セガールといえば沈黙、沈黙といえばセガール。
いまや「沈黙」と「セガール」は切っても切れない関係です。では、いつ頃から「沈黙」という言葉を使いはじめたかというと、「沈黙の戦艦」からです。
なんか聞きおぼえありませんか?
そうです。「沈黙の艦隊」という、かわぐちかいじ先生による傑作漫画がありました。連載期間は1988年から96年まで。セガールの「沈黙の戦艦」は1992年の作品。
まちがいないです。この邦題の元ネタは「沈黙の艦隊」ですね。
その後、セガールは同じ主人公を演じて、沈黙シリーズとして3作目まで発表。ここで一旦「沈黙」の冠をおろします。
2年の沈黙ののち、「沈黙の断崖」を発表。
ここからは「沈黙の断崖」「沈黙の陰謀」と沈黙路線まっしぐら。シリーズものでもないのに、なんでもかんでも「沈黙の」という冠をつけてグイグイ押しまくってきます。あまりの無節操ぶりに「シリーズものじゃないのに!」「主人公の名前違うよ!」と誰も突っ込む気も起きず、いつの間にか「沈黙」という冠が、セガールさんの専売特許になっていました。
今では「沈黙」という言葉は別の意味を持ち始めてきます。そうです。枕詞(まくらことば)です。「沈黙」という言葉そのものは意味を失ってしまったのです。
ツイッターはこちらです。午後のロードショーの放送日に「午後ロー画文」を更新しています。