ジャライ族の人たちは何か祝い事がある時なんかに "つぼ酒" と呼ばれているお酒を飲みます。
詳しい作り方はわからないのですが、高さ30cmくらいのつぼの中に発酵させたお米の粉とわらか何かが混じったものが入っています。
そしてお酒を飲むときに、そのつぼに水を満タンにそそぎしばらく時間を置きます。
するとそれがお酒に変わるのです。
つぼ酒を飲むときは、細いストロー状の竹を壷の底に差し込んで、そこから飲んでいきます。
当然竹のストローでつぼ酒を飲むと中の量は減るので、そこにさらに水を注いでいきます。
不思議なことにいくら水を注いでも、なかなかお酒の濃度は薄まりません。
感覚的アルコール度数は10%くらいではないかと思います。
味は酸味があって独特ですが、すこし日本酒と似ている感じもします。
ですが、このつぼ酒を飲むときには厳しいルールがあります。
それは、一度飲み始めると一定量(グラス一杯分)を飲みきらなければいけないというもの。
基本的にイベントの時につぼ酒を飲むときは、1人ずつ飲んでいき、周りでは他の人が見ています。
そしてつぼ酒を飲む前には、必ず水をつぼ満タンにいれます。
そして竹のストローで飲み始めます。
自分でグラス一杯分くらい飲んだと思ったら、自己申告して飲むのをやめます。
その後、グラス一杯の水を注ぎます。その水があふれずにつぼに注げたら、ノルマクリア!!
でももし水があふれたたら、ノルマを達成できなかったということで、もう一杯飲まなければいけないペナルティが科せられます。
そして自分たちのような外国人をみると、彼らはおもしろがって次々とお酒を飲ませます。
村人に指名されたら、つぼ酒を飲まなければいけません。
初めて村をおとづれた時にこの儀式に参加することになりました。
最初は結構がんばっていたのですが、なんども飲むように指名されるうちににはノルマの分を飲みきれずにもう一杯のペナルティを受けたりして、5回、6回と誘われて飲んでるうちに、ふらふらして、かなり酔っぱらってしまいました。
この宴会は深夜まで続き、時間が進んでいくと大人だけではなく子供達もつぼ酒を飲み始めました。
子供達はみんな当たり前のように普通にお酒を飲んでいました🙀
実はジャライゾクの子供は葉巻タバコも吸っています。
ジャライ族でなくても、一般のカンボジア人の小学生くらいの子供がバイクを運転したりしています。
バイクを運転している人が点滴をしている手で運転しながら、後ろに座っている人が点滴のボトルを抱えているという光景も普通に見られます。
普段の日本の常識や感覚なんて全く通用しない世界でした😅
そしてアルコールの入った子供達のテンションは上がり、みんなでハンカチ落としに似たような遊びを始めて、エンドレスで深夜まで遊びまくっています。
ジャライ族は時計を持っていないし時間によって生活リズムが決まっているわけではないので、しばらく村にいると自分の時間の感覚も次第に麻痺してきます。
こんな時間を一緒に過ごすことで、村人との一体感が生まれたような気がします。
その後の記憶はあまり覚えていませんが、次の日目覚めたら思いっきり二日酔いになっていました。
今となってはとても楽しい思い出です☺️
次もジャライ族の独特の風習について書こうと思います。