仮想通貨ライターの久野(@taichi_kuroshi)です。
「ちょっと待って、このALISってサイトなに?」って思ったでしょアナタ。新しくできたブログサービスくらいに覚えておいてください。noteとかMediumみたいな。僕は新しモノ好きなので、面白そうなサービスだと思ったらとりあえず書いてみたいのです。
ALISでは仮想通貨について書いていきます。しかも、仮想通貨に興味のない人に向けて書いてみようかと。
僕の記事を読んで仮想通貨に興味を持って欲しい!とか意識の高いことは考えていません。ダラっと読んでフフっと鼻で笑う小話程度に流してください。
初回である今回は仮想通貨取引所のCM合戦と、マーケティングに踊らされた人々の末路についてお話します。
日本の仮想通貨取引所を巡る戦いはまさに三国志なのです。三国志読んだことないけど。ビットフライヤー、コインチェック、ザイフという3つの取引所がしのぎを削っています。
戦局の潮目が変わったのは2017年1月。今ほど「ビットコイン」という名前が世間に知り渡っていませんでしたが、ビットフライヤーが女優の成海璃子さんを起用したCMを放送開始しました。
小気味好く踊りながら璃子ちゃんが「ビットコインはビットフライヤー♫」と訴求するCMは記憶に新しいでしょう。
CMを打てばユーザーはドカンと増えます。何を隠そう僕もこのCMでまんまと態度変容し、ビットフライヤーの講座を開設してビットコインを買いました。
大量に流入した“璃子組”は「どうやらビットコイン儲かるらしい」というボンヤリした動機でビットコインに手をつけるのですが、古参のビットコイナーは「いやいや、すでにだいぶ価格上がっちゃったから璃子組はもう遅いよ」と思っていたでしょう。ところがどっこい皆さんご存知の通り、2017年は年間を通じてビットコインの価格は上がりまくりました。璃子組大歓喜なのです。
2017年12月にコインチェックが出川哲朗さんを起用したCMを開始しました。2017年12月…2017年12月…うぅ、頭が痛い…とうなだれる仮想通貨投資家は多いことでしょう。
2017年12月は仮想通貨の相場はお祭り騒ぎの真っ只中でした。年初に比べてコインの価格が10倍になったとか、100倍になったとか、1000倍になったなんて話が飛び交っていました。
かくいう僕も当時サラリーマンだったのですが、毎日のように給料よりも多くの含み益が出ているのをみて「労働とはなんなのか」と窓の外の鳥を眺めていました。
では、出川さんのコインチェックCMをみて仮想通貨投資に参入したユーザーはどうなったと思いますか?そうです。仮想通貨の価格が高騰している時に仮想通貨を購入したわけです。
そしてご存知コインチェック事件が2018年1月末に起こりました。んで、仮想通貨は大暴落(コインチェック事件以外にも暴落の原因はあります)。
出川さんのCMで参入した人は、高い価格で仮想通貨を購入し、たちまち大暴落して資産を激減することになったのです。この悲劇の主人公たちを仮想通貨クラスタの方々は“出川組”と呼びます。
「なんでビットコインはコインチェックがいいんだよ!?」という出川弟の問いに黙秘を貫いた出川兄は有能だったのでは?という邪推まで飛び出す始末で、顛末としては笑い話ですが、出川組当事者はじくじたる思いだったでしょう。
仮想通貨に冬来たる。Winter is coming.
2018年初頭の大暴落後、さらにじわじわと価値を下げていく日々が長く続きました。そんな暗黒時代に明るい話題が!取引所三国志の一角であるザイフが剛力彩芽さんを起用したCMを開始したのです。
でもみんな思いました。「出川組の次は剛力組か…」
この時、仮想通貨投資を引退する人たちが続出していました。保有している仮想通貨を手放す、いわゆる「損切り」をして、これ以上傷口が広がらないようにしたのです。
「仮想通貨を手放してしまいたい…楽になりたい…」
「いやいや、いつか相場は回復するはず…!今こそ仮想通貨を手放さない“握力”が必要だ」
「剛力彩芽です。ビットコインするならザイフ♫」
投資家の脳内は一周まわって剛力ちゃん一色になりました。苦しい局面で試される握力。皮肉にも、剛力ちゃんのCMは新規参入者への訴求ではなく、既存投資家の握力に対する態度変容を招いたのです。
2018年4月現在、仮想通貨の相場は底を打ったようで、全体的に回復しつつあります。冬が終わって春がきたのでしょうか。
ていうか、相場が上がり続けることを春と言って良いのでしょうか。よくわかりません。
コインチェックの次のCMは石坂浩二とかがいいんじゃないですかね(雑なオチ










