Why We Built On Sui その3：複雑なNFTがアプリの未来になる

ブロックチェーン・ジャパン
2022/12/31 06:26

これは「Why Sui Move」のシリーズ3つ目となる記事です。私たちはSuiで最初の完全なオンチェーンゲームの1つをリリースしています。Sui 8192です。このゲームは、複雑なNFTとSui上のアプリの未来について探求したものです。

Sui 8192では、プレイするたびに新しいゲームがミントされていきます。このゲーム自体がNFTなのです。友達に送って、その友人がチャレンジすることもできますし、ハイスコアを達成して誰かに売ることもできます。

ウォレットでゲームを表示すると、そのゲームで達成した最高タイルのバッジが表示されます。プレイすると、バッジは自動的に更新されます。また、ゲームボードそのものを表示したり、ウォレットで直接ゲームをプレイすることも可能です；この体験は、Ethos Wallet explorerで試すことができます。

これは、ゲームフロントエンドとEthos Walletエクスプローラーの両方が行っているように、ブロックチェーンに直接トランザクションを送信してSui 8192のゲームをプレイできることも意味します。

このゲームロジックの100%はオンチェーンです。あなたは、左、右、上、下、のいずれかの動きでトランザクションを提出します。ゲーム盤は再計算され、オンチェーンに保存されます。新しい碁盤はフロントエンドに返され、フロントエンドは前の碁盤に対して差分をとり、ゲームをアニメーション化します。

各ゲームは、一手ごとに時間を記録しているので、最初に高得点を出した人は、その証拠を得ることができます。実際、ゲームに関することはすべて、オンチェーンで完全に検証可能です。一手ごとに状態が変化し、その状態が保存されるので、ゲームの盤面集を見て、ゲームを最初からやり直すことも可能です。各手を完了したウォレットアドレスも保存されるので、友人に勝った場合は、永久に検証可能な自慢ができるのです。

ゲームのデモはこちらです。プレイしているうちに、ブロックチェーンとやりとりしていることを忘れてしまうほどスムーズに動きます。

Sui 8192は、ブロックチェーン技術の高速化・低コスト化に伴って、ブロックチェーン技術の潜在的な使用事例を示すシンプルな例です。これはブロックチェーン技術の実用的なアプリケーションではありませんが、楽しい事例として実際に体験できるものです。このゲームは、Suiブロックチェーンでゲームを開発することがいかに有意義かを示す側面も持っています。

このゲームは永遠にオンチェーンに存在します（Suiメインネットがローンチされれば）。ゲームとの関わり方は変わるかもしれませんが、ゲーム自体は永遠にプレイ可能です。フロントエンドは非常にシンプルなもの（html/css/javascript）であり、誰かがそれを拡張して、同じゲームのモバイル専用、あるいはVRアプリを作ることも可能です。

ゲーム内のロジックは、すべてゲームコードの中でテストされています。Web2の複数のレイヤー（サーバーやデータベースなど）に比べて、レイヤーが1つ（ブロックチェーン）しかないため、すべてが自己完結し、やり取りやメンテナンスが容易になります。改良を加えたい場合は、このゲームは完全にオープンソース化されているので、遠慮なくコードを掘り下げてください。前述したように、このゲームは、私たちが地球から存在しなくなった後も、ずっとプレイし続けることができます。これは非常に興味深いことです。

また、Sui 8192のゲーム「NFT」自体もアプリケーションです。このゲームを持っている人は、組織の枠を越えて交流することができるのです。1000年後に、今日始めたゲームに誰かが手を出すかもしれません。

ポータブルで所有可能なアプリケーションは、他のポータブルで所有可能なアプリケーションや、パブリックで共有されたアプリケーションと相互作用できるというコンセプトは、まだ私たちが理解しようとしているものです。

私たちは、ゲームを投稿できるリーダーボード・モジュールを作りました。これはSui Moveの共有オブジェクトで、ゲームをプレイする誰もが自分のゲームを提出できるようになっています。また、このコントラクトによって、誰でも独自のリーダーボードを作成することができます（現在、UIがまだ新規のリーダーボードの作成をサポートしていないため、コントラクトを直接呼び出す必要があります）。自分のリーダーボードを作って、自分と友人だけで競うこともできますし、誰でもゲームの投稿を受け付けることもできます（パブリックリーダーボードと同じです）。

これによって、100％検証可能なデジタルゲームやアチーブメントにまつわるさまざまなリーグが生まれる可能性もあるかもしれません。