※この記事には私見が含まれます。
ブラックホール(以下BH)と熱力学の関係は非常に濃ゆいものだということは以前の記事にて説明した。しかし、やはりそこで思うことは、BHは自然的な現象に過ぎないということだ。
BHはまるで、それに適した状態でしか存在しえない。これはかつての物理学者であるホーキングも、ホーキング輻射としてその名前を残したような物理現象に証拠を見出すことができる。
例えば、南国の熱い空間で、熱々のコーヒーを用意した場合と、北極圏で同じことをしたら、どちらが早く冷めていくだろうか。もちろん北極圏のほうが覚めるのは早い。周りの温度が冷えているならば、熱力学的なエントロピーの変動は、より暖かい状況下よりも激しくなる。
BHにおいても同様なことがいえる。
そして、もしも低次元でのブラックホール生成に関するゲージ理論からのシミュレーション推測ができるようになっていけば、これまでの物理学の常識であった「観測してから理論を作る」の逆である「理論から現象を観測する」ことができるかもしれない。
それは最早、人類総アインシュタイン時代になるということを示唆しているように思える。