2018年8月にALISのクローズドβ版で「御朱印」カテゴリが開設された時から、密かに「いつか行きたい!」「いや、行かなければ!」と思い続けていた場所がありました。
それが…
高士神社の詳細についてはFacebookの公式ページをご参照いただきたいと思いますが、日本統治期に作られた神社が、1945年の敗戦後も紆余曲折を経ながら、現地の人々の手で遺跡として一部が保存されていました。
それが2015年に再建され、「戦後、台湾で神職と氏子が奉祀する最初の事例」と言われている神社です。
この再建時の鎮座祭の様子は、台湾のメディアでもニュースとして報じられたようです。
「ALIS×御朱印」が大きなきっかけですが、純粋に「行ってみたい!」と思い続けていたので…
とは言いつつも、この高士神社は台湾の屏東県牡丹郷高士村というところにあります。
ということで、台湾の中心都市である台北から行こうと思うと、まず、近隣の地方都市である「恒春(恆春)」という街まで行って…
そこから、幹線道路を通って高士神社へ向かうということになります。
台湾本島はそれほど広くないとはいえ、北端から南端への移動ということですから、行くだけでも大変。
もしかしたら日帰りは無理なんじゃないかと思ったのですが…
とばかりに、早朝から高士神社に向けて動き出してみました!
今回の旅路、スタートは台北駅。
朝6時30分発の「台湾新幹線(台灣高鐵)」に乗り込みます。
乗ること1時間45分、南部の中心都市である高雄市の左營駅が終着点です。
高雄からさらに南の恒春へ行くために、直通バスに乗り込みます。
乗車時間は2時間…途中からは海沿いをグイグイ走り抜けていきます。
台北駅を出てから約4時間。10時30分ごろに恒春の市街地に到着します。
恒春は清朝時代に城壁が設けられた重要拠点だったので、今も街のあちこちに当時のものが残っていたり復元されたりしています。
新幹線とバスを乗り継いで南端の街まで来ましたが、まだまだ道半ば。
ここから神社がある高士村までどうやっていくかというと…
バス停前にちょうどレンタルバイクのお店がありましたので、1日400元(約1,400円)で借りました。
ちなみに、以下の記事で触れましたが、台湾でバイクや車を運転するためには「国際運転免許証」ではなく、準備しておかないといけない必要な書類があります。
また、台湾では車・バイクは右側通行だったり、交通マナーが日本とは違っていたりするので、運転は自己責任で!
恒春の市街地から高士村までは、幹線道路である県道200号をひたすらまっすぐ走っていきます。
途中、こんなお寺を横目に見ながら…
基本は自然豊かな景色のなかを疾走していきます。
村が近づいてくると、幹線道路から脇に逸れて、細い道を登っていきます。
標高もだんだん上がってきます。
グーグルマップを確認しながら進んでいくと…
「野牡丹神社公園」の看板を発見!
看板が指し示す道路をグイグイ登っていくと…
恒春の市街地からここまで、バイクを走らせること約1時間。
台北駅を出てから約5時間…12時前には到着することができました!
2015年に拝殿が再建されて以降、今では高士神社を中心とした公園が整備されているようでしたが、まだまだ整備中という感じでした。
神社は小高い丘の上に再建されていて、登っていく階段がいくつかあります。
いくつかある階段のなかでは、もちろん…
階段を登っていくと…
春節に合わせて?お賽銭箱の両脇には門松が立てられています。
鈴はありませんが、お賽銭を入れてお参りしました。
参拝後、鳥居と記念撮影。
境内には拝殿と鳥居のほかに、展望台が設置されています。
ここからの眺めがまた素晴らしくて…
空と山と海…その自然のなかに真っ白な鳥居が浮かび上がっています。
風は強かったのですが、しばらくボーッとこの景色を眺めていました。
さて、せっかく参拝しましたから、御朱印をいただこうと思ったのですが、見ていただいてわかるとおり、社務所らしき場所はありません。
これについては事前に調べていて、ここには神職の方は常駐しておらず、手書きの御朱印は大祭開催の時にしかもらえないということでした。
ただ、敷地内のお土産屋さんや高士村の観光協会で書き溜めた御朱印が置かれていて購入することができるという情報をキャッチしていました。
ですので、まずはお土産屋さんに行ってみると…
確かにここで、神社関係のアイテムを売っているようですね。
気を取り直して、近くにある高士村の観光協会へ、バイクに乗って向かいます。
で、観光協会に到着すると…
と、いうことで、実は今回の参拝で…
御朱印を期待して読んでくださったみなさん、すみませんでした!
思い立って行ったので、大した準備も連絡もせずに行ってしまい、まさかどこもかしこも閉まっているとは思いもみませんでした…
なので、御朱印は次のお楽しみにということになりました。
なんとなく、また来れるんじゃないかなぁと思うんですよね…
「ご縁がありますように」ということで5円玉をお賽銭箱に入れてきましたし。
次はちゃんと確認を取って参拝に行きたいと思います。
高士村の入り口には…
いろんな景色が混在していて、混沌としているけれど調和も感じる、不思議なアートでした。
日本から行こうと思うと気軽には行けない場所にある神社ですが、周囲の環境やこれまでの歴史を思うと、どの神社ともまた違う、独特の雰囲気を高士神社は持っているように感じます。
台北からの全行程を含めた「参拝ロード」を進む時間は、目的地である高士神社を思い浮かべながらも、いろいろなことを考え、感じる時間にもなります。
この行程も含めて参拝、いや「巡礼」というのかもしれません。
時折、こういう経験をするのもいいかも…と思った一日でした。
帰りも5時間かけて台北に戻りました…