今回は、読了本の紹介をしていきます📚
作品:沈黙
著者:遠藤周作
出版社:新潮文庫
初版:昭和56年
ローマ教会にひとつの報告が届くところから物語は始まる。あるベテラン教父が長崎にて尋問に屈し、棄教したというものだった。
「いや、あの人に限ってそんなはずがない!ちょいと確かめてくるわ😠」と立ち上がったのがセバスチャン・ロドリゴ。
日本に潜入することに成功したロドリゴはキリシタン弾圧の現状を目の当たりにする。ロドリゴを匿った日本人信徒たちが、ロドリゴをきっかけに拷問をうけ、命を落とす。
人智を超えた力をもつ神によって救われることを信じる日本人信徒が、神を信じるがために救われない。
奇跡を待てど起きない。
神は信徒の声に応えない。
神は沈黙したままである。
ついに幕府に捕らえられたロドリゴ。同じく捕まった日本人信徒は拷問に屈するも解放されない。彼が解放される条件はロドリゴの棄教のみだと告げられる。
棄教したロドリゴとベテラン教父の会話にて、日本という島国において独自に発展した思想について語られる。ベテラン教父を棄教に至らしめた日本人の宗教思想とは。
沈黙に掛かった主語は神でした😌
文法で主語を省略する習慣がある言語?国?は少ないようですね!習慣とはいえ神すらも文法上隠してしまうとは恐れ多いことこのうえ😓
宗教というと、どうしても勧誘されるような悪い印象が先行してしまいます。そのうえ、宗教教育も受けた印象がありません…。
しかし、日本人はクリスマスはパーティを開き(キリスト教)、年越しには除夜の鐘をきき(仏教)、年が明ければ神社で初詣(神道)をするようなあらゆる教えが入り乱れ、思いの外、身近に宗教のある国。
それを外から来た教父の視点から客観的に描かれている本作品によって、その実状を気付かせてくれたことには本当に感謝👏
紹介しませんでしたが、キチジローというキャラクターが結構重要なポジションを担ってるんですが(なら紹介しろよッ!)、小説と映画には登場しますので、キチジローにに焦点を当てるとより多くのメッセージを受け取ることができるはず😁