一気に書き上げる気でいる東果です。
アレも触るな。コレも触るな。家事はしなくいい。寝ておけーっと。
過敏になっているので静かに静養なんだけど。ヒマヒマすぎ!
わたしがダウンしてジッとしている姿を上から目線で(本当に)ニヤニヤと奥多摩が通り過ぎていきます。
本題
救急車に乗せられ、サイレンが鳴る。外からは見えないはずだけど自分が恥ずかしい・・・
動き出した救急車はいくつかの交差点を通り過ぎ・・・
揺られながら頭の中で勝手に地図が起動。あれ?神田川沿いを走っている?
どこに搬送されるか聞いたけど「ぼぉーっ」として覚えていない。でもお茶の水に向かっているなぁ・・・となんとなく曖昧にふらふらに。
病院に到着。救急隊員の指示を聞きながら、救急の担架から病院の担架に自力で移動。体重が100kgもある。重いんだもの。担げないよね。それくらい自分でやる。
かばんにお薬手帳と保険証があることをとりあえず病院の人に伝える。
救急外来。テレビではERとか呼ばれるところに入る。
ぼんやりと医師の指示や看護師のやりとりが聞こえる。
「元帥さん、自力で目が開きますか?」
「む、むりです・・・」
「浮腫と紅潮で腕の静脈とれません」「手の甲から点滴しますね」
「ハイ・・・」「痛くないですか」
いろんな指示が飛び交い、受け答えもテキパキ。行動も早い。
地元のERとはぜんぜん違うスピードで治療が始まっているのがぼんやりしていてもわかる。
医師「強力な薬を3本、同時に点滴で入れますからね」「大丈夫ですよ」「治りますよ」と・・・
詳しくは覚えてないけど、
・打ってすぐに即効で作用する超強力1本。
・2~3時間ほど間隔を空けながら作用させていく1本
・長い時間を掛けて作用させていく1本
らしい。
服をはがされ、いろいろと器具が取り付けられていく。
それから医師に・・・
現病歴、既往歴、家族歴、過去の手術の有無、アレルギーの有無、職業上、何を行い、何を取り扱っているか、この症状が発生する前やその日は何を飲み食いしたか。過去に似たようなことはあったか。これまでの経緯の説明をすべて求められる。正確な治療の為にだ。
正直、息も絶え絶え。ひとつひとつ答えていく。点滴の副作用で眠くなってくる。
とりあえず、すべて答えたはずだ。
遠くの方で「化学熱傷に近いな」「浮腫だけでも引かせよう」「抗ヒスタミン」「突発性・・・」「低酸素・・・」「血圧低下」「血管性浮腫」「プレショック・・・」いろんな言葉が飛び交う。
なんか色々と聞こえる。ぼんやりと。自分のコトではないみたいに・・・
疲れたかな。しばらく寝ることにした。
数時間後。多少は自力で目が開くほどまで回復。
まだ腫れあがっているけど、何もせずに目は開けた。
「元帥さん、ようやくお会いできましたね」
「はい。先生。ありがとうございます」
まだ、起き上がれるほどまでは回復していない。
これからどうするか医師と相談。
即入院の必要があるけど、どうしますか?
1週間くらいの入院費ぐらいは財布に入っている。
さて困った。
自分が旅先でこのような状況にあった記憶はない。妻にはあったな・・・
グルグルといろいろと考える。
家のことは。家事はどうする。来週の打ち合わせは・・・
離れたところで入院。妻に心配させたくない・・・
「目が見えて起き上がれるまで回復したら帰宅します・・・」
「愛知でしたね。新幹線なら大丈夫でしょう」
「いえ、車で。東名で帰ります・・・」絶え絶え声で・・・
「・・・・・・・・・・・・」先生、長い沈黙。
と、思ったに違いない。
先生は、ちょっとあきれ顔でのぞき込んできて。
「もうしばらく様子を見ましょう」と。
そうと決まれば話が早い。(勝手解釈:帰る気満々)
死んでも入院なんかしないぞと決意。
(死んだらそこにいないでしょw)
全力で回復することを目指して寝ることにした。
陽も落ちた夕方・・・
「水分を大量に補給しながら帰ってください」
「おそらく。今夜、もう一度・・・あーだ、こーだ」注意事項だ。
先生の指示はそれだけ。そうなんだね。おk。気を付けて帰るよ。
院内処方の薬を頂くまでの時間、妻に連絡。これまでの経緯を話し、タクシーに乗って宿に戻る。
フロントのスタッフさんらに平謝りしてチェックアウト。
車を駐車場から出す。
普段、目が開いているかどうかくらいの細い目は、いつもより視界が上下に狭い。いつもと違うと考える。最短。安全なルートを頭の中で考える。
コンビニに寄る。水を5~6本買う。ガソリンを満タンにする。スマホで都内の渋滞状況を見る。最短でも車が多いところは避けたい。首都高では車線変更も少なく。
よし。頭に入った。帰るか!
いつもより多めの休憩もとらないとな・・・(当者比いつもの5倍)
それでも、車を走らせていられる持ち時間はあまりない。
他車の動きと距離を見ながら、ちょいと飛ばし気味で無事に夜10時には帰宅。車が少なくて助かった。
荷物は車に入れたまま。持ち出す気力もない。
「ただいま」
妻は、顔を見るなり。
「ほんとうにひどい顔」「いい男が台無しね」「誰だかわからないわ」
「ほんとに誰なの?あなたなの?」
ゲラゲラ大笑いしながら言いたい放題だ。
「しばらく大人しくする」
「そうして。年末は忙しいのよ」
「はい・・・」
そして、その数時間後、2日連続、2度目の救急搬送。
先生の言ったとおりの事態発生。
ほんとうにごめんなさい。
高速道を走らせていた帰り道。意識は冴えていても、体に相当な負担が掛かっていたのは分かっていた。それでも家に帰りたかった。
もう動けない。とりあえず地元。この範囲内ならなんとかなると。
不思議な安心感がある。
地元の救急外来で妻と朝を迎えた。
つづく。
メリー八百万! 医療にこそWEB3.0を (前編)(1/3)
https://alis.to/me/articles/public/aEONjpXXxAne
医療にこそWEB3.0を (後編)(3/3)
https://alis.to/me/articles/public/365peM8b75wQ