めちゃくちゃ更新遅れてしまいました. 丁度1ヶ月ぶりですね,お久しぶりです!
大学3年最後の試験がようやく終わり,(無事に)春休みを迎えることが出来ました.これからは思う存分ALISの記事作成に専念できる!
...と思っていたらいつの間にか春休み半分終わってました(笑).この記事,完結するかなぁ(^-^;
この回では,前回しそびれた荷物の紹介と,1日目終了までを書きたいと思います.見返してみたらかなりのボリュームになってました(笑).飛ばさないで読んでね!
え,荷物少なくね??
Part 1の最後に載せた写真をみてこう思われた方,多いと思います.
その通りです.荷物は過不足無いように厳選して,荷造りの方法も工夫を施しました.
それでは,以下の図1を用いて荷物および装備について詳しく説明したいと思います.
自転車で遠出をする際は,「荷物はチャリに持たせる」ということが最も重要です.リュックサックなどに荷物を詰め込んで背負うのが確かに手っ取り早いですが,それでは上半身にも負担がかかり,このような長旅では全身に疲労が蓄積してしまいます.そのため荷物はコンパクトにまとめて自転車に積載し,僕自身は何も背負わずに居られるようにしました.
図1中の7つは,この旅のマストアイテムです.
①耐水ボストンバッグ
メインの荷物入れです.雨に降られる可能性も考慮し,耐水性があるものを選びました.中には以下のものが入っています.必要最低限の選ばれしモノたちです.
・着替え(2日分),タオル,雨具
・予備チューブ,タイヤレバー,チェーンオイル
・輪行袋...日本では自転車を生身で電車内に持ち込むことが出来ないため,電車に乗る際はこの袋の中に入れる必要があります.
・眼鏡,コンタクト,歯ブラシ,充電器...etc
②耐水トップチューブバッグ
ハンドルの手前に取り付けることが可能なバッグです.荷物の出し入れが容易なため,使う頻度が高いものを入れています.こちらも耐水性ありです.
・モバイルバッテリー,六角レンチ,日焼け止め,財布,鍵
③携帯ポンプ
ロードバイクはタイヤの空気圧が落ちてしまうと,パンクのリスクが増えてしまいます.空気圧を常に高く維持するため,またパンク修理のためにも空気入れは必須です.図のようにフレームにむき出しで固定しています.(ちょっとかっこいい)
④サイクルコンピュータ(通称サイコン),スマホマウント
ハンドルまわりの装備です.サイコンはスピードだけでなく,ケイデンス(後ほど説明),高度,勾配,気温,消費カロリーまで表示してくれます.ペースメーカーとなる重要なアイテムです.
この旅は,スマホをナビとしてフル活用するため,常にスマホを手元で確認する必要があります.そのために,スマホをハンドル付近で固定できるスマホマウントも大切なアイテムと言えます.しかし,ながらスマホはダメですよ!
スマホのバッテリー消費が半端ないので,右図のようにトップチューブバッグに忍ばせたモバイルバッテリーで,常に充電しながら旅を進めました.
⑤ケイデンスセンサ
「ケイデンス」とは,1分間あたりのペダルの回転数です.単位はrpm(rotation per minute)になります.図では見にくいと思いますが5 cm四方ほどの小さなセンサーをクランクアーム部に取り付けることにより,ケイデンスを計測することが出来ます.ケイデンスセンサはサイコンと連動しており,サイコンに計測したケイデンス数がリアルタイムで表示されます.
⑥キャリア
ボストンバッグを自転車に固定するための土台となる重要なパーツです.
⑦キャニオンサンダル
この旅をするうえで,何を履くかは結構迷いました.ロードレーサーの多くは,ペダルに固定することが出来るビンディングシューズというものを履いています.ペダルとシューズがくっついているため,ペダルを押す力だけでなく引く力も回転力として取り出すことが出来ます.そのため,普通の履物より遥かに楽な力で前に進めます.
しかし,
と思ったのでサンダルにしました.理由は2つ.雨に降られて濡れるのが嫌だから.もう一つはペダルをビンディング専用のものに取り替え,シューズを新しく買うのが面倒だったからです.ただ,流石にクロックスで行くのは気が引けたので,mont-bellでしっかりしたものを買いました(笑).
最後に服装についてですが,日焼けは体力を消耗する要因となるため,なるべく肌の露出を減らすようにしています.グローブ,サングラスと,もちろんヘルメットも身に着けます.
非常に前置きが長くなってしまいましたが,いよいよ旅の本編スタートです!
1日目
さあ,11日間にわたる長旅の始まりです!!!しかし,案の定...
出発前日は22時に消灯しましたが,翌1時に目が覚めてしまい,そこから全く寝付けずに夜が明けてしまいました.明らかに睡眠不足でしたが,アドレナリン全開なので問題なしっ!朝ご飯をしっかり食べて,しっかり家の戸締りをして出発です.
外はあいにくの小雨...加えて,風がびゅんびゅん吹いています.ちょうどその頃は,台風10号が関東を通り過ぎた後でした.台風と重ならなかったのが不幸中の幸い,追いかける形で北上します.
1日目のゴールは栃木県那須塩原市にある民宿です.横浜からざっと200 kmはあります.日が暮れるまでにゴールすることを目標に,自転車に跨りました.
トラックの恐怖 ~都心~
2時間ほど漕ぎ進めると神奈川県を抜けて,霞が関などのいわゆる”都心”にやってきました.その頃には雨も風も落ち着き,気温もそこまで高くなく,快適な気候でした.
しかし,流石は大都会TOKYO,早朝とはいえ交通量が多いです.道路交通法に則り,車道を走るように心がけていましたが,トラックがめちゃくちゃ怖いです(笑).すぐ横を高速で走り抜けるトラックには何度も吸い込まれそうになりました.
この現象,ベルヌーイの定理ですね!
高速で走行するトラック周辺の圧力は,ノロノロ走っている僕の周辺に比べて低くなります.圧力が高い方から低い方に力が発生するため,自転車がトラックの方へ吸い込まれるように感じるのです.
このようなスリルを楽しみつつ,都心を走り抜けました.
1日5食!?
さて,自転車を漕ぎ続けていると,当然腹がすきます.喉も乾きます.
ドリンクホルダーは2つ搭載しているので,常にお茶とスポドリの2種類を挿していました.水分補給は当然ですが,エネルギー補給も欠かせません.
長時間に渡る激しい運動では,エネルギー補給を怠るとハンガーノックが起こる危険性があります.これは極度の低血糖状態になり,身体が全く動かなくなってしまうという怖いものです.
これを未然に防ぐために,和菓子を中心に食べていました.和菓子には余計な脂質が無く,炭水化物が豊富に含まれています.また,単純炭水化物であるため,素早く体内に吸収されエネルギーに変換されます.コンビニで手軽に買える和菓子は,激しい運動後のリカバリー食として優秀です.あとは何といっても,
和菓子もそうですが,コンビニで非常にお世話になったものがこちら↓
そう,プロテインです.この旅は自分の身体を鍛える格好の機会でもあったため,1日に3本は飲んでいました.このザバスのプロテイン,普段飲むとあまり美味しくないですが,旅の時だけは異様に美味しく感じました(笑).
朝昼晩に加え,以上のような間食をこまめに摂るようにしていました.
第一旅人発見!
旅の醍醐味は何といっても...
ですね.都心を抜けたあたりで,前方に大荷物を自転車に積載した2人組を発見しました.この旅では積極的に人に話しかけよう,と決めていましたが,中々タイミングを掴めずに30分くらい黙って2人の後ろにずっとくっついていました(笑).
その2人組は手信号を駆使しており,完璧な連携をとっていました.「かっけぇなぁ」と思い2人から手信号を見て学び,それ以降は僕も使うように心がけました.
話しかけてみると,同じく北海道を目指しているとのこと!!しかし,陸続きに行くのではなく,茨城からフェリーに乗るそうで...
イレギュラーなのは僕の方です.お互い頑張りましょう!と言って分岐点で別れました.早くも孤独を感じつつあったため,非常に励みになりました.
反対車線を走っている旅人さんやロードレーサーの方も,手を振ってくれたり,お辞儀してくれるため,その度に元気を貰いました.
ひたすらに畑 ~茨城~
お昼ご飯は茨城県の国道294号線沿いにある『道の駅しもつま』で蕎麦をいただきました.蕎麦も高たんぱく・低脂質でいいですね!
茨城県に突入すると途端にコンビニの数が少なくなり,緑が目立ってきます.道も真っ直ぐで信号も殆ど無いため,非常に走りやすいです.
追い風参考記録ですが,フラットの道で平均37 km/hは出ていました.追い風が吹いているうちに一気に距離を稼ぎました.
餃子だ! ~宇都宮~
さあ,今日のゴールである栃木県に突入です.ここからはひたすらに国道4号線を北上します.既に150 kmほど漕いだので,流石に脚に疲労を感じ始めています.
しかし,「栃木=宇都宮=餃子」という方程式が僕の頭の中にあったので,10 kmほど遠回りになってしまいますが,宇都宮駅に立ち寄りしっかり餃子を食べました.
そんな寄り道をしている間に,辺りは暗くなってきました.宿まではまだ20 kmほどあります.宇都宮の市街地を抜けると一気に街灯がなくなり車通りも殆ど無いため,道路は真っ暗になります.
こんな真っ暗な所でパンクしたらゲームオーバーです.
ラスト1時間は暗闇とパンクの恐怖に駆られ,脚の疲れも忘れてかっ飛ばしました.
宿到着
無事宿にたどり着いたときは泣きそうになりました(笑).もう脚はガタガタです.
その日お世話になった宿はこちら!
『民泊 サンカク』さんです.
『Airbnb』というサイトで見つけてネット上で予約しました.自分で宿をとって泊まるという体験は初めてだったため少し緊張しましたが,恐る恐る玄関を開けてみると...
オーナーのお姉さんが優しく出迎えてくれました.
真っ先に風呂場に駆け込み,1日分の汗を流しました.人生で1番気持ち良いシャワーだったかもしれません(笑).風呂から出て,体重計に乗ってみるとなんと2 kg程落ちていました.
お風呂の後は,蕎麦と天ぷらを大量に振舞ってくれました!その日は偶然オーナーさんのお友達の方々が遊びに来られていたので,一緒に夕飯を頂きました!(^^)!蕎麦をすすりながらお話をしていると驚きの事実が...
なんと,遊びに来ていた方の1人が,実業団の競輪選手でした!
すかさず僕は長距離走るコツを聞きまくりました.ケイデンスの事についてや,お尻が痛くならない方法など,沢山のアドバイスをしてくださいました.
民泊の方々の優しさに感激しながら,
と改めて感じていました.これから先どんな偶然があってどんな人と出会うのだろうと期待に胸を膨らませました.
民泊の方々は皆さんとても個性的でユーモアに溢れていて,気付けば1時間ほど話し込んでいました.翌日も早いので,惜しいですがもう寝ることに.
疲れと眠気でふらふらでしたが,ストレッチは怠りませんでした.旅はまだ始まったばかりです.翌日も同じパフォーマンスを出せるように,身体のケアは欠かせません.
21時,消灯してすぐ泥のように眠りました.
長く,刺激に満ちた1日目がようやく終了しました.
ほぼ関東脱出!
Part 3に続きます.