このシリーズは実は元国語教師による文法スパルタであったことが第二回で早くも暴露されてしまいます。
かなり文法に踏み込むので、話ややこしいですが、お許しを。
関西語の否定表現は、基本的には、打消しの助動詞「へん」を使います。
まず五段動詞の場合で見てみましょう。
原形(終止形) 書く
未然形 書か
東京語の打消し表現 未然形+ない 書かない
関西語の打消し表現 未然形+へん 書かへん
この「へん」は「ん」でも代用できます。
関西語の打消し表現 未然形+ん 書かん
しかし、大阪では(京都は違う)この「へん」の前の未然形が「へん」の「へ」のエ段に引っ張られて「母音同化」を起こすことが定着しています。
今日、ALISに記事書く?
書かへん=書けへん
この
書かへん と 書けへん
は同じ意味です。
Iwill not write.
しかし、困ったことに、可能動詞「書ける」の未然形は「書け」なので、
書けるの打消しも、書けるの未然形+へん=書けへんです。
君は毎日でも、ALISに記事を書ける?
毎日は、書けへんわー。
この書けへんは、
可能動詞の未然形+へん
なので
I can not write です。
これでは、will not の書けへんと区別がつかなくなってしまいます。
そこで 明瞭に区別するために 書かれへん という言い方が生まれました。
書けへん→will not か can not か不分明
そこで大阪では、不可能を表すときは、