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金融×ブロックチェーン

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  • dragon-taro
  • 2018/05/30 04:20
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どうも、大学で化学工学を専攻しながらITエンジニアをしている宮川 竜太朗です。

今回は、ブロックチェーンが金融をどう変えるのかという記事を書いていきたいと思います。

その前に、ブロックチェーンに関して多くの誤解があるので、それに関して説明していきます。


ブロックチェーンとDLTの違い

まず、金融分野ではブロックチェーンよりもDLTと呼ばれることが多いのでこれに関して説明していきたいと思います。

DLTとは、分散型台帳技術のことです。ブロックチェーンと同じ意味で使われることが多いのですが、厳密には同義ではないです。

DLTは厳密には、ブロックチェーンと同じものではない。DLTもブロックチェーンも共にデータ管理を共有するが、DLTは銀行などの信頼のおける組織のビジネスに参加する者同士が分散して共有するものであり、ブロックチェーンは全ての参加者がデータ管理を分散して共有するものである。

つまり、ブロックチェーンとはDLTという分散型のデータ管理方法の一つであるということです。

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ブロックチェーンではないDLTとしてCordaやrippleがあげられます。この辺りを誤認している記事も多いようですね。僕もこれについてしっかり調べるまで同じだと思っていました。つまり、題名は厳密には間違っているんですよね。

ブロックチェーンは、ネットワークに参加している人が誰でも内容を参照するとができてしまいます。しかし、金融ではプライバシーの面からこの仕様は望ましくありません。

そこで、ブロックチェーンの基本的な性質を残し、取引の秘匿性をもたせたDLTが開発されるようになりました。

中央管理者を置くのでブロックチェーンの非中央集権の恩恵は受けられないのですが、従来のシステムに比べて運用コスト・送金コストが削減されることが期待されています。


コンソーシアム型・プライベート型

本来ブロックチェーンはパブリックに誰でも参加可能なシステムなのですが、先ほども述べたように金融では秘匿性のために参照できる情報を制限しています。

このように、ネットワークに参加できるノードが限られているもののうち、いくつかの組織が管理しているものをコンソーシアム型、一つの組織が管理しているものをプライベート型といいます。

合意形成も特定の管理している組織で行われます。

一方で、ビットコインなどの誰でも参加できるネットワークをパブリック型と言います。

では、金融分野でどのようにDLTが利用されているのかを見ていきましょう。

Corda

R3コンソーシアムが開発しているオープンソースのDLTプラットフォームです。cordaは自動執行が可能な金融コントラクトを記述可能なブロックチェーンの派生プロジェクトです。企業や公的機関向けの販売や、R3ネットワークの運営で利益を得ています。

Ripple

RIppleでは、参加機関が共同運用するプライベートブロックチェーン「リップルネットワーク」上で金融機関が発行する「IOU」と呼ばれる電子的な手形を交換することで国際送金を実現します。

XRPという仮想通貨で有名なので知っている人も多いのではないでしょうか。国際送金は現在とてもコストがかかるので、関心が集まっています。なんだ自分たちの生活には関係がないと思うかもしれませんが、Amazonでは国際送金に毎年多額の手数料をかけているそうなので、それほど人ごとではありません。

rippleはIoVを実現することを目標にしています。IoVとは、「価値のインターネット」です。価値交換が自由に行えるネットワークが今後形成されていくのかには期待が高まります。

アブラ

アブラは銀行口座がなくても、アプリだけで個人間の国際送金が可能になります。移民などで講座をもてない人を中心に利用されることが期待されています。

国際送金自体はビットコインベースで行うのですが、各国に点在するテラーというフリーランスの両替商を行う個人を介して送金するので、送金自体は現金でもビットコインでもなんでも可能です。

即時の送金が可能なのと、従来の送金システムでは手数料が7%かかっていたのが約2%にまで削減されるので期待されています。

スキューチェーン

スキューチェーンは貿易金融の問題を解決しようとするブロックチェーンのプロジェクトです。

そもそも貿易取引では、紙ベースで行なっていると処理時間やトレーサビリティの正確性といった問題のほか、情報漏洩なども懸念される

これらのことを一挙に解決することを目的としたプロジェクトです。確かにどれもブロックチェーンが得意とする分野ですね。

貿易やサプライチェーンに参加する様々なプレイヤーが共有できる情報プラットホームを構築することに期待がかかります。

MUFJコイン

ここからは国内の動きなのですが、仮想通貨版の日本円を作ろうという取り組みです。1円=1MUFJになります。これでは、現在ある電子マネーと同じじゃないかと思うかもしれないですが、MUFJコインは P2Pで取引が可能になるのです。専用のアプリを入れるだけで送金も支払いも簡単に低コストでできるようになるのです。

専用のATMを設置することで、現金としてもすぐに取り出せるようにするようです。これならビットコインなどの仮想通貨と違って使いやすそうですね。

提携した地銀が独自の通貨を発行できるようにするシステムも開発されています。これでは、通貨が林立してしまってわけわからなくなりそうと思うかもしれないですが、そんなことはありません。

口座からそのまま通貨として交換するので、むしろお金を下ろさなくても払えるシステムのようなものです。イメージとしては、リボ払いが近いのではないでしょうか。残高がアプリから確認できるので使いすぎる心配もないですからね。だからこそ、各銀行に独自の通貨があった方が利便性が高いのです。日本円にペッグされているので価格変動のリスクもないですからね。


金融分野への影響

ここまで見てきた通り、ブロックチェーンは破壊的に今の金融システムを破壊する可能性があります。では、具体的にどのような変化をもたらすのかを見てみましょう。

通貨

ブロックチェーンは通貨という概念を大きく変える可能性があります。仮想通貨はよく耳にしますが正直実態がなくて本当に通貨なの?って感じですよね。

では、そもそも通貨とは何なのでしょう。

通貨(つうか、英: currency)とは、流通貨幣の略称で、国家もしくは、その地の統治主体によって価値が保証された、決済のための価値交換媒体。 政府は租税の算定にあたって通貨を利用する。 モノやサービスとの交換に用いられる「お金(おかね)」を、経済用語では貨幣、または通貨と呼ぶ。
(wikipediaより)

まあ簡単にいうと、国ごとに価値が保証されたものですよ。でも、ビットコインのように非中央集権的なシステムが介入してくると、その概念が根本から変わる可能性があります。

今あるシステムが完全に取って代わられるなんてことは考えにくいでしょうが、それでもかなり変化が起こることは間違い無いでしょう。少なくとも、キャシュレスかは急激に進みます。

送金

これは、ブロックチェーンの得意とするところですよ。既存のシステムでは一度中央銀行を経由しなければならなくコストがとてもかかります。しかし、P2Pネットワークで動作するブロックチェーンでは直接やりとりができます。これで銀行同士が低コストでやりとりすることができます。

さらに、個人間でやりとりができてしまうのでもはや銀行口座すら必要なくなるかもしれないのです。

これに関しても既存の銀行が完全になくなることは考えにくいでしょうが、根本的に変化していくことでしょう。中央銀行が独自のデジタル通貨を作ることを検討しているみたいですからね。これからどのようにお金が変化していくのかが注目です。

決済

現在のクレジットカードの決済手数料は2〜5%です。これは、ブロックチェーンに比べるとかなり高いです。ブロックチェーンならもっと低コストで実現できるので、カード会社が駆逐されるのではと言われています。

また、オンラインでの決済はもはや講座を必要としません。クレジットカードも必要ないです。仮想通貨の入ったwalletさえあれば決済ができてしまうし、手数料が安くなるからです。


元記事はこちら

公開日:2018/05/30
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京大で化学工学を専攻しながら、ITエンジニアをしている大学生。ブロックチェーンが世界を変えると信じてます。主にブロックチェーンについて書いていきたいと思います!

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