待合室には誰もいません。やはり、この時期に島に渡る人はいないようです。
往復のチケットを購入し船に乗り込みます。
船内にはすでに地元の方、工事の方と思われる人たちが乗っていました。
そして、9時になる前に船は出航しました。
舳倉島は輪島の北方約50kmに位置しており、1時間半ほどの航海です。
船には自動販売機やテレビもついています。
ゆっくりと港を出た船は舳倉島へむけてスピードを上げていきます。
そして、船は大きく揺れ始めました。快晴で風もないように感じたのですが、
やはり冬の日本海とだけあって、中々の揺れ具合です。
そして、定刻通り、10時30分、舳倉島に到着しました。
帰りの船が出るのは14時。およそ3時間半の滞在です。
周囲約5km、標高約12mと平坦な島なので、
歩いて1周するにはちょうどいい舳倉島。というか、
歩くしか散策手段はありません。レンタカーはもちろん、
レンタサイクルもありません。宿は2軒あるので宿泊も可能です。
昭和43年に能登半島国定公園に指定され、
今では日本有数の渡り鳥の一大オアシスとして有名で、
全国からバードウォッチャーが集まります。
島の歴史は古く、弥生時代から奈良時代にかけて
アシカ漁が行われていたという記録もある他、
今昔物語の中に舳倉島を舞台にした説話が記述されているそうです。
昭和の後期までは「島渡り」という、
対岸の海女町の住民が八十八夜のころに一斉に渡島して、
アワビやサザエ、海藻などを採取する風習が行われており、
今でも夏は多くの海女さんが活躍しているそうです。
~続く~