ダラムサラの街を歩いているとたくさんの落書きが道端の壁に書かれています。
その多くがとても目を引くもので斬新です。
ですがただ面白いだけではなくて、多くの落書きに明確なメッセージが込められています。
一番初めに見つけた落書き。
宗教都市らしく思いっきり仏教のマンダラをモチーフにした落書きです。
これは地球の女神がゴミに汚染されてしまっている様子を表しているのでしょうか。
かっこいいシヴァの落書き。ですが、”誰か他の人がやってくれるからまあいっかあみたいな考え方が蔓延することがこの地球の一番の脅威だ” みたいなメッセージが書かれています。
みんなで環境を意識しようぜみたいな落書きがとても多いです。
実際にダラムサラはゴミ問題に対処するために、 ビニール袋が禁止されています。なので雑貨屋さんなんかで買い物をしても、新聞紙で作った紙袋に商品を入れてくれたりします。
ダライ・ラマの落書き。眼鏡をかけていないせいかあまり似ていない気もします。
フリーチベットのポスターの数々。
そして自由を象徴する"雪山獅子旗"と呼ばれるチベットの旗。
街を歩いていると、もちろんチベットの解放に限定された自由を求める空気が蔓延しています。
ですがそれだけではなく何か大きな文脈での”自由”といったものを肌で感じます。
そして環境や自由を意識した街の雰囲気は多くの人を引き寄せます。
西洋のヒッピーはもちろん、インドの都市部の慌ただしい生活に疲れたインド人まで集まってきます。
ダラムサラで出会うインド人は、他の地域とは違いどこか落ち着いている雰囲気があって一緒にお話をしてもとてもくつろげる気がします。
こんなダラムサラの安らかな街の様子は、チベット亡命政府が樹立して以来作られてきたものではないかと感じました。
理屈ではなく存在感そのもので、人々や街の様子を穏やかにしてしまう何か不思議な影響力みたいなものこそが、チベットが持つ価値なのだと感じます。
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