、『ハンター・猟師』の資格・ライセンスを取得しなければならないわけです。
では、果たしてハンターライセンスとはなにか?
これです。
では、その権限を詳しく画像で説明いたしましょう。
そう、売れば7代遊んで暮らせると名高いあのライセンスなのです!!
って違うわ!!
失礼しました。本当はこっちです。
はい、県知事から『狩猟免状』(ハンターライセンス)が交付されます。
これをもって狩猟免許とし、堂々と狩猟をおこなう「資格」を得られます。
しかし、これだけではまだ狩猟はできません。
「ハンター保険」へ加入して、狩猟を行う自治体で「狩猟者登録」をしてやっと晴れて狩猟が行えるようになるのです。「ハンター保険」への加入はほぼ「猟友会」への入会と同義です。猟友会に属することで、団体でハンター保険へと加入できます。
そして↑の画像のライセンスカードが交付されるわけです。
大事なことなので念を押しておきますが、あのカードを売っても遊んでは暮らせません。(知っとるわ)
では、その『狩猟免許』を取得するにはどうしたらいいのか?
試験に合格すると、免状が交付されます。
さて、では『ハンター試験』とはなにか?
ハンター試験とは?
年に1度行われるハンター協会主催のプロハンターライセンス授与試験。 試験内容は非常に苛酷で、毎年多数の死傷者が出ている。 申し込み人数は数百万人に上るが、試験会場に辿り着く途中にも様々な罠が仕掛けられているため、実際に試験を受ける受験生は1万人に1人である。
危なかったです。私も危うく命を落としかけました
今思えばよく合格できたなと思いました。あの44番のピエロみたいな奴...やばかった...‼って違うわ!!
『狩猟免許試験』
毎年、年に2回程度行われている試験です。
取得したい免許の種類ごと(銃、罠、網)に願書を申請して受験します。
必要なものは
・受験料:5,200円
・医師の診断書
試験の内容は、以下の3科目となります。
1.知識試験(法令や野生動物に関する知識)
2.適性試験(視力、聴力、運動能力等)
3.技能試験(猟具、鳥獣判別)
~具体的な内容・対策~
1の知識試験は30問で正答率7割で合格、制限時間90分です。
後述する「講習会」に参加し、そこでもらえる「狩猟読本」という問題集みたいなものをやっておけば大丈夫です。実際の試験も私はじっくりやっても15分で終了しました。余裕です。
2の適性試験は、車が運転できる視力があって、ラジオ体操ができればOKです。余裕です。
3の技能試験は、罠や猟銃の組み立てや、野生動物のスライドを見て、その動物が狩猟してよい動物かどうか答える試験です。
これも「講習会」に参加しておけば余裕です。
私が受けたときは1日かけて実施されました。午前が知識試験、午後が適正、技能。
問題は15分で終了しそこから午後の試験までクッソ待ちます。アホみたいに暇です。
適正、技能試験も、私の自治体は、種類ごとに順番にやっていくので、猟銃のひとが終わったら罠、罠の人が終わったら網というようなやりかたで、これもクッソ待ちました。14時半ぐらいから始まって15時半ぐらいに終わった気がします。超無駄な時間が多かった気がします。
試験会場には高齢の男性しかおりませんでした。ここだけTHE限界集落といった雰囲気です。猟師の高齢化、後継者不足が如実に表れていました。
故に、体力試験も屈伸ができればOK。10秒片足で立てればOK。といったような内容で、おじいさま方達がプルプルふらふらしながらなんとかクリアしておりました。
視力検査がどうしてもクリアできず絶望した表情で会場を去るおっちゃんもいました...。どうしてあんた眼鏡を持ってないんだ...?
あ、受験申請に必要な『医師の診断書』とは精神心疾患がないことを証明したものです。簡単に言うとやべー奴に銃や罠なんて持たせられねーぜ。ってことです。
当然ですよね、日本は良い国です。
あなたは正常です。と、かかり付けの病院の先生に一筆書いてもらいましょう。
さて、それでは続いて『講習会』について説明します。
講習会とは、原付免許で言うところの「寺子屋」みたいなものです。
会場に行って日本の狩猟の状況について話を聞いたあとに、そこで配られる『狩猟読本』(問題集みたいなもの)を開いて、担当の人が「何ページのここの問題はやっておいた方がいいですねぇ~...」なんて感じにテスト範囲を事前にゲロっちゃう先生みたいなことをしてくれます。担当の人が「ここ怪しいよ?でるかもよ?」みたいな感じに匂わせたところをチェックしておいて、試験日が近づいたらそこをなんとなく覚えておけば知識試験は大丈夫でしょう。
その後に、今度は技能試験対策で、本物の罠を触らせてもらいます。
何種類かの罠の仕掛けかたを教わって、実際に自分で仕掛けてみます。
本番では制限時間内に適切に罠を仕掛けることができれば大丈夫です。
あとは、使用を禁止されている罠もあるので、その判別をおこないます。
講習会では実物を展示して、使ってはいけない罠のポイントを教えてくれます。
ちなみに、漫画やゲームでよく出てくる「トラバサミ」…罠と言えばコレ!みたいな認知度ですが、あれは随分前から使用を禁止されています。
講習会にも申請が必要です。受講料は8000円(テキスト代含む)。猟友会員なら安くなります。
講習会に出ておけば、試験の心配はいらないでしょう。
さて、ここからは私の苦労話です。
私の自治体だけの話かもしれませんが、この講習会や、狩猟試験...
流れ的には、狩猟免許を取得→ハンター保険加入(猟友会入会)→狩猟者登録で狩猟はできます。
ですが実際は、まず猟友会に所属しないことには何もできないのです。
猟友会の知り合いも伝手もなにもなく、単身で漠然と猟師を目指した私にとってこの入り口を見つける部分が一番の難関でした。
猟師とは閉ざされた世界...。
まず、免許試験のページを見ても、願書がない。
同試験ページで案内されている講習会についても申請書がない。
問い合わせ先として、県の猟友会のホームページが参照されているので、リンクを開いてみるとほぼ「迷い犬のお知らせ」しか情報がない。
まさかの担当の連絡先についての項目もない。なんだこのガバガバなHPは?
そしてホームページはYAHOOブログ。ここは20世紀か?
ならば県ではなく市(支部)の猟友会のホームページを見てみよう。とおもって検索するも、市の猟友会のホームページは存在すらしなかった。
おいおいおい……詰みか?
俺たちの冒険はここまでか?まだ始まってすらないのに?
もう頼みの綱はあの化石ブログしかない。迷い犬の情報以外はほぼ永く更新の途絶えたヤフーブログで頑張って発掘作業をすると、なんとかそれらしき電話番号(手書きの画像)を見つけ出す。おそるおそる電話をかけてみると、なんと繋がったが、結局担当者ではなく、市役所へ問い合わせてくれと言われる。
そこから、市役所のそれっぽい部署へ問い合わせて、市の猟友会の担当者の電話番号を聞き出す。
担当者に連絡すると、住所を言うから家へ来てくれと言われる。地図で調べて担当者宅へGO!!
こうしてやっと狩猟試験の入口へとたどり着きました。
講習会も、狩猟試験も猟友会でまとめて申請してるらしく、担当の人にお願いして猟友会員とまとめて提出してもらって、なんとかなりました。ちなみに私はこの時にはまだ猟友会に加入はしませんでした。
もうまじでこれを思い出しました。
入り口からがっつりふるいにかけられてる。
こんなんじゃ、「あたし猟師の免許とってみよ~。」なんて軽いノリでサクッと猟師になる人なんて現れるわけがない。めんどくさすぎる。
知り合いの紹介とかがない限り狩猟の世界に踏み込む人は少ないと思う。
猟師の人口減少の原因は高齢化以外にこういう点もあると思う。まじで。
試験どうこうよりも、願書を手に入れられるかどうかそこから試されてますね。
まぁ、そんなこんなで私は変なところで苦労しながらもなんとか狩猟試験に合格することができました。
でもまぁ、8割がた私の要領の悪さが原因で無駄な遠回りをしてしまったと思うので、もし私のように猟師なりたいけどツテが無い。という方がいましたら、
たぶんこれが1番早いです。
あとは担当の方に猟友会を紹介してもらってなんやかんやすればOKです。
免許取得までのフローは環境省が私なんかよりもわかりやすく説明してくれてるのでリンクを張っておきます。
本当に、試験に受かるだけなら、ちょっとめんどくさいですけど、簡単です。
それでは次回予告
え?もう保険、申請できないんですか??
猟師の縄張り!?害獣駆除と報奨金
こんなにお金かかるの?(登録料、狩猟税、保険料、罠代、軽トラ、etc....)
え、あの鹿ちょっと大きくない?
決死の攻防、山中木霊の断末魔、揺らぐ覚悟と生死の狭間
抜けては増える命の重み、冷えた身体は骸か物か
次回、『新米ハンター狩猟録☆狩猟編~清濁渦巻き行き着く先はこの身だけ~』