(軍中楽園からの続き)
実話に基づく映画。
台風避難先でDVDで見た。
女性弁護士ルースが、男性が母親を介護した場合の税控除を(女性が介助した場合と同じように)認めよという裁判で勝ち、
アメリカの司法において、男女差別が撤廃されていく突破口をつくった話。
いやあ、アメリカの司法やなあ。
理性こそすべての法の魂である と法廷に書いてあるのが大写しになって
そこでのルースの弁論。
中でも肝は
「国に変われとはいいません。
人々が変わり、国は変わっていきます。
法はそれを邪魔しないでください」
と言ったところ。
かっこよかった。
ここを見ていて、ボロボロ泣くって、ちょっと変わってる?
でもどんな感情的感動のシーンよりも、なんかこういうのに涙腺弱い。
ルースの娘も中学生ぐらいから、ヒッピーみたいな格好して、いろいろな集会に参加して、新しい世代。
ニューヨークの町並みでタクシーを止めたときに、工事中のおじさんたちに
セクハラまがいのことを言われ、ルースは無視しなさいと言ったが
ラップの返しぐらいの勢いで言い返したまだ10代のこの子に
新しい時代の息吹を感じさせたところもよかった。
これが一九七〇年代ね。
「まあ、この映画が一番気に入ると思ったわ。
アメリカの司法、好きやもんな。
日本じゃ、これが無理やからな」
と言われた。
でも日本でこれが無理なのは、日本がアメリカの植民地だからで
日本がアメリカの植民地であり続けることの根源には
天皇の戦「後」責任、裏取引があって
まわりまわってアメリカには怒っているんだけど。
ただ、アメリカの司法はまあいろいろな闇はあるにしても
根本的には日本のずるずるべったりよりはよほど好きだなあ。
三権分立しているって、
ほんま基本中の基本やのに、日本にはそれがないからね。