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HUNTER×HUNTERから今と心について気付いたこと、感じたこと

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  • あさぴん@趣味ログ
  • 2019/10/28 07:31
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<はじめに>


休載期間を待ち続けるファン、アニメのリメイク、トーク番組のテーマになるなど…
HUNTER×HUNTERの人気は根強い。


筆者もそんなHUNTER×HUNTERのファンの1人だ。
 

小学生の頃、オリジナル版のアニメを観て以来、30代になった今も魅了され続けている。
 

その魅力として、念能力による駆け引きやバトルを挙げる人は多いだろう。
 

現在(2019年10月時点)、深夜ではあるがリメイク版のアニメが再放送されている。
 

天空闘技場編から念能力が登場し、幻影旅団編に入り、物語はさらに盛り上がっていく。
 

この再放送が始まる前に、心理学やスピリチュアル関連の書籍を何冊か読んでいた。
 

これらの書籍から得た知識のおかげか、念という文字そのものから、気付いたこと、感じたことがあったので、記事にまとめることにした。
 


<今×心>


金八先生のようになってしまうのだが、念という文字をよく見てみると、今と心が組み合わさって出来ている。
 

端的まとめると、気付いたことはこれだけなのだが、知識を2つ共有した上で、再度文字の組み合わせについて述べれば、筆者の興奮に少しは共感して頂けるはずである。
 

1つ目は瞑想について。


瞑想というと、儀式めいたもの、オカルト的なものという印象が先行するかもしれないが、最近はそうでもないらしい。


アメリカでは、医学部の授業で瞑想を取り入れていたり、科学雑誌ニュートンのストレスの心理学特集においても、瞑想が取り上げられていた。
 

では何のために瞑想をするのだろうか。
 

色々目的はあるようだが、この記事を読んで頂いた後にでも、少し自分の頭の中を観察してみてほしい。
 

過去や未来のこと、会話のシュミレーションや考えの整理など、色々頭の中でおしゃべりをしている時があるはずだ。
 

これらのおしゃべりのことを、思考が落ち着きなく動き回る様子から、モンキーマインドと呼んだりする。
 

他にも内なる声や反芻思考など、似たような意味の言葉はあり、広い意味では演劇におけるモノローグもそうかもしれない。
 

これらのおしゃべりという名の思考は、失敗を反省したり、先のことを計画したりする上ではとても役に立つのだが、過度になるとストレスの原因になるとされている。
 

過度になってしまった場合の対処法として、今の体の状態や、目の前のことに集中する瞑想が効果的だと言われている。
 

2つ目は性格について。


進学や就職の前の自己分析で、性格診断をしたことはないだろうか。
 

インターネットで検索してみると、性格診断のページは色々ヒットするが、その中の1つにエニアグラムというものがある。
 

診断してみると、9つの性格タイプの内、自分の性格がどれに当てはまるのかが分かる。
 

今年に入り、その第一人者による書籍の改訂や続編刊行があった。
 

基礎編と実践編の2冊の書籍では、各性格タイプの特徴はもちろんのこと、エニアグラムそのものの基本構造や理念などについても説明されている。
 

読んでいると、頻繁に今、ここという文言が登場する。
 

エニアグラムの考え方では、性格と本来の自分の資質はイコールではない。
 

人に嫌われたくない、無意味な存在になりたくない、退屈になりたくないなどの恐れにとらわれていると、性格的な言動になってしまい、逆にそれらの恐れから解放されるにつれ、徐々に本来の自分の資質に近づくとされている。
 

恐れからの解放において、今、ここがキーワードになっているのだ。
 

HUNTER×HUNTERに話を戻そう。


マンガやアニメでストーリーを知っている人はピンと来たかもしれないが、"燃"の方の"点"という修行は瞑想に似ているし、ヒソカによると念能力と性格には関係がある
 

瞑想と性格について知識を共有した通り、それらのキーワードは"今"だ。
 

また、ゴンやキルアの師匠であるウイングさんは心源流のネテロ会長に師事しており、ネテロ会長の座右の銘は"心が大事"だ。
 

そんな今と心が組み合わさると念という文字になる。
 

なぜ冨樫さんがHUNTER×HUNTERの特殊能力の名前を、念能力と名付けたのか。
 

今と心について考えると、その理由が何となく見えてくる。
 


<おわりに>


"今に集中すれば"、などと言われても、実践するのは難しい。
 

理由の1つに、言葉の性質が挙げられるだろう。
 

言葉には未来的また過去的な性質がある。
 

例えばlookだが、この時点では"見る"という意味は確定していない。
 

後ろにatが続けば"見る"だし、forなら"探す"になる。
 

つまりlookの意味は、未来から与えられるものなのだ。
 

また文章全体におけるlookの意味、となると、読み終わった後に考えるので、今度は意識が過去に引っ張られる。
 

このようなことを日々繰り返していると、言動の基準は、今から離れていくのだろう。
 

未来的、過去的な性質を持つ言葉だが、今に集中するためのフレーズもある。
 

"念のため確認させてください"
 

社会人ともなれば、誰しも使ったことがあるフレーズだと思う。
 

"念のため"は"安心のため"と置き換えても、そう意味は変わらない。
 

"今"と"安心"には密接な関係がありそうだ。
 

安心な時(=今?)の自分を維持する能力が、実生活における"念"能力なのかもしれない。

 

 

<参考文献>

冨樫 義博 「HUNTER×HUNTER」各巻 株式会社集英社

ドン・リチャード・リソ、ラス・ハドソン 「新版エニアグラム【基礎編】自分を知る9つのタイプ」 株式会社KADOKAWA 2019年3月29日 初版

ドン・リチャード・リソ、ラス・ハドソン 「エニアグラム【実践編】人生を変える9つのタイプ活用法」 株式会社KADOKAWA 2019年5月17日 初版

マチュー・グランプレ 「100のインフォグラフィックで世界を知る 世にも美しい教養講義 超図解 宗教」 株式会社ディスカヴァー・トゥエンティワン 2017年7月15日 第1刷

「Newton 2019年10月号」 株式会社ニュートンプレス 2019年10月7日 発行

 

<参考にしたテレビ番組>

「欲望の哲学史 序章〜マルクス・ガブリエル、日本で語る〜」 NHK Eテレ 2019年2月3日 再放送

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