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zkSyncのL2ロールアップによるスケーラビリティ・ソリューション

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  • ブロックチェーン・ジャパン
  • 2022/12/13 10:27

 

SAUDU CLEMENT / こちらはDAO TIMESの記事の翻訳版です。

 

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イーサリアムのネットワークは、需要が高くなると、ガス料金の高騰や取引スループットの低下を招いてしまうことが、課題の一つとしてよく知られています。イーサリアムの現在の秒間最大記録トランザクション数(TPS)は約87件です。Oracle DatabaseやMicrosoft SQL Serverなど従来のデータベースは、1秒間に数千件のトランザクションを処理することができます。

ネットワークのスケーラビリティの課題を解決するために、ロールアップやサイドチェーン、ステートチャネル、プラズマチェーンなど、多くのソリューションが誕生しています。特にロールアップは、イーサリアムのスケーリングの最終形として注目されており、多くのプロジェクトが関連ソリューションの開発に取り組んでいます。

ゼロナレッジ(ZK)ロールアップ・ソリューションであり、Matter Labsによって立ち上げられたzkSyncは、現在この分野で話題になっているプロジェクトの1つです。最近では、Aave 3をzkSync 2.0テストネットに展開する提案がAave DAOによって可決されました。

DAO Timesとの独占インタビューで、Matter Labsのエンジニアリング責任者Anthony Roseは、zkSyncがどのようにスケーラビリティゲームを変えようとしているかについての洞察を語ってくれました:

Matter Labsによると、zkSyncにデプロイすることで、Aaveは新規ユーザーを獲得し、ユーザーの活動を増やすことができるとしていますが、具体的にzkSyncはどのようにこれを行うのでしょうか?

zkSyncはレイヤー2(L2)のロールアップで、ゼロ知識証明と呼ばれる暗号技術を使用し、セキュリティと分散化に妥協することなくイーサリアムをスケールアップします。zkSyncはEVMとの互換性を持っており、これはAaveのようなイーサリアム上のプロジェクトが、低いガス代と高い取引速度を利用するために、簡単にzkSync上で構築できることを意味します。

Vitalikによって広められた「スケーラビリティのトリレンマ」は、ブロックチェーンがスケーラブルで安全、かつ分散型であることを望む一方で、現実には2つを最適化するために残りの1つで妥協せざるを得ないということを示しています。L2ソリューションでは、この問題を大幅に解決し、スケールを考慮した実行環境を提供することができます。zkSyncが持つゼロ知識証明の力を活用することで、Aaveはユーザーに、より速く、低コストで、高いセキュリティの取引を提供することが可能になります。

さらに、zkSyncはアカウントの抽象化(Account Abstraction)をサポートする数少ないプロトコルの1つです。アカウントの抽象化は、イーサリアムコミュニティで長く議論されてきたトピックで、開発者にアプリケーションの設計方法に関する追加の制御方法と柔軟性を提供し、ブロックチェーンとのやりとりから生じる摩擦を大幅に低減することができる新たなユースケースの誕生を可能にします。

これらは全て、新たな10億人の暗号エコシステムへの取り込みを促進するための取り組みであり、Aaveはその利点を活用するための最適なポジションを取ったと言えるでしょう。

zkSyncの利点は、ガス料金の低減とTPSの向上以外に、どのようなものがあるのでしょうか?

zkSyncのL2ソリューションは、ガス料金の低減とTPSの向上だけでなく、イーサリアムをスケーリングするための5つの要素を持っています:

汎用ZKロールアップ:汎用的なアプリケーションに対応

EVM互換:イーサリアムやEVMベースのチェーンからの容易な移植が可能

Solidity対応:スマートコントラクト開発者にとっての最も一般的な言語であるSolidityをサポート

オープンソース:コードの閲覧、変更、フォークの自由を保護

安全な資金管理:ユーザーが安全な方法で資産管理のコントロールを維持できるように設計

私たちのL2ソリューションは、エコシステムがイーサリアムのセキュリティや分散性を低下させることなく拡張できる基盤を提供します。そして、無限の拡張性、大量導入はレイヤー3(L3)以降で実現されるというのが私たちのビジョンです。

L3は、カスタマイズ可能で信頼できるブロックチェーンのエコシステムとなるもので、私たちはこれを「HyperChains」と呼んでいます。最終的にL3は、システムの拡張能力における大きな進歩を可能にし、現在では想像もつかないようなユースケースを可能にするプラットフォームを提供することができると考えています。

DeFiレンディングの領域には、複数のプレイヤーが存在します。Aaveを採用した理由は何ですか?また、他のプロジェクトの参加予定はありますか?

現在までに、zkSync 2.0へのデプロイに登録しているエコシステム・パートナーは150以上存在します。

これには、SushiSwap、Uniswap、Aave、Gnosis、Curveなどの著名プロジェクトが含まれます。これによって、zkSyncのフルローンチ・アルファは、過去最大規模の参加者の多いL2ローンチとなる可能性があります。

私たちは、個人主権のための暗号の大量採用を加速させるというミッションのもと、オープンでパーミッションレスで中立的なプラットフォームの開発を続けています。DAO、DeFi、ゲーム、NFT、ペイメントに至るまで、zkSync上にデプロイされるあらゆるプロジェクトをサポートします。

ZKロールアップは、イーサリアムのスケーリングのための真のソリューションとして宣伝されてきましたが、この主張は、AaveのzkSync 2.0にデプロイするガバナンス提案でも繰り返されていました。あなたの意見では、Optimisticロールアップはもはや意味がないということでしょうか?

私たちはブロックチェーン、そしてイーサリアムの歴史における初期段階にいます。スケーリングソリューションの歴史においてはさらに初期段階であると言えるでしょう。多くの実験が行われており、エコシステムにとって競争は健全なものだと考えています。

しかし、私たちはZKテクノロジーには、前述のようにいくつかの点で根本的な優位性があるとも考えています。

10月28日に、zkSync 2.0がメインネットにデプロイされました。このマイルストーン達成時、批評家たちはこのプロジェクトが「厳重にゲート化された閉鎖的なネットワークを立ち上げた」として非難しています。zkSync 2.0の開発状況はどうなっているのか、そしてユーザーがこのプラットフォームに完全にアクセスできるようになるのはいつでしょうか?

10月28日にzkSync 2.0はメインネットに「ベビーアルファ」をデプロイしました。この段階では、外部プロジェクトやユーザーは存在せず、システムをストレステストにかけ、期待通りに機能するかの確認に取り組んでいます。テストネットで何カ月もシステムを動かしてきた私たちにとって、外部環境にさらすことは大きなマイルストーンとなります。現在のzkSyncは、私たちが目指しているシステムのごく初期段階のバージョンに過ぎず、システムのエンドツーエンドのスケルトンを動かすことは不可欠だと考えています。特に、システム性能を向上させ、安全性を確保するためにできる限りの準備を完全な公開前に進めていく必要があります。

11月には、一流のセキュリティ企業であるOpenZeppelinとのパートナーシップを発表しました。彼らはその後、最初のzkSync監査の結果を発表し、重大または高重度の問題がゼロであることを明らかにしました。

これと並行して、複数のバグバウンティコンテストとプログラムを実施しています。Code4renaと提携した最初のイベントは最近終了しましたが、ここでの賞金総額は165,500ドルでした。昨今、多くの事件が発生していることからも、セキュリティがいかに重要であるかは誰もが認識していると思います。私たちは、外部ユーザーへの拡張を行う前段階として、リスクを減らすためにできることを徹底的に行っていく必要があります。

次の大きなマイルストーンは「フェア・オンボーディング・アルファ」で、ここでは全てのエコシステムプロジェクトの構築が開始されます。その次に最終段階となる「フルローンチ・アルファ」(2023年初頭)が控えています。

zkSyncが、セキュリティ監査とバグバウンティを終え、エコシステムプロジェクトへのデプロイの機会が与えられた後に、zkSync 2.0は全てのユーザーに開放されます。

今日、多くのL2スケーリングソリューションがありますが、コンポーザビリティの問題が生じる可能性はないのでしょうか?

それどころか、L1とL2のプロトコル間でメッセージングができるように、zkSync 2.0は設計されており、チェーン間通信が保証されています。一方、これらのシステムには明らかなネットワーク効果があり、多くのアプリケーション(特にDeFi)で求められるコンポーザビリティと、流動性の断片化を避ける意味でも、比較的少数のL2が将来の活動の大部分を担うことになると考えています。

私たちが現在L2で行っていることに加え、zkSyncのL3がHyperChain間のネイティブブリッジで構築される予定です。これは「HyperBridges」と呼ばれるもので、異なるチェーン上の分散型アプリケーション間で安全な転送とメッセージングを可能にします。

zkSyncは2020年から開発が正式に開始されました。プロジェクトは立ち上げからどのように推移しているのでしょうか。最後に、プロトコルが達成した特筆すべきマイルストーンを教えてください。

zkSync 1.0は長い間、実運用でスムーズに稼働し、そこから膨大な学びが得られ、その全てがzkSync 2.0の設計に反映されています。

zkEVMの実現は何年も先のことであると思われていましたが、10月28日にEVM対応のZKロールアップをメインネットにデプロイし、2023年第1四半期には一般公開の目処がついています。また、ミッションドリブンであり続けるために、総額4億5800万ドルの資金調達に成功し、チームも100名近くまで成長し、既に150を超えるプロジェクトがzkSyncでのローンチを約束しています。

今後のzkSyncにご期待ください!

 

zkSyncについて

zkSyncは、ZKロールアップを採用し、最新のシンプルなゼロ知識証明を活用することで、基盤となるブロックチェーンのセキュリティ特性を保持するレイヤー2スケーリングソリューションです。

zkSync v1は、2020年7月からイーサリアムのメインネットでライブ配信されている決済用のZKロールアップであり、多くのプロトコルやウォレット、dappsに採用され、4M以上のトランザクションを実現しました。

zkSync v2は、EVM互換とコンポーザビリティを維持した汎用スマートコントラクト用のZKロールアップです。テストネットには現在、DeFi、NFT、ゲーム、DAO、取引所、オンランプ、ウォレット、デベロッパーツール、データ分析などのプロジェクトから150件以上の参加登録があります。

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