さて、POPLLE(ポップル)である。
写真や短い動画を載せられるアプリで、その意味ではインスタグラムに近い。
僕のポップルは、ポップルをググってから、abhisheka
で検索してください。
ポップルはどうやって資金を生み出しているのか、僕には謎です。
しかし、ともかく、ポップルに写真か動画をアップすれば、
いいねをもらっても1円、いいねをしても1円もらえます。
一日5つまで写真または動画をアップできます。
一日最大30回までいいねできます。
どうせインスタに写真をアップするなら、ポップルにアップした方がお得と、誰でも思いますよね。
しかし、仕様に違いがあるので、使い勝手は好き好き。
先行しているインスタに勝つのは一筋縄ではいかないかも。
ただ、仕様などというものは、どんどん工夫、改良できるもの。
インスタとの最大の相違はやはり、いいねで1円というところにあるでしょう。
しかし、その最大の長所には意外な落とし穴も。
このやり方なら、本当にいい作品をアップすることより、いいねをし合うことが至上命題になってしまいがちです。
だとすると、フォロバ、いいね返しの約束を明記すれば、いいねやフォローは増えます。
極端に言えば、ただそれだけのこと。
毎日30いいねして、30いいね返しもらえば、
とりま、60円がベーシックインカム。
あとは、たまに、いいねを押したとき、あたり10円というのがあるので、その分、収入は増える。
その上で本当に人目を引く写真なら、プラスアルファってとこか。
ただし、現状では、かわいい女の子が自分を写した写真が、オススメにあがり、収入が多くなっているようです。
男子がかわいい女の子を写しても、それに負けるのは、心の片隅に出会いへの期待があるからか。
ここまでは始めてみてすぐにわかったこと。
その後、こういう人もいるんだと唖然とした点についても書いておこう。
一番驚いたのは、「いいね返し」とだけ書いた写真がただひたすら何十個も並んでいて、いいねしてくれた数だけ返しますと説明書のあるページ。
このシステムなら行き着く先はここかぁと思った。
しかし、このページはおかしいぞ。
皆が30いいねを返してもらおうと思って、30枚の写真にいいねを押したとする。
すると最初のひとりに30いいねを返すことは不可能ではない。
が、それでこのページ主はその日のいいねを使い尽くしてしまうわけだから、
二人目からは、1いいねすら押せない。
つまり、この記述は初めから不可能なことを約束している詐欺だということになる。
それにしてもその「いいね返し。いいねの数だけ返します」という文字だけの写真が並んだページが写真愛好家の写真と言えるだろうか。
そしてこんなことをして、収益を得て楽しいだろうか。
もしかしてお金に困っている人かもしれないが、本当の本当に困っているなら、ポップルはそれほど効率のいい「仕事」(いや、作業?)でもない気がした。
たぶんコンビニでバイトしたほうがマシでしょう。
(介護などの理由で在宅する必要がある人なのかもしれないと想像はいくらでも広がるが。)
さて、そのページは極端だとしても、結局、ポップルというアプリは、良い写真を掲載しようという動機を挫きやすいシステムになっていると僕は感じた。
良い写真がいいねをもらいやすいとは限らず、むしろ「いいね返し。フォローバックします」と書いてある人が、いいねしてもらいやすいからだ。
いいねやフォローは誰がしてくれたか、一覧でたちまちわかるシステムなのが、ALISとの大きな相違点であり、それが「写真の質」よりも、まず「いいね返しの約束」という傾向を加速している。
この中で本気でいい写真を掲載し続けて本来の意味でのフアンを獲得するには、むしろシステムは「阻害要因」とさえ言えるかもしれない。
自分の撮る写真に芸術的なプライドを持っている人は、ここにはむしろ参加しないかもしれないとすら思った。
あるいは、ここで稼ごうなどとは考えず、ただひたすら撮りたいものを撮り、発表したいものを発表するかだ。
しかし、それなら、コメント欄でフィードバックをもらえるインスタグラムの方がやはり優れているようにも思った。
とにかく世の中、不況である。
また企業社会というものは、上層部の内部留保を最優先し、政治もそれに荷担している。
そんな中、いろいろな人がいろいろな新しいシステムを考えて、表現活動をなりわいに結びつける筋道をつけようとしている。
そのそれぞれのシステムの長所短所をよく見極め、時に攻略法を考察することも必要だとしても、自らの表現活動の核にある志を忘れずに、参加していきたいものである。
そして質の高い作品がそれなりに高い評価を受けるようにシステムを工夫・改良することを、運営側と参加者が共同で進めていくことが重要だと考える。