一般社団法人ヒマラボ代表理事のモリタヤスノブです。
何かあるたびに論文を読みながらどうぶつの森をプレイする「なかなか進まないどうぶつの森」シリーズ。第3回です。
前回は南半球にいくか北半球にいくかについて、二酸化炭素濃度の論文を読みながら南半球に決定をしました。
今回はその次の地図の選択からなのですが、昨日このようなコメントもいただきまして。
Tokyo2020さん、とても良い問いをありがとうございます。私も学生なんかに感触を聞いた時にはおおよそ北半球ばかり。でもこういうコメントいただくとアンケートとってみたくなって、Twitterで。。
結果はこちら。
おおよそ北半球と南半球の比率が2:1。思ったより南半球多い!南半球フィールドワーカーの皆さんとお会いするのが楽しみです。
というこれまた次々と重要な決断を迫る南半球同伴型たぬき2人。一緒に無人島までついてくるのに客に意思決定を委ねるなんて内心ドキドキだろうな。Eカード中にカイジのセンサー壊れた利根川みたいに。
で、4枚提示された地図の写真を撮り忘れましたので(!!)、結論から言うとこの地図を選択しました。
今回は、国立環境研究所の「環境儀」(2008)No.30を参考にしてみました。地形、河川、環境とくればとても良さそう。
亀山(2008)によれば
流域を未来に残したいと思ったら、生態系が豊かで、人間の社会 ・ 文化活動も持続的に行える、いわば調和の取れた流域を目指すことが必要です。しかし現状の河川管理は、資源や利水、経済効果を優先してダムを造るといったように人間の経済活動を優先しがちな傾向があります。
ええこと言わはる。
自然の流域が本来持つ、生態学的なタテのつながりとヨコのつながりをしっかり保つことです。
タテとヨコ(盾と剣ではない)。
タテは上流から下流にかけて流域の各地理的・地形的条件が生物の生活史をしっかりと支えていること。河川における繋がりですね。ヨコの繋がりは河川と陸地との生態学的な繋がりのこと。川と陸地は互いに栄養物を受け渡す関係にある。
この関係性ですね。ただ経済効率を上げることを優先すると護岸工事が増えてヨコの繋がりが失われたり。人間にはいいけど生態系にはよくない。
河川を直線化するのは洪水をいち早く下流に、そして海まで流すため、湿原河川などを排水路化し農地開発を進めるためです。これらの目的は達成されたといえるでしょう。しかし、直線化によって魚類の生息環境を支える瀬淵構造が破壊され、年月をかけて生育した河畔林が失われました。魚にとっては棲みにくい環境へと変貌しました。
「直線化」、わかりやすいキーワード。
そこで、上流から下流までの流れが自然で不自然な直線化がない地図を選んだというわけでした。
よし、これでようやく出発できそうだ。もう問いはないよね、さすがに。
さ、飛行機や!飛行機や!
と思っていたら、
ま、まだ問うのかこいつらめが・・・・。
さて、どう対応しましょうか。
それはまた次の論文を読んで考えることに。
ではでは、今日もリサーチカルチャーを醸しましょう。
zzz自己紹介zzz
一般社団法人ヒマラボの代表理事です(Twitter:domino613)。福岡大学で教員もしています。ヒマラボというのは「ヒマな時間に研究しよう」から来ていまして、いわゆる研究者だけではなく、市民みんなで研究的な活動を楽しむ「リサーチカルチャーの醸成」を目指した法人です(HP: https://himalab.jp/ )。普段は、社会人や学生が自分の好奇心に沿ってテーマを設定してリサーチ活動を行う場を作ったり、その支援をしたりしています。設立背景などは↓です。よろしくお願いしますー!
(https://note.com/himalab/n/nc20c5aba2089)。
zzzzzzzzzzzz