こんにちは.
という記事を書いてから2週間が経ちました.
実際に働いてみて気づいたことが沢山あるのですが,ただ羅列するのでは面白くないので学生実験のレポートっぽくまとめてみました.
(今までに書いてきたどのレポートよりも熱がこもっています)
謎に包まれたウーバー配達員のリアルな実態を暴いていくことがこの記事の目的であります!
気になる時給などもきっちり弾き出していますよ!
まず「給料どうなってるの?」と思う方多いかと思います.
ずばり,
時給制ではなく配達件数によって報酬が決まります.
給料は以下の計算式で算出できます.
給料=(受取料金+受渡料金+距離料金)*0.9+α ...(1)
()内を基本配達料金と言います
基本配達料金を構成する受取・受渡・距離料金ですが,エリアごとに設定金額が異なります(神奈川エリアではそれぞれ250円,120円,60円/km…引用[1]).
0.9倍の意味は,基本配達料金の10 %が手数料として差し引かれることを表しています.
そして「+α」です.
こいつが給料を大きく左右する,インセンティブと言われているものです.
インセンティブは3種類あるのですが,キーとなる2つを紹介します.
インセンティブ
①ブースト...お昼や夕飯の時間帯に「ピーク料金」として支払われる追加報酬
②クエスト...決められた期間内に規定回数以上配達すれば支払われる追加報酬
注文が殺到する時間帯に配達員を増やす,尚且つ継続して配達させるモチベーションになる,よくできた制度だと思います.
以上がウーバーの報酬制度となっています.
そしてこの給料は毎週支払われます.
頑張った成果がすぐにカタチとして返ってくるので,これまた配達モチベUPです.
①アプリをオンラインにし,提携店からの配達依頼を受ける
②店へダッシュ
③商品ピックアップ(受取料金が発生)
④お客様の家へダッシュ(距離料金が発生中)
⑤商品を渡す(受渡料金が発生)
⑥次の配達依頼が来るまで待機
以上を気が済むまで繰り返す.
もういいやと言う時は,⑤が終わった際にアプリをオフラインにすれば配達依頼が来なくなるので仕事を中断できます.
再開したいときはアプリをオンラインにするだけです.
以下に1週間(月・水・木・土・日)の配達結果の詳細表を添付します.
アプリが一件一件の配達データを詳細に記録してくれるので,Excelに落としました.
補足事項
・時給は,最初の注文を受けてから最後の配達が完了するまでの時間で給料を割った値とする.
・黄色のゾーンはブーストが加算されるピーク時間帯を示す.
・基本配達料金は(1)式に基づき計算した値であり,実際の料金とは+1円の差があることがある.
↑オレンジゾーンは1回のピックアップで配達先が2ヶ所ある場合.
この場合,2回分の受渡料金(120*2=240 円)が支払われる.
ただし,意外と土日の給料が伸びませんでした.時給も平日に比べてイマイチです.
これについては考察5.1で述べます.
表中の給料を全て足すと18,863円になります.これにクエストのクリア報酬が追加されます.
「5/18~22の期間に25回以上配達で900円」
というクエスト(難易度☆)をクリアしました.
なので僕の初任給および全体の時給を計算しなおすと...
1週間の給料:18863+900=19,763 円
1週間の時給:1,552 円/時
となりました.
神奈川県の平均時給が1,122 円(…引用[2])ということなので,
ウーバーイーツは「稼げる仕事」と言いえるのではないでしょうか.
5.1 注文が入りやすいのはいつ?
土日は稼げるだろうと思って気合を入れていたのですが,30分に1件というローペースでした.時給も平日に比べ500円ほど低くなるという始末です.
どこにも行くことが出来ず,何もすることがない休日はご飯くらい自分で作るのでしょうか.それに対し,平日は在宅ワークの昼休憩や勤務後にデリバリーを頼みたくなると考えれば筋は通ります.
加えて,ライバル配達員の行動も考えてみましょう.同業者の年齢層ですが,
意外とおじさんが多いです(ぱっと見).
特に夜や休日はそこら中にウバッグを背負った原付や電チャリがいます(笑).
おじさん達の境遇など分かるはずがありませんが,平日昼くらいは本業をしていると願いましょう.
つまり,ライバル配達員が比較的少ない平日の昼がねらい目であると考えられます.
5.2 距離料金しぶくね?って話
方法④に注目してください.
距離料金とは,店から配達先までの距離しか計算対象になりません.方法②でのダッシュした分は空しくもお金にはならないのです.
そのため,店が遠い場合は思い切ってキャンセルするのも戦略の一つです.
また,「1 km走ってたったの60 円」です.それに対し1回の配達のうち,商品受取・受渡だけで370円も貰えます.
この事実からも,配達距離より配達回数で攻めたほうが良いことが分かります.
5.3 ブースト額の分析
エクセルの表を見れば分かりますが,ブースト額には110~280 円の大きな振れ幅があります.実際にブーストは,受注時間・エリアによって刻一刻と変化するものです.
エリアに関しては細かな分割が困難なためここではお預けにします.
(ただ,やはり大きな駅(横浜駅など)の周辺がブースト額が高い気がします.)
受注時間との関係性を分析していきます.
ピーク時間帯を20分ずつに区切り,その間に受けた注文のブースト額の平均値を出して,受注時刻とブースト額の関係をグラフ化しました.
(実際には,安易に平均値をとると教授に怒られます(笑).)
ランチ帯は予想通り,ど真ん中(12時過ぎてすぐ)にピークがきて,前後は緩やかに減少しています.
ディナー帯に関してははっきりとした関係性を掴むことが出来ませんでした.
試行回数が少ないので仕方ないですね(笑).
1か月分は必要だと思います.そのためランチ帯の関係性も信用度は低いです.
ですが,ブーストが支払われるピーク時間帯はある程度はっきりしました.
ランチとディナーそれぞれ約2時間です.このピーク時間帯に的を絞るだけで時給はかなり上がると思います.
5.4 配達ジャンルの分析
ある人の記事に書いてあった面白い言葉を紹介します.
「マクドナルドを制する者はUber Eatsを制する」 …引用[3]
配達した商品のジャンルを大雑把に分類したので内訳を見てみましょう.
3回に1回はマックやらモスやら運んでいます.特にマックは他の店に比べて配送料(注文者側が払う)が安いから人気があるのだとか.
さっきの言葉も納得ですね(笑).
人気店を分析することの重要性は次の考察にもつながります.
5.5 待機時間の過ごし方 ~理想時給の概念~
6つのシンプルな配達行程のうち,⑥の待機時間が最も重要だと僕は感じました.
理想は配達中に次の配達依頼が舞い込んでくることです.これなら待機時間はゼロになります.
しかしライバル配達員が増えているいま,なかなかマッチングせずに暇になってしまうことも珍しくありません.
この空白の時間をいかに過ごすかがウーバー人生を左右するでしょう.
まず考えられるのは,先ほどの考察で分析した人気店のすぐ近くで待つことです.
店側がどのようにして配達員をチョイスしているのかは分かりませんが,近くにいる人を捕まえていると考えるのが合理的でしょう.
また,ピーク時間帯であればブースト額が高いエリアに移動することも,積極的に注文を貰いに行く良い手段だと思います.
ブースト額が高いということは,それだけ配達員を集めたい=注文が入りやすいエリアだと考えられるからです.
一方で,移動することをやめて自分の時間に耽るのもありだと思います.
待機時間を自分のやりたいことに充てられれば,実質的にはその時間は仕事に拘束されていない事になり,時給は上がります(謎理論).
僕はこの待機時間を除いた時給のことを「理想時給」と呼んでいます.
なるべくこの理想時給に近づけるように本を携帯して読もうと思ったのですが,内容が全然頭に入ってこないのでやめました(笑).
今のところはYouTubeや音楽を聴いてリラックスしています.
いずれにせよ,非常にフリーな仕事なのでストレスを感じることなく働けます.
・配達件数による報酬制だが,距離料金の価格設定に疑問符が残る.
・1500円を超える高時給だが,自粛期間中という参考記録である.
・同業者はおじさんが多く,会釈してくれるおじさんもいる.
・待機時間の過ごし方を工夫すれば可能性は無限大.
[1] Uber Eats 配達パートナーガイド
実験レポートではほぼ採点対象とならない項目ですが,この記事ではここが一番重要かもしれませんね(笑).
まず,ウーバーを始めると土地勘めっちゃ強くなります.
横浜周辺についてはだいぶ詳しくなったつもりでしたが,日々未開拓の地に連れていってくれます.
お店にしろ配達先にしろ,こんなところあったんだ!と新しい発見が沢山あります.
裏を返せば新天地へ引っ越したばかりの方には少し難しい仕事かもしれません...
そして,どんなに忙しくてもどんなに暇でも給料が変わらない,時給制のバイトには無い面白さがウーバーにはあると思います.
スピーディーに動き回り配達回数を重ねることで,報酬は幾らでも増やすことができます.
電動自転車ではダメです,遅いです
最後のは脳筋の考え方でした(笑).不快に思われた方,申し訳ありません...
ただ,確かなことは,注文が連続して舞い込んでくるゴールデンタイムは
しかし緊急事態宣言が解除された今,注文数が減っているような気がします.
さらに今後は梅雨,そして灼熱の夏が待っています.外仕事には働きづらい季節が連続してやって来ます.
まさに今回の実験時期が最後のゴールデンタイムだったのかもしれません.
まあそれでもいいです.
この1週間だけでも多くのことを学べたし,何より
新しいことを始る楽しさ
を十分堪能しました.
今後は扶養を気にしつつ,小遣い稼ぎ程度にちょびちょび続けていけたらいいなと思っています.
さて,
次はどんな新しいこと始めよっかな〜♫