梅酒は、焼酎に砂糖と梅の実を入れて長期間保存し、梅の酸味や香りを焼酎へと引き出したもの。
このときに、普通の砂糖でなく氷砂糖を使うのは、なぜだろう。
これは氷砂糖の溶け方が遅く、始めは溶けずに沈んでいて、次第に溶けて濃い砂糖液になってくれるのが、梅酒造りに欠かせないからだ。
濃い砂糖液に中に、梅の実をいきなり入れると、梅の水分は濃い砂糖液との浸透圧の違いをうめようと、急速に外へと引き出されてしまう。
一方で砂糖液の水分は、梅の実の中へとそんなに早く入り込まないので、梅の実は固くしぼんでしなびてきてしまうのだ。
梅の中の水分がゆっくりと引き出されるには、ごく薄い砂糖水に入れる必要がある。
そして次第に濃くなっていけば、梅の中へとゆっくり砂糖水が入って、中の水分と入れ替わっていくことになる。
それには氷砂糖が適役なのだ!