私はかつてALISのICOには参加せず取引所で売買し、またALISメディア(ココ)でも数ヶ月記事を書いていました。
それからALISを久々に見て色々と感じる部分があったので
ユーザーがALISで失敗した理由
ALISメディアが失敗した理由
法人ALISが成功した理由
オマケ(私自身の考え)
というテーマについて、自分自身で振り返るためだけではなく皆さんの意見を聞きたく書いていきます。
まず前提としてなぜユーザーがALISで失敗したと言えるのか?
この点についてどうALISに関わったかで成否が分かれるので一概には言えませんが、ここでは「ALISメディアに期待して投資した人たち」と定義します。
ALISのICOの価格は当時のレートで1ALIS=約10円~15円です。
上場後に最高価格は約150円まで上昇しましたが、現在の価格は1ALIS=3円程度なのでICO割れしています。さらに板が薄くちょっとした枚数を売ろうとするだけで数十パーセント上下してしまいます。
もちろん綺麗に売り抜けた人は大きな利益を得たので成功です。
しかしICOへの参加を問わずALISメディアというプロダクトや将来性に期待して投資した人たちは、ALISの未来に投資したという方が多いと思うのでICO割れするタイミングや今日まで保有してマイナスになったという方もいると思います。
この場合には失敗したと言えるでしょう。
当時を振り返るとALISはちゃんとした風の「雰囲気」を醸し出した国産ICOであったため、利益という側面だけではなく応援という意味で投資した人も多かったように思います。
というわけで多くのユーザーがALISというプロダクト、そしてトークンへの投資で失敗したと言えます。
前置きが長くなりましたがその理由は何なのか?
それはズバリ期待感に対する裏付けが無かったことで盲目的になってしまっていたことです。
私自身も当時はALISがウソ・誇張・情報商材の多い仮想通貨界隈を変えるような信頼を可視化したメディアを作ってくれると考えてトークンを購入しました。
本来投資に必要な裏付け・情報が多少不足していてもやはり応援という気持ちで購入しました。
皆さんの中にもそのような人が多いのではないでしょうか。
しかし、実際のところ不安が無かったわけではありません。投資をするにあたって考慮すべきポイントが大きく2つあったと思います。
まず第一に技術力です。彼らの経歴をTeamページで見るとは確かに一見華々しく見えます。しかし実績という面ではどんなプロダクトをこれまで作ったかは不明でした。
蓋を開けてみるとβテスト、正式リリース、現在と通じて「さすがの技術力だな」と感じたことは一度もありません。
大きな不安を感じた私はβテストから数ヶ月で全てのトークンを売り払いました。
※恐らく彼らは「可用性100%。ブロックチェーンおよびフルサーバーレスなアーキテクチャを兼ね備えた最先端のシステムをプロダクトローンチ後一度もダウンさせることなく、約2年間での運用実績を持ちます。」と反論したいと思いますが使われなければ意味がありません。
もちろん期待があるからそれでも信じて買ったわけですが、だからこそ失敗したとも言えます。
たった一人で開発しているnemlog、数億円と多数のエンジニアが数年かけてつくったALISのどちらが優れたプロダクトかを問えば一般人の多くはnemlogと答えるでしょう。
そして第二の理由がリクルート出身であることです。ハッキリ言って私は元々リクルート出身の人達にいいイメージがありませんでした。
それは仕事で関わった中であまりいい印象が無かったためです。
※もちろんいい人もいますし友達もいます
しかし今になって思うと…リクルート出身の起業メンバーがICOを行うという事実を考えるとやはりトークンを買うべきではなかったと思います。
ここまでユーザーがALISで失敗した理由は「盲目的」であったこと
気づくべきポイントは「技術力」「リクルート出身」にあったこと
を説明しましたが、次のような反論もあると思います。
「まだALISは発展途上でありその未来に賭けているのだ」
しかし日進月歩で進化する仮想通貨の世界で5年、10年先を期待して買うのは緑色のアレを買うが如くあまりにも機会損失が過ぎる。
またかつてALIS、ハーモニーなど数々のトークンを地獄に突き落としてきた某氏(某氏の名誉のために名前は伏せます)はCEOのこんな言葉を紹介しています。
これはALISミートアップで語られた言葉です。
まあこれに対してALIS運営は「日々変化する暗号資産市場において当時とは大きく状況が変わってきており、より長期的な目線で取り組む必要が出てきた」というようなことを言いそうだが…。
皆さんが今利用しているこのALISメディアについて、肯定的に捉えている人もいれば否定的に捉えている人もいると思います。
しかし私は大失敗だと考えています。
理由としては大きく3つあり次のとおりです。
これまで利用者が大きく減少してきたこと(=失敗した事実)
信頼を可視化することがどうやら無理そう
そもそも出来が悪い
まず「これまで利用者が大きく減少してきたこと」というのはそのままですね。
ユーザー数もそうですが
本来は記事が蓄積されて伸びるべきPV数も下がってきています。
これは失敗した理由というよりも失敗を表す事実という方が近いかもしれませんが、2年経っても人を集められなかったメディアというのが結果でしょう。
次に「信頼を可視化することがどうやら無理そう」ということが分かったことです。
当時、私はこれだけ嘘や誤った情報が氾濫するネットにおいて「どうやって信頼を可視化して信頼できるメディアを作るのだろうか」とワクワクしていました。
そのため配布ロジックや仕組みなどがどうなるのかに注目していました。
しかし「イイねがたくさん集まればいい記事」という現状のSNSと同等のレベル感に留まる気がしてなりません。
結局の所、SNSでフォロワー数の多いインフルエンサーがALISに投稿するのが一番効率的にALISトークンを稼げるし信頼できる記事として表示されるでしょう。
「そのロジックは開発しながら考える」と言うかもしれません。
でも信頼が可視化されたメディアというのが多くの人が魅力を感じた部分ではなかったでしょうか?
そもそも出来が悪い
そもそもの話ですがこのサイトは出来が悪いです。
バグが多い、編集メニューが少ない、検索メニューが貧弱…信頼の可視化以前にブログ投稿サイトとしてイケていません。
久々に記事を書いたら「どうやってサムネイル設定するんだっけ」と迷ったのですがユーザー記事を調べてもイマイチ正確なサイズが定かではありません。
これが本当に現代のブログ投稿サービスでしょうか。
βテストや試作品ならまだ言い訳も聞きますがサービスがリリースされて2年と半年が経とうとしているプロダクトです。
それでこの完成度はお粗末過ぎると言えるでしょう。
彼らはこのメディア・サービスに関して「サービスが生き残るために法人向けにシフトして活動」とは言いますが、約4億円もの金額を調達しておいてそれは結果として経営力が無かったと言えます。
※そもそもALISのICOは可視化出来るメディア・「トークンエコノミー×メディア」に対する投資であったはず
また彼らは公式サイトで「可用性100%。ブロックチェーンおよびフルサーバーレスなアーキテクチャを兼ね備えた最先端のシステムをプロダクトローンチ後一度もダウンさせることなく、約2年間での運用実績を持ちます。」と評しています。
私達と運営ではALISメディアに対する評価に大きな乖離があるように感じますね。
皆さんはALISが成功したと思いますか?それとも失敗したと思いますか?
ALISはまだまだ開発中で苦戦しているんだから失敗だろうと考えるかもしれません。
しかし私はメディアとしてのALISは失敗したが、法人としてのALISは成功だと考えています。
これはあくまで私が考える「おそらく運営はこう考えているであろう」ということですが、ALISチームとしても法人としてのALISは成功したと考えているのではないでしょうか。
なぜ法人ALISが成功したと言えるのか?
ICOで4億円もの金額調達に成功したため
日本で唯一ICOを成功させた実績
豊富な資金を使って様々なビジネスにチャレンジできるため
といったことが挙げられます。
これはあくまで私の偏見であることを前提に言いたいことですが
私には彼らが本当にALISメディアという信頼を可視化出来るメディア、トークンエコノミー×メディアを実現したかったとは思えません。
むしろ今取り組んでいるブロックチェーンを活用したDX推進・システム構築・コンサルティング・開発支援などがやりたかったんじゃないかと邪推してしまいます。
ICO時に熱く語りやると言ってたことを半ば放置状態にして他のビジネスに取り組むことは、私はICO参加メンバーに対する大きな裏切り行為だと思っています。
今後、彼らは法人向けビジネスで収益を上げられればまさに大成功と言えるでしょう。
仮に失敗したとしても「日本で唯一、ICOで4億円もの資金調達に成功したメンバー」として今後ビジネスに取り組む上で既に大きな功績を残すことができました。
数年経って何かのインタビューで「いやーあの頃は金融庁の対応に追われたり法人向けにシフトしたり波乱万丈の毎日でー」などと語っているイメージしか浮かびません。
最後にいくつか「こうじゃないか?」と感じる部分をいくつか言って終わります。
・ALIS内のアフィリエイト広告について
ALISの記事内ではアフィリエイト広告が容認されています。
でも嘘や嵌め込みを排除した信頼できるメディアを作りたいならアフィリエイト広告はNGにすべきではないでしょうか?
今でも怪しい海外の取引所・HYPE案件・ネットワークビジネスをALISで紹介している記事をよく見かけます。
「信頼できるメディアならそういった紹介は上がってこない」というのは一見正しく思えます。
しかし現状、信頼の可視化が実現できず放置状態である中でそうした記事を放置することは、本来そうした危険な情報からユーザーを守るために立ち上げた目的を考えると不誠実であると思います。
※そもそも1ヶ月で小学生のお小遣い未満の金額しか稼げないトークンがアフィリエイトの代替になるわけがないが
何も知らずに他のコミュニティからALISに参加した人が、何も知らずに怪しいHYPEやネットワークビジネスに騙される可能性は大いにあるでしょう。
なお筆者はALISを辞めた後に他の複数メディアで活動してアフィリエイト収入で、毎月の大きな足しになるくらい結構な金額を収益として得ています。やっぱりアフィリエイトは最高です。
・ていうかもうALISメディア捨てて良くないですか?
最後にちゃぶ台をひっくり返す発言ですがもうALISメディアの開発辞めて良くないですか?
ALISメディアがうまくいってない
↓
そのため今は企業向けサービスにシフトしている
↓
企業向けサービスは順調(開発チーム談)
というのが現状です。
この記事を書いていて思ったんですが、もう信頼を可視化したメディアとかどう考えても実現不可能ですよね。
私には「ALISに有名人や多くの人が集まってユーザー数が爆発的に増えて且つインフルエンサーよりも名もなき一般人の記事が上位に来て評価される」という夢物語のような未来が全く想像できません。
そんな夢物語に意固地になるよりも企業向けサービスを基本にしながら他の方向性でトークンエコノミーとかを実現する方が、トークンの価格にもよっぽど期待ができます。
開発チームも「金にならない未来もないALISメディアは邪魔だな…」というのが正直なとこでは無いでしょうか。
コーポレートサイトを見てもメディアについてほとんど言及されていないことに姿勢が現れているように思います。
※上記は公式Q&Aだがリンク先を見ても何も分からない
その方がALIS開発チームにとってもICO参加者・利用ユーザーにとってもWINxWINに思われますがどうでしょうか?
そしてこれだけ熱く語っても得られるのは缶ジュース1本にもならない金額と思うととても損した気分になるのであった。
NEMかBTCください