暗号資産が話題になってからはや数年がたち、2020年のDeFiバブルも懐かしいと思える今日この頃ですが、ここにきてレイヤー2のセクターが再度盛り上がってきています。
レイヤー2とは、ブロックチェーンのスケーラビリティ問題を解決するために開発された技術です。ブロックチェーンは、取引を記録するために分散型ネットワークを使用しますが、この方法は、大量の取引が発生すると処理速度が遅くなったり、手数料が高騰したりするなどの問題があります。
そこで、ブロックチェーン以外のレイヤーで取引を処理することで、この問題を解決します。レイヤー2は、メインチェーンのセキュリティと分散化を維持しながら、処理速度と手数料を向上させることができます。
レイヤー2のソリューションには、以下の種類があります。
Rollups オフチェーンで取引をまとめて処理し、メインチェーンに送信する技術です。
State channels 複数のノード間で取引を直接行う技術です。
Sidechains メインチェーンとは別に存在するブロックチェーンです。
これらはブロックチェーンの普及を促進するために重要な技術です。今後、さまざまなブロックチェーンでレイヤー2ソリューションが導入されることが予想されます。
レイヤー2といわれる理由には、それがレイヤー1を拡張する機能を保有しているからといわれています。しかし、実はレイヤー3もレイヤー4もあります。これはOSI参照モデルのような機能ごとに階層別に考えていることが原因であり、web2のそれにちなんで想像されています。なぜここで想像という言葉を用いたのかといえば、メディアの伝え方によってレイヤー3以上の階層がまとめられていたり、細分化されてレイヤー4やレイヤー5があったりとまちまちだからです。
この辺の区分けはまだ適当で、そのうちレイヤーごとに明らかなる特徴が出てくれば共通認識化するものと考えています。
日本を代表するブロックチェーンプラットフォームの1つであるAsterは、つい先日、ポリゴンラボと提携することを発表しました。ポリゴンといえば、L2の代表的なMATICを運営する企業であり、このことがこれからの開発者のdapps開発にさらなる革新性を与えるとしています。
ここ最近では、このような大型プラットフォームが開発環境を整えつつある流れができており、これが今後のアプリケーション開発にさらなる追い風をもたらすのは間違いないでしょう。もしも、それが目に見える形でわかるようになった時には、2021年の暗号資産フィーバーは幼く見えるほど、洗練され、完全に埋め込まれたクリプトの世界が出現するのかもしれません。
BaseブロックチェーンはCoinbaseによってサポートされている暗号通貨の一つで、イーサリアムのレイヤー2上に構築されています。人気が殺到しているとのことですが、今後このBaseがどうなっていくのかについては非常に重要な関心ごとといえるでしょう。
ビットコインをさらに強くする案として登場したのがこのSpiderchainなのかもしれません。一連の暗号資産騒動から、この業界に足りないものは信頼だということが浮き彫りになりました。暗号の世界は瞬く間に犯罪横行空間と化し、それを安全地帯と認識する人は少ないかもしれません。しかし、確かに暗号世界は世界中の人々にアクセスを開放しており、ささいなトラブルは永遠に消すことができないかもしれませんが、その実態は変わりつつあります。
すなわち、昔よりも住みやすい場所になっているのです。その一つがSpiderchainの登場にあらわされるようなビットコインエコシステムの見直しと拡張です。
つい最近では、この前問題になったFTXの問題が話題になっており、SBFの両親までもが訴えられるという事態に発展していました。暗号通貨の世界は割と犯罪ごとと表裏一体であり、そこまできれいな世界ではない事が伺えます。
しかし、何事も闇を抱えているように、そのうちその闇を知らずに入ってきた人が新しい闇を作り出してしまうのかもしれません。個人的には、詐欺云々ではない、テクニカルなトラップがさらに公に問題になっていった場合、リテラシーがどうとかの問題に発展して、核さとまで言われる時代が到来しそうな気がしていますが、これが誇大妄想であることを願うばかりです。