僕は猛暑の東京に到着した。TOMO CHAINを追ってたどり着いた地がこの灼熱の東京だったのだ。
TOMO CHAINとは何者なのか。僕の祖国で大旋風を起こした謎のトークンが僕の人生の時計を高速に進めている。僕は探偵だ。日系3世のアメリカ人なので、多少の日本語がわかる。でも顔はアメリカンな感じだ。
ブラット・ピットみたいな感じといえば君にも僕の雰囲気が伝わるだろうか。
TOKYOといえば、仮想通貨の聖地だ。サトシ ナカモトの名前から始まり、名だたる仮想通貨の大物が日本に絡んだ活動をしている。
規制の関係でなかなか日本発のトークンがうまくいかないことが多いが、仮想通貨を支える草の根の活動には、さすが2chを生んだ国だ。とても、仮想通貨のコアファンがおおい。TOMO CHAIN が日本に支部を作ったのは至極自然なことだろう。
TOMO CHAINといえば、早いチェーンとして有名だ。イーサリアムやビットコインなどのブロック生成速度は遅い。でも、TOMO CHAINは違う。爆速のブロック生成速度でスピード違反だといってもいいだろう。
僕が東京についてすぐにあの事件は起こったのだ。
その日も六本木の夜は暑かった。久世はdAppsと呼ばれるブロックチェーン上のアプリを作成していた。
でも遅い。困った。これではユーザーがバトルコマンドを出してから結果が出るまでにラーメンができてしまう。3分かかってしまう。困った。でもオフチェーンにするわけにはいかないのだ。
でも時間がない。明日までに仕上げなければ... 殺される...
5日前にこのメッセージが僕のデスクの上に貼られていたのだ。このセキュリティ万全の六本木ヒルズのオフィスに誰が入り、このメッセージを貼ったのだ...監視ビデオのログを見ていたが誰もうつっていない。
なのに机にはこの紙が7:05に突如現れたのだ。きっと犯人は監視ビデオのシステムをも手中におさめている。
このメッセージは怖かったのだが、ただの脅しだと思った。ところがその晩のニュースで...アメリカでの殺人事件の報道があったのだ。
シリコンバレーでここ数日でたてづづけに腕利きのプログラマーが変死している。いずれも、Satoru Nakamoto にヤラレタというダイイングメッセージをのこしているという...
僕は直感した。
やばい。ガチだ。
僕は天才だが、フルオンチェーンのゲームは難しい。ファイナリティー問題が僕の肩にのしかかる。
あと数時間で9/5が終わってしまう。僕はこのまま東京を離れ逃げてしまおうと思っていた。そんなときに謎のDMが僕のTwitterのアカウントに飛んできた。
そうか!!!
高速かつイーサリアムと互換のあるEVMがサポートされているTOMO CHAINであれば、フルオンチェーンで高速なブロックチェーンゲームが動作させられる。僕の作ったコードをそのままのせられる。
僕は急ぎTOMO CHAINを学び、自分のコードをデプロイした
シリコンバレーの事件を追っていたらTOMO CHAINに絡み、なぜかTOMO CHAIN JAPANに辿りついた。そして、久世の発表したブロックチェーンゲームは世界を席巻し、いまやTOMO CHAINはイーサリアムを超える勢いとなっている。
この久世の大発表の直後に僕は久世にあった。そして彼の経験した話を聞き犯人の目星をつけた。
おっと。ジェニーから電話だ。彼女は東京に留学しているんだっけ。ちょっと調査は置いておいて、渋谷に行こう。
読者の諸君。真犯人はここまでいえばわかるよね。僕はジェニーとお出かけするから頑張って考えてね。
では。
クレジット
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