ということで、書き始めます!
テーマは…
実は映画ってあんまり見ないんですけれど…
これで書くならこれしかない!という作品がありますので、記事にします!
その作品というのは…
です!
日本では「KANO 1931 海の向こうの甲子園」というタイトルで2015年に公開されています。
日本語版の公式トレーラーはこちら。
台湾版の公式トレーラーはこちら。
トレーラーのトップ画を見てもらってもわかるとおり、いろいろ「おや?これは?」と思うポイントがありますよね。
タイトルになっている「KANO」というのは、戦前の台湾に設置されていた嘉義農林学校の略称「嘉農」をローマ字で表現したものです。
台湾中南部の嘉義という街は、日本の植民地統治期に八田與一さんという技師を中心に開発された「嘉南大圳」という環濠施設で、お米の一大産地になった地域です。
この映画のなかにも、サブストーリーとしてこの開発の話が出てきて、大沢たかおさんが八田與一を演じています。
メインストーリーは日本語タイトルにも表現されていますように、1931年に開催された「第17回全国中等学校優勝野球大会(全国高等学校野球選手権大会の前身)」で準優勝に輝いた嘉義農林野球部の苦労と活躍を描いています。
脚本やプロデュースを担った映画監督の魏徳聖さんは、これまでに「海角七号」や「セデック・バレ」という映画で、日本統治期の台湾の人々(漢民族・先住民族)をテーマとした作品を世に送り出してきました。
今回も、漢民族・先住民族・日本人の混成チームだったKANO野球部が直面した現実が、当時の植民地統治下の社会を背景にしながら描かれています。
そのあたりを意識すると、台湾の近代史の一面をうかがうことができます。
そうした内容的な部分とも連動して、この映画、台湾で作られた台湾人監督による映画ですが…
という特徴を持っています。
KANO野球部の監督だった近藤兵太郎を演じたのが永瀬正敏さん、近藤兵太郎さんの妻役の坂井真紀さん、八田與一役の大沢たかおさん以外の、エースピッチャーの呉明捷役の曹佑寧さんをはじめとする台湾人キャストも、多くの場面で日本語で演技しています。
上に挙げたような時代背景も踏まえたうえで、外国映画だけど吹き替えなしで日本語で見られるというのは、日本語理解者には入りやすい作品だと思います。
それでも、時々入ってくる中国語・台湾語・先住民語(アミ族語)から「あぁ、これは外国語映画なんだ」と再認識させてくれます。
そういう意味でもなかなか面白い経験ができますよ!
この映画を見て、実際にモニュメントがいろいろと置いてある台湾・嘉義を訪れる方もいらっしゃいますし、「台湾は遠い…」と思う人は甲子園球場に併設されている「甲子園歴史館」にもKANO関連の展示があります。
ブルーレイやDVDも出ていますので、興味のある方はぜひご覧ください!
台湾の人たちや台湾の社会が歩んできた歴史的な背景をうかがうこともできますよ!
ALIS Users Meetupのイベント時間内に書けましたよ!