「白河夜船」
「夜と夜の旅人」
「ある体験」
眠り三部作が収められています。
こちらもTwitterで読書アカウントの方が読まれているのを見て気になって手に取りました。
まさか、ね。という展開で、ゆったりと読ませていただきました。
じっくりと、布団の中で読みたくなる作品。
ネタバレ注意報発令中。
いろんな「眠る」ということ。
仕事だったり、悲しい理由だったり、惰眠になってしまったり。
眠ること自体に意味が内在していて、「眠」にまつわる一つの不思議な物語。
映画も気になる、羊文学の音楽も気になる。
雪の夜の印象が色濃く残る。
雪は夜を幻想的に変える。
濃いブルー、閉じ込められた夜の色なんて表現が素敵で冬の夜を思い浮かべてしまいます。
ぐでんぐでんに酔って目覚める朝、辛いですね。
女性同士の痛快なやりとり、いや本当に痛そう。
前2作と比べるとなんだか明るい作品に感じる。
きっと、ぐでんぐでんになるまでお酒を飲んでいるからだろう。
酔っ払いからは、明るさが強く出る。
でも少し、もの悲しさも残す。