メダカは屋外飼育で太陽光があると元気に育つが、屋内飼育は病気になりやすく、飼育が難しい。
自然界では太陽から紫外線が照射されているので、上から適度な強度の紫外線を照射すればメダカによいのでは?と考え、以下実験してみた。
- 苔、アオミドロの減少
ー 白点病の治療
- メダカの健康増進:ビタミンD生成、カルシウム摂取の向上等々
最初:
普通の蛍光灯で2ヶ月ほど室内飼育した。コケやアオミドロがたくさん発生してきた。1日12~14時間蛍光灯の光を照射した。
紫外線照射1か月後:
爬虫類用のUVB紫外線ライトを水槽の上から照射して飼育。1日11~12時間UVB 紫外線ライトを照射した。室内飼育。
- 苔とアオミドロの量が激減した。
- 白点病が治った(目に見える白点は見当たらない)。
- なんとなくメダカが黒く日焼けして元気そうだ。
紫外線の効果以外にも、水槽内の生物がコケやアオミドロを摂食したことによる苔の減少もあるだろうが、紫外線ライト設置後数週間で、急激に苔が減少してきたことから紫外線の効果により、コケが減少していると考えられた。対照実験を行う為の比較する水槽が無く、厳密な実験をしたわけではないので、なんとなくの結果報告。苔だけはやした水槽を2個用意して対照実験をすると良いですな。
紫外線照射と合わせて唐辛子いれてみた。よくわからないが白点病は治って、今も生きている。
紫外線照射してから、メダカとミナミヌマエビが日焼けして黒くなってきた。見た感じ元気そう。
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メダカ水槽のコケ、アオミドロが増えてきた。いちいち掃除するのは面倒なので自動でコケを抑制してくれるUV殺菌灯を設置しようと思った。以下のような殺菌灯。しかし、これは高いし、さらに水を送るポンプが別途必要でメンテの手間もお金もかかる。
現在市販されているUV殺菌灯では、水槽に直接紫外線ライトを入れるわけではなく、水槽外の管のなかに紫外線ライトを設置し、そこに水槽の水をポンプで流す方式だ。魚に直接紫外線を当てるとよくないとのこと。紫外線が強すぎのだろう。
UVB電球から直接水槽に光を当てるている例の報告は無かったので、今回の実験を行ってみた。今回の実験で使った器具を下記した。
最初に使っていた蛍光灯ライト:ニッソー ミニライトキューティ 15W シルバ NLM-235
紫外線ライト
26WのUVライトもあるが、以下のライトドームから少しはみ出てまぶしいので13Wのものにした。
注意点として、水槽用のライトではないので漏電火災に気を付ける必要があるだろうということで紫外線ライトの電源部に漏電ブレーカーを設置した。
漏電ブレーカー
タイマー:TP-Link WiFI スマートプラグで紫外線ライトの照射時間を設定した。このスマートプラグのスマホアプリを使うと、自動で日の出の時間に紫外線ライトを点灯して、日没時に紫外線ライトを消灯できるようになった
参考
紫外線ライト比較
紫外線でプランクトン数が減るらしいことが、下記の論文(参考:紫外線の増大が海洋フランクトン生態系に及ぼす影響 田口哲)から分かった。どうもUVBを照射すると良いようだ。
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紫外線の増大が海洋フランクトン生態系に及ぼす影響 田口哲
地表に到達する太陽紫外線は,波長が280-320nmのUVBと, 320-400 nmのUVAに区別される. 280 nmより短波長のuvc は地表には到達しないが,人工的に殺菌灯等で利用されている.
波長ごと に植物プランクトンの成長率を調べると UVA領域の325nmで、 は成長率はわずかではあるが促進され 300nmより短い波長では成長率は急激に抑制されている(Fig. 3, Buma et al. 1997).このように,波長ごとに調べる実験と、紫外線波長領 域全体を使って調べる実験とでは,実験結果の紫外線の影響に 対する評価が相反する可能性があるので注意が必要である.
数多くある研究の中で,紫外線の影響は波長依存であること をよく表わしたKouwenberg et al. (1999)の実験結果を Fig. 4に示す.図中の右上の波長は,その波長より長い波長 の光を照射した実験であることを示す.たとえばUVBでも 280 nmまで含むようなUVB照射をすると紫外線照射総量の多少に 関わらず,卵の昨化は全く起こらないことを示す.また335 n m以上の波長帯による UVA照射では 俳化率に与える影響 は少ないことも示す.
===引用===============================================
水槽火災には気をつけてくださいね。
紫外線ライトを直接に長時間(20分以上ぐらい)、近くで直視すると、目に悪いかもしれないので、注意してください。間接の反射光なら問題ないと思いますが、直射紫外線ライトを目で見続けると、弱い太陽を見続けるような感じになるかもしれないので注意。
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追記:2021年7月、水槽に紫外線ライト照射し始めてから1年ほど経過したが、メダカ、ミナミヌマエビ、タニシは健康に生きている。紫外線ライトによる良い効果があるようだ。
UVライトでLEDタイプのものが販売されていた。こちらのライトは上記のものより使い勝手がよくお勧め。まだこれを買って1週間ぐらいですので、問題ないかいずれ報告したいと思います。
〔終わり〕