2019年の春節は2月5日(火)ですので、1月末から2月初めにかけてのこの時期は「年末」にあたり、春節を迎える準備で忙しい頃なんです。
日本でも新年を迎えるために、おせち料理の食材や縁起物などを買いにいろいろなところへ出かけますよね。
その季節になるとたくさんの人が集まる定番の場所として、東京だったら上野のアメ横?大阪だったら日本橋の黒門市場?などがあります。
年末に買い出しに出かける定番の場所…実は、台北にもあるんです!
今回ご紹介するのは、台北のみなさんが年末にこぞって足を運ぶ定番スポット…
「迪化街」の「迪」、日本語ではほとんど見ない漢字ですよね。
中国語では「di hua jie(てぃーほあちえ)」と読みます。
日本語で書かれたガイドブックには「てきかがい」と書かれていることもあります。
場所は、都市交通システムであるMRTの北門駅から北にまっすぐ歩いて、10分から15分ぐらい。
台北駅から歩いても15分から20分ぐらいなので、街歩きを楽しみながら行くことも可能です。
まあ、MRTの駅からはどこから歩いてもそこそこの距離があるので、観光で行こうと思えばタクシー利用を考える場所かなと思います。
北門駅からまっすぐ北に歩いていくと、なんとなく賑やかそうな迪化街の入り口が見えてきます。
奥の灯りに誘われて近づいてみると…
「台北年賀大街」の文字が書かれた提灯が、通りの入り口に掛けられています。
入り口にはこんなお出迎えも…
中華圏では「豬」は「ブタ」なのですが、日本では「猪」は「イノシシ」なんですよね。
そんな「豬年」をより良く迎えようと、台北の方々で賑わう迪化街は本当に人でごった返しています!
どこまで行っても、人・人・人…
動画・音声付きで見てみると…
お店の呼び込みの拡声器と、アナウンスのテープと、お客さんたちの喋り声とが入り混じって、まさに「喧騒」と言うにふさわしい雰囲気になっています。
そんななか、道の真ん中でバルーンを売ってるおじさんも…
商魂逞しいですね!
道の両側にはお店や屋台がずらっと並んでいるのですが、何を売っているのかというと…
一口で食べられるお菓子や…
お米で作ったパフみたいな焼き菓子や…
クロワッサンをはじめとする焼きパンもたくさん…
台湾名物、ミルクヌガー(牛扎糖)や…(これ、買っちゃいました^^;)
カラフルなお菓子も…
フルーツが美味しい台湾ならではのドライフルーツ…だけではなくて野菜も混ざっていますが、見た目も鮮やかでついつい手が伸びてしまいます。
あと、海に囲まれているということで、海産物も豊富で…
味付けがしてあるさきイカとか…
小エビやイワシを乾燥させてゴマや醤油で味付けしたものは、訳がわからないぐらい山盛りになっていました。
さらに、やめられない止まらない…
ヒマワリのタネがこんなにたくさん!
おつまみの大定番、豆やタネもたくさん量り売りされています。
と言ったように、年末年始に親戚や友人たちと集まってゆっくり過ごす時に欠かすことのできない食べ物たちが「これでもか!」というぐらいに並んでいます。
あと、日本人のある世代以上の方には人気の「台湾からすみ」もあちこちで売られています。
これだけたくさん食べ物を見ているとお腹が空いてきそうですが、迪化街の大売り出しで特徴的なのは、ここに紹介した食べ物の多くが試食可能だということなんです!
歩いているだけでお店の方が試食を勧めてくれますし、器に試食用の商品が取り分けて置かれているところもたくさんあります。
また、試食用のものが置いてなくても、お店の人に「試食したい!」と言えばだいたい切り分けてくれます。
なかには、豆とかを勝手につまんで試食している人も…いいのか、コレ?
というわけで、通りを歩くと試食でお腹いっぱいということになってしまいますが、それに加えて屋台料理が楽しめるスペースも!
こんなのとか…
こんなのとかの香りが漂ってきたら、すぐに食べたくなっちゃいますよね〜
さすが夜市が名物の台湾!買い出しだけじゃなくて、食事目的で来ても十分に満たされるだけのお店が揃っています。
さらには、食べ物以外に、この季節しか目にすることのできないこんなものも…
縁起が良いとされている赤色と金色の組み合わせが、春節の気分を盛り上げます。
家の門や玄関ドアのところに貼る「春聯」もいろんなバリエーションがあります。
いわゆる「お年玉」を入れる「紅包」も、この時期しか買えないものがたくさんあるので、ついつい買いだめしてしまいます。
というような感じで、春節を迎えるこの時期、台北に住む台湾の方々はこぞって迪化街へ買い物に繰り出して、買い物をしながら歳が深まってきたことを感じるんですね。
迪化街がこうした雰囲気になるのはこの時期だけで、普段は伝統的な漢方のお店や布地の問屋さんなどが軒を連ねる閑静な通りとなっています。
一度、そうした日常の迪化街を知ってから年末の賑やかさを感じると、また驚きもひとしおだと思いますので、機会がありましたらぜひ足を運んでみてください!