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台湾の關貿網路は海外との提携を通じて貿易業務へのブロックチェーン活用を進めていますよ

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  • kaz
  • 2019/04/01 17:47
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ブロックチェーンの活用が広範な分野で展開されることで、提携の動きも世界的に広がっていますね。

とりわけ、国際送金貿易業務へのブロックチェーンの導入では、業務の性質上、初めからクロスボーダーな取り組みが進められています。

国際送金の分野では、中国のアリババグループ参加のアントフィナンシャルがフィリピンの企業と提携したり、香港のBitsparkがアンバンクドなシステムを開発するなど、競争が激しくなっています。

また、貿易業務の導入についても、大手企業が提携する形でサービス構築を進めているようです。

今回は、貿易業務の効率化を目指している台湾の企業による、ブロックチェーンを介した海外連携の動きが目に留まりましたので、少し書き留めておきたいと思います。

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もくじ

・台湾の關貿網路がインドネシアの企業と提携

・關貿網路やPT EDIIってどんな企業?

・国際的な競争力向上にブロックチェーンを⁉︎

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台湾の關貿網路がインドネシアの企業と提携

台湾の大手紙「自由時報」の公式ニュースサイトが2019年3月28日に掲載した記事によると、台湾の「關貿網路」がインドネシアの「PT EDII」と国際貿易協定を結び、ブロックチェーンを活用した安全な貿易環境の構築を進めていくということです。

關貿網路によると、今回の提携には貿易業務に関わる以下のような内容が含まれているそうです。

今回のブロックチェーンの提携は、コマーシャルインボイス、船荷証券、注文書、検疫証明書などのデータ交換と国際貿易検査を含む、税関・貿易・運輸書類の交換業務に焦点を当てている。

(此次區塊鏈的合作,將著重於跨境通關、貿易、與運籌文件之交換,包括商業發票、提單、報單、檢疫證等資料交換與跨境驗證。)

冒頭の記事にもいくつか書きましたが、貿易業務の多くの事務作業が今なお人力の手作業によっている現状を、「スマートコントラクト」によって解決しようという取り組みのようです。

このニュースだけを見ると、台湾とインドネシアの企業間の提携であるように見えますが、記事中には、「官民合同セクションによるもの(公民合營單位角色)」という表現が見えます。

実際に、關貿網路やPT EDIIの企業としてのバックグラウンドを見ると、今回の取り組みの特性が見えてきます。

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關貿網路やPT EDIIってどんな企業?

台湾の關貿網路については以下の記事に書き留めましたが、シンガポールの企業と提携するなど、貿易業務へのブロックチェーンの導入を軸として、海外との提携をすでに進めています。

また、「サプライチェーン金融エコシステム」の構築を軸として、台湾内の多分野との提携も進めていて、ブロックチェーンやスマートコントラクトの導入を広範に広げていこうという姿勢が見て取れます。

この記事にも書きましたが、關貿網路は貿易業の効率化を担う「半官半民の協働組織」として創設されていて、そうしたバックボーンのもとに広範な提携を展開しているといえます。

他方、今回、關貿網路の提携先となったインドネシアのPT EDII(PT Electronic Data Interchange Indonesia)は、公式ウェブサイトによれば、1995年に「電子データ交換サービス(Electronic Data Interchange Services )」の開発企業として創設されたそうです。

この企業紹介ページによると、顧客には政府機関、国営企業、海運業者、金融機関などが含まれているとあり、官民のハブとしての役割を果たしていることがうかがえます。

また、中国の「CIECC(中国国际电子商务中心)」や日本の「NACCS(輸出入・港湾関連情報処理センター)」といった、各国の貿易ネットワーク関連の官民協働セクションとの提携を進めているようです。

關貿網路とPT EDIIはいずれも、「半官半民」の企業体としてネットワークを広げていることがわかります。

今回の提携も、そうした国際的な動きの一環としておこなわれたことがわかりますね。

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国際的な競争力向上にブロックチェーンを⁉︎

上に挙げた「自由時報」の記事には、今回の提携を通じて關貿網路が台湾の国際的な窓口を広げ、「台湾の対外貿易の競争力を向上(提升台灣對外貿易競爭力)」させることにつながっていくとまとめられています。

多様な分野や多くの国際的な企業との提携を進めることによって、台湾としての国際的な競争力が向上させていくというのは、台湾の国際的・政治的な環境とも相まって、台湾の企業が持つ「使命」でもあるといえます。

その競争力向上を支える技術のひとつとしてブロックチェーンが位置づけられているということが、今回の提携の大きな特徴だろうと思います。

半導体の開発などに象徴されるように、科学技術の振興は台湾の国際的な競争力向上に大きな役割を果たしてきました。

今は、ブロックチェーンを始め、AIやIoTなどがその主戦場となってきています。

今回のような動きが台湾の国際的競争力向上にどのように作用していくか…

これからの動きをコツコツと追いかけていきたいと思います!

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本職のフィールドである台湾・香港・中国の情報を中心に、自分が「面白いな!」と思ったことを記事にしています。Twitter: @kazALIS2

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