ローマ帝国初代皇帝は実はジュリアス・シーザーではなくアウグストゥスである。もちろん、オクタウィアヌスという名前でも正解です。
実質的な独裁政権の下地を作ったのはジュリアス・シーザーではあるが、暗殺されてしまう。一方、アウグストゥスは皇帝となりさらに平和を確立し彼自身は寿命であろう76歳まで生きている。
ちなみに8月は英語でAugustというのですがその名前はアウグストゥス(Augustus)からきている。彼の功績が讃えられて月の名前になったのです。ちなみにジュリアス・シーザーも7月(July)の名前として採用されている。
彼らは活躍したのは2000年ほど前にことである。2000年の時を超えて名を残している。彼は西暦0年前に生まれ西暦14年に死んでいるので彼が活躍した時代にキリストが生まれているというのも面白い。
話は戻るが、アウグストゥスはシーザーの養子になり、後継者として指名をされてはいたのであるが世の中はそんなに甘いこともなく、その後、コロッとシーザーは暗殺されてしまう。
指名されただけで権力を保持てきることはなく、その後の彼の活躍は彼自身の手腕であることは間違えないだろう。
政敵の男はなんとクレオパトラと組んでというドラマチックな展開もあったが、女に操られる男はあっけなくアウグストゥスに破れてしまう。
彼は内政をすすめ安定を築いた。実はエジプトをしっかり領土として確定させており彼の支配地域はそれまでのローマの領土を拡張するに至った
また彼は常設軍を作りローマの力は盤石なものとする。ジュリアス・シーザーほどの知名度は(少なくとも日本では)ないが、彼のうなるような手腕がその後のローマ帝国の礎を築いたのは間違えないだろう。
その後、ローマは長きに渡るパスク・ロマーナという時代がやってくる。平和を享受した豊かな時代である。
派手なシーザーは既存体制をぶっ壊す。そんな彼の後継者。政敵もいる。クレオパトラとも戦った。全然平和ではなく大変なことが多かった人生だったと思う。
もう彼の心を垣間見ることはできないが、英雄なシーザーの後継とかプレッシャーたるや想像を超える。
アウグストゥスが平和なローマを築いた物語を塩野七生のローマ人の物語の第6巻を読んだ時に感嘆したものである。偉い人がいたものだと。機会があれば皆にローマ人の物語は読んでもらいたい本である。どうして広い領土を築けたのかわかるような気がしてくる。そしてローマの政治の柔軟さが感じられる
ちょっと現代に戻ってしまうがアップル帝国も今の繁栄を築いたのはスティーブ・ジョブスで間違えない。ただ彼の死去も帝国は繁栄の一途を辿っている。彼が死去した年と比較し、売り上げも利益も2倍に増やし時価総額もトップをアマゾン、マイクロソフトと入れ替わりでとっている状態である。
でも100年後にも名前を覚えられているのはきっと、ジョブスだけだろう...歴史は厳しい
ヒーロー的な人の話も大好きではあるが、ヒーロと時代や地理が近かったせいであまり目立たなくなった人が多くいる。そんな人物がなぜか好きなのです。これからも紹介していきたいと思う。
これからは皆、8月になるたびに初代皇帝を思い出して欲しい。よろしく頼む。