2月14日から米国限定でβ版の公開が始まったブロックチェーンSNSサービス Voice
トークン・インセンティブを利用して良質なコンテンツが評価され、メディアとしてのプラットフォーム価値が高まるはずだったのに、結果はトークン報酬目当てのボットの巣窟と化してしまったSteemitを反面教師として、個人的にはいかに「アカウントが実在の人物である事を保証するのか」に注目していました。
当然これからのWeb3.0における分散型ID管理を見据えた、何か新しいアイデアが飛び出してくるに違いない!
あなたはヒューマン?
もしそうなら、プロフィールを作る準備は出来ています。私たちはVoice上の全てのユーザーが実在する人間である事を保証するスペシャルな認証システムを利用します。ボットの集団もいなければ、なりすましも、捨てアカウントもありません。
そして、発表されたその秘策とは!
Voiceを始めるには、下記3点の提出が必要になります。
がっつり書類提出させるじゃん!取引所かよ!
早速、新たなFacebookの誕生だと、個人のプライバシーの問題を懸念する人々から多くの非難が寄せられています。
資産価値を持つトークンの配分と法規制との兼ね合いや、なりすましアカウントの排除には現状それ以外に方法はなかったのかもしれませんが・・・期待していた部分だけに残念です。
Voiceを運営するBlock.one側も、この部分に関して当初の思惑通りにはいかない難しい部分もあったようで、このKYCプロセスには再考の余地ありと考えているようです。特許取得済でVoiceβ版と共に公開が噂されていたバイオメトリック・ユニークIDに関しての発表がなかった点も、様々な難しい事情を想像させます。
“KYCプロセスは、信頼できるサード・パーティが行い、運営会社はユーザーの個人情報には一切タッチしない。”
とされているようですが、そう言われましても・・・ねぇ?
利用する際に誰の事も信用する必要がないトラストレスこそが、ビットコインが生みだしたブロックチェーン技術の革命性であり、今後の社会が目指すべき方向性ではなかったのですか。
「明日からALISの利用には、住所とセルフィーの提出が必要になります。」なんて言われた日には、Katakotoさん的には一気に足が遠のいてしまいます。
KYC付ALISもしくはFacebook。勝算があるとしたら僕に見えるのは
くらいしかないのですが、この点に関してBlock.one CEOの煽りもすごいです。
発言の中で彼は
“トップインフルエンサーが5000万人のフォロワーをVoiceに連れてくることができたら、それだけで5,000〜1億ドルの収益を上げることができるだろう。”
としています。画像の真偽同様、話半分で聞いておきたい話ですが、ホントだったらすげぇっすね。そして、まずはそのトップ・インフルエンサーを連れてくるためのマーケティング費用もしっかり押さえてあると。日本でそれが可能で声がかかりそうなインフルエンサーはヒカキンさんレベルですか?それともこの手の話への嗅覚だけはハンパないあの人ですか?
いずれにしろ、ハンドルネームすら許されないがっつり本名・本人アイコンのSNSプラットフォームが果たして日本人になじむのかといった問題や、当初はEOSメインネット上のブロックチェーンを利用するはずだったのに、現状はプライベート・チェーンである点なども含めて、今後も動向に注目して行きたいと思います。
β版の動作イメージは下記の動画から確認できます。
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