The Merge以降のマイニングは、採掘額の大幅な減少と電気代の増額という非常に厳しい、というよりも普通に考えるとほぼ無理、という状況になっています。ですが何かうまく頭を使って、電力消費を抑えたマイニングができないかと考えています。
電力消費を抑えたい
今までのGPUマイニングではどのGPUでも電力消費率に大きな差がなく、しかもその電力消費率は採掘しても確実に採算が取れない数値となっています。GPUの電力消費量を抑えるやり方として、オーバークロックの逆でダウンクロックの設定を行う方法はありますが、それでも下げられて2割ちょっと程度のようです。ですので、今までのPCとGPU以外の選択肢を考える必要がありそうです。
ASICマイナーを使ってのマイニングは現在iPollo V1 Mini SEを用いて採掘をおこなっていますので、並行して他の策を探してゆきます。iPollo V1 Mini SEはこちら。
M1 Macによるマイニング
今回はM1 Macによるマイニングを考えます。M1チップに変更になったMacシリーズですが、こちらCPUは名前の通り旧来のIntel CPUからARM系の統合チップに変更となっています。統合チップですのでGPUも内蔵しており、このGPUを用いてマイニングをする方法です。M1チップはIntel CPU + GPUの組み合わせよりも圧倒的に消費電力が少ないので、ハッシュレートがある程度でるようであれば可能性はあります。
マイニングに関する情報
諸先輩方がM1チップ登場以降チャレンジされています。Googleで「m1 mac mining」と検索すると色々とチャレンジ例がヒットします。
日本語のコンテンツがヒットしますが、少し方法が古かったり、記載内容がやや雑だったりします。Youtubeで海外の方ですがまとめられている動画がありましたので、今回はそちらをご紹介します。
Mining CryptoCurrency on Mac
こちらのYoutubeページです。チュートリアル的に説明されていますので、動画を見ながら設定を進めることが可能です。説明もわかりやすいので、英語が苦手な方は字幕を表示するか、日本語の自動翻訳を設定するとよいかと思います。ページはこのような形です。
このようにいろいろな暗号通貨でのマイニング方法についての説明動画があります。現時点で21本、おおよそ可能な範囲で全てを網羅しているようです。
設定スキルですが、マイニングのプール設定のお作法をご存知の方、CUIでの設定をご存知の方であればさほど難しくはないと思います。これより前にマイニングをおこなっている事例のブログでは、コンソールからいくつかのパッケージをコンパイルしたりといった作業がありましたが、今はなさそうです。
ハッシュレートと消費電力
さて肝心のハッシュレートと消費電力ですが(もう採掘はできませんが)イーサリアムの場合はM1 MacBook Airで以下の結果が出ていました。
ハッシュレート:2.2〜3.3MH/s 消費電力:約5W
消費電力は圧倒的に低いのですが、残念ながらハッシュレートも低い結果となっています。NvidiaのGPUで私が使っていたGTX1660Superのハッシュレートも消費電力もほぼ10分の1といったところでしょうか。
消費電力は少ないのですがハッシュレートも低く、その比率はこれまでのNvidia GPUとあまり変わりませんので、仮にM1 Macの台数を増やしてハッシュレートを上げたとしても、消費電力が増える分、収益化は困難な結果となりそうです。
ただし、もしM1 Macを既にお持ちであれば、初期投資なしにマイニングが可能ですし、マイニングのやり方の勉強にはなりますので、お手元にお持ちの方は、一度試してみると面白いかと思います。私もM1 Mac Miniを使っていますので、今度は動画の説明ではなく、実際に設定と検証を行いたいなと思っています。
いくつか他の策もありそうですので、また機会を見てご紹介します。今回はここまでといたします。