こんな悩みがある企業・自治体さんへ
・デジタル人材育成、何から手をつけたらいいかわからない
・とりあえず手探り状態でDXに取り組んでいる
・そもそも自社にとって「どんな人材が必要なのか」判断つかない
この記事で学べる内容
目的別DXマップ
マップの使い方
取捨選択のステップ
DX推進とデジタル人材の判断軸
・DXで何を達成したいのか「目的」が明確になる
・目的達成に必要な「行動と人材」がわかるようになる
まず最初に、前回までのおさらいです。
デジタル人材には「5つのタイプ」が、ありましたよね。
⬇︎全体像がこちら
⬇︎まだ前回の記事を読んでない方は、こちらからどうぞ。
今回の記事では、
これからDXを進めたい方や、すでに取り組んでいるけど手探り状態の方が、「目的別DXマップ」を使うことで、以下のことが分かるようになります。
「DXで何を達成したいのか」=目的
「何をすればいいのか」=行動
「誰が必要なのか」=デジタル人材
このマップは、自社がDXで何をしたいのか、今取り組んでいることは何か、全体像の把握ができるように作成しました。
※こちらは簡単に理解するため用のものです。実際にDX化する際は、複数の目的が絡み合うと思いますので現状分析・可視化などから行う必要があります。
①目的を選ぶ
赤枠の部分を見て、この中から1つ、DXで達成したいことを選んでください。
②やりたい事を選ぶ
青枠の部分を見て、この中から1つ、DXでやりたいことを選んでください。
ここまでの
赤枠「ビジネスモデル変革」
+
青枠「コスト削減」
が、「DXで何を達成したいのか」=目的
と、なります。
言い換えると、
私の会社は、
「DXで、 ビジネスモデル変革をして、 コスト削減をしたい」
となります。
そして次に、目的を達成するための、
③行動を知る
黒枠は、「何をすればいいのか」=行動 を表します。
例えば、以下の場合。
赤枠 ➡︎ ビジネスモデル変革
青枠 ➡︎ コスト削減
交差する場所は、黒枠の「先端技術の導入」です。
つまり
目的:
私の会社は「DXで、 ビジネスモデル変革をして、 コスト削減をしたい」
行動:
そのためには、「先端技術の導入」 をする
と、なります。
そして次に、目的達成するために、必要な人材を確認します。
④必要なデジタル人材を確認する
緑枠を見ることで、どのデジタル人材が必要なのかわかります。
黒枠の「先端技術導入」をするためには、どんなデジタル人材が必要なのか。緑枠を見てみると、以下の職種が必要となります。
・ビジネスアーキテクト
・テックリード
・ビジネスデザイナー
・データサイエンティスト
つまり
目的:
私の会社は「DXで、 ビジネスモデル変革をして、 コスト削減をしたい」
行動:
そのためには、「先端技術の導入」 をする
必要な人材:
・ビジネスアーキテクト
・テックリード
・ビジネスデザイナー
・データサイエンティスト
と、なります。
次に、自社にとって必要な人材の、取捨選択をします。
⑤取捨選択する
例えば、さっきの例で説明すると、DXでビジネスモデル変革するために、先端技術導入をする。
そのために必要なデジタル人材は、「4つの職種」がある事がわかりました。この4職種のうち、自社にとって必要な人材の優先順位をつけて、取捨選択していきます。
4つの職種
・ビジネスアーキテクト
・テックリード
・ビジネスデザイナー
・データサイエンティスト
①デジタル人材・全体像を見る
②必要な人材の優先順位を確認する
③自社の人材を洗い出す
④取捨選択をする
⑤育成or採用or協業を決める
①デジタル人材・全体像を見る
②必要な人材の優先順位を確認する
優先順位は、
役割:①全体設計〜⑤保守&運用の部分が、
①(高い)> ⑤(低い)と考えてください。
さっきの例で考えると、
優先順位1 : 全体設計
ビネスアーキテクト
テックリード
ビジネスデザイナー
優先順位2 : 分析&活用
データサイエンティスト
となります。
③自社の人材を洗い出す
すでに自社に在籍する人材と、不足してる人材を可視化します。
✖️→自社にいない人材
◎→自社にいる人材
優先順位1 : 全体設計
✖️ビネスアーキテクト
✖️テックリード
✖️ビジネスデザイナー
優先順位2 : 分析&活用
◎データサイエンティスト
次に、不足してる人材のうち、
本当に必要な人材を、絞り込みます。
④取捨選択をする
考え方としては、以下のようになります。
目的:
私の会社は「DXで、 ビジネスモデル変革をして、 コスト削減をしたい」
行動:
そのためには、「先端技術の導入」 をする
必要な人材:
優先順位1
✖️ビネスアーキテクト
✖️テックリード
✖️ビジネスデザイナー
優先順位2
◎データサイエンティスト
↓となると
DXでビジネスモデルを変革をしてコスト削減するためには、全体設計をする人(優先順位1)が必要だな。
↓ということは
以下の誰かは必要ってことだな。
優先順位1 : 全体設計
✖️ビネスアーキテクト
✖️テックリード
✖️ビジネスデザイナー
やりたいことはコスト削減で、そのための行動は「先端技術導入」をすること。
↓ということは
テックリード(役割:システム設計〜開発、導入)は、絶対必須になるな。
それにビジネスモデル変革するなら、利益もアップさせたいな。
↓ということは
ビジネスアーキテクトかビジネスデザイナーも必要だな。
今回は、3つの事業のうち、1つの事業だけビジネスモデル変革したい。
↓ということは
ビジネスデザイナー(役割:ビジネス戦略設計)がいたら大丈夫そうだ。
こんな感じで、考えていくことができます。
ここまでをまとめると、
目的:
私の会社は「DXで、 ビジネスモデル変革をして、 コスト削減をしたい」
行動:
そのためには、「先端技術の導入」 をする
必要な人材:✖️→自社にいない、◎→自社にいる
優先順位1 : 全体設計
✖️テックリード
✖️ビジネスデザイナー
優先順位2 : 分析&活用
◎データサイエンティスト
となります。
次に自社にとって必要な人材を、「どのように確保するか」を考えます。
⑤育成or採用or協業を決める
▼人材育成の場合
社内の人材を、デジタル人材へ育てる
メリット:
・社員のスキルアップ、能力向上が期待できる
・外部からの採用コストを削減できる
デメリット:
・育てるのにお金と時間がかかる
・育成した人材が退職する可能性がある
・経営者視点、ビジネス視点が不足している可能性がある
▼採用の場合
中途採用で、デジタル人材を確保する
メリット:
・既に業務経験を持っている
・短期間で即戦力となることが期待できる
・教育コストが少なく済む場合がある
デメリット:
・経営者視点、ビジネス視点が不足している可能性がある
・新しいアイデアや、発想を持たない可能性がある
・業務経験はあっても、知識やスキルが不足している可能性がある
▼協業の場合
①即戦力のフリーランスと協業する
メリット:
・柔軟な人員調整ができる
・知識、スキル、経験値の高い人材を確保できる
・専門性に特化した人材を確保できる
・自立して、主体的に動いてくれる人材を確保できる
デメリット:
・業務委託費用が高い場合がある
・コミュニケーションコストがかかる
・短期的な関係性となる可能性がある
②他社と協業する
メリット:
・人材採用活動の手間がかからない
・他社企業の経験、ノウハウを取り入れられる
・クオリティーや効率を向上できる
・新しいビジネスチャンスを得られる可能性がある
デメリット:
・協業相手の文化、方針が異なり、意思疎通が難しい場合がある
・トラブルが発生する可能性がある
ここまで読んでみてどうでしょうか。
DXで達成したい目的+必要な行動と人材が、わかった状態。
=「判断軸を持った状態」になることができたでしょうか。
「DXで何を達成したいのか」=目的
「何をすればいいのか」=行動
「誰が必要なのか」=デジタル人材
「どのように人材を確保するのか」=育成・採用・協業
今回、お伝えした目的別DXマップは、思考整理をするためのものです。
次回は、
デジタル人材を育成するために知っておきたい、「共通スキルと職種別スキル」についてお話ししたいと思います。
採用時や、フリーランスとの協業時にも使える「判断材料」となると思いますので、お楽しみに◎