酢の主成分は酢酸とアミノ酸です。
酢酸には、3つの健康効果があります。
1つめは、高血圧予防です。
酢酸には、血管を広げて血液の流れをよくする働きがあるのです。
血流がよくなれば、高血圧も予防できます。実際、毎日、少量の酢を飲み続けることで、高血圧患者の血圧が低下したという報告もあります。
ただし、この効果を得るには、毎日継続することが必要で、やめると数日でもとの状態に戻ってしまうとされています。
2つめは、肝臓の酵素活性化です。肝臓の酵素の働きをよくし、脂肪の吸収を抑えて、内臓脂肪の燃焼を促進してくれます。ウエストのサイズダウンに働くのです。
3つめは大腸がんの予防です。酢酸は腸の蠕動運動を促進し、便秘を防ぎます。蠕動運動とは腸管が細かく収縮する動きのことで、内容物を前へ前へと移動させます。
この動きが活性化すれば、大便が長く腸内にとどまることはありません。すると、大腸の粘膜細胞を傷つける有害物質の発生がなくなり、がん細胞の増殖を防げるのです。
さらに、酢酸は体内でクエン酸に変化し、疲労回復にも働きます。
一方、アミノ酸の働きも重要です。人の体は約60パーセントが水分、約20パーセントがたんぱく質でできています。
アミノ酸はたんぱく質を構成する最小の成分であり、人体を構成する約37兆個の細胞の材料でもあります。
アミノ酸がバランスよく供給されている体では、丈夫な細胞が再生されます。 酢は、アミノ酸バランスにとても優れた食品でもあるのです。