2018年5月から始まった中国のCCID(中国电子信息产业发展研究院)による「Global Public Chain Assessment Index(全球公有链技术评估指数)」の第15回リストが、2019年12月5日に公開されたようです!
今年5月から2か月に1回公開される方針になっていたのですが、前回の第14回リストがややイレギュラーな形で公表されていました。
第13回リストまではCCIDの特設ページで公開されていたのですが、前回のリストは公式の情報ソースがなかなか見つからず苦労しました。
(前回の記事にも書きましたが、前回は昆布森ちゃんさんにお世話になりました!ありがとうございました!)
今回もTwitterなどにはリストが流れていましたが、情報ソースが示されていない記事が多数でしたので、なかなか公式情報にたどり着きませんでした。
ですが、なんとかCCIDのリリースが見つかりましたので、これを基にまとめておきたいと思います!
以下、今回のスコアと順位を、今年1月以降の2019年の過去6回分の総合評価と過去の順位を加えてまとめましたので、画像として貼り付けておきます。
(なお、2018年5月から12月までのスコアについては、過去記事を検索していただければ嬉しいです!)
これまでのリストでは追加されるパブリックチェーンがいくつかありましたが、それとは反対に、前回の第14回リストでは初めて、GXChainとNEMがリストから外されて「観察対象」となりました。
リストから外れる条件については前回の記事をご覧いただきたいと思いますが、今回は追加・削除ともにありませんでした。
前回は評価ポイントが増減したチェーンが多くあり、大きな順位変動がありましたが、今回はそれほど大きな変動はありませんでした。
もっとも大きくポイントが増えたのが13位のZilliqaで4.5ポイント増、もっとも大きくポイントが減ったのが14位のQTUMで8.5ポイント減となっています。
QTUMのポイント減少が目立ちますが、前回のリストでは「Qtum Core 0.18バージョン」の正式ローンチによって大幅なポイント上昇がありましたから、揺り戻しがあったのかなという感じです。
そのほか、2019年7月からリスト入りしたZilliqaは着実にポイントが上昇しているのに対し、同時期にリスト入りした24位のCOSMOSは減少傾向にあります。
継続的な傾向を見てみると、それぞれのパブリックチェーンの動向が見えてくるかもしれませんね。
上に挙げた総合点のリストは、「Basic-tech(基础技术水平)」、「Applicability(应用层级)」、「Creativity(创新能力)」という3項目の評点を合計した点数に基づいたものになります。
以下、それぞれの項目についても、過去6回分の評点と合わせたリストを挙げておきます(それぞれの順位は第15回の評点に基づいています)。
①Basic-tech(基础技术水平)
②Applicability(应用层级)
③Creativity(创新能力)
これら3つの評価の総合評価に占める割合は、毎回1%程度の調整が加えられるのですが、今回は①65%、②20%、③15%となっています。
この3つの評価基準の具体的な内容については、以下の記事にまとめていますので、合わせてご参照ください。
ひとつひとつのスコアの変動も含め、CCIDのリリースで注目されているのは、総合リストで6位に上がっているNEOです。
具体的には、NEO3 Preview1、Neo-Plugin-v2.10.3、NeoLineといった開発状況の進展がスコアに反映されたようです。
それぞれのプロジェクトを個別に追いかけていくことはなかなか難しいことですが、こうしたスコアの変動からひとつひとつのパブリックチェーンの動きを探っていくのも良いかもしれませんね。
ここ2回は、ややイレギュラーなスケジュールで公表されているCCIDのリストですが、ここまでで15回のリストが公表されました。
2018年は年末に総括的なリリースが出されましたが、今年はそうしたものは出ていないようです。
ですが、以下のように、ブロックチェーンや仮想通貨をめぐる中国の動きがにわかに注目されるようになってきている中で、このリストの注目度も上がっているように感じます。
2020年もリスト公表が継続されるかどうかはまだわかりませんが、ブロックチェーンをめぐるデータのひとつとして、これからも注目していきたいと思います!