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前回の続きというよりは少し角度を変えて、引き続きアセット(宗教的価値)についてお話しをしたいと思います。
kontoGでは毎月28日に護摩というご祈祷をしています。写真にあるように火を焚いて、そこにお願い事を書いた添え護摩という木の板をくべていくご祈祷です。このご祈祷の後半で、くすぶっている火の煙で参拝者の皆さまの持ち物をお清めするんです。
皆さまがお清めするものというのが次のようなものたちです。
数珠
財布・カバン
車の鍵
携帯・スマホ・タブレット
傾向として見えるのは「身につけているもの」ですね。財布やカバンは中に色々と入っていますし、車の鍵は交通安全、悪いものがあれば清めたい気持ちも分かります。一方で身につけているものではあるものの、あれって思うのが携帯・スマホ・タブレットたちです。近年当たり前のように参拝者の方の多くがお清めに出されます。確かに普段から持ち歩いているものたちです。
そこから振り返ると財布もそうなんです。実物があるとはいえ、中にあるのはお金だったり、カードだったりそのもの自体には何か意味があるものではなく、私たちが勝手に価値を置いているモノなんです。で、皆さんはそれを清めたいと思うんです。
そういってしまえば私たちがお渡ししている御守もそうなんです。お寺さんで祈祷した御守だから、そのお寺さんを信仰しているから、そこに価値が内包されていて大切にしているんですよね。
結局、マネー篇でお伝えした御守の基準「仕入れ値の3倍以上で販売されているもの」に繋がるんです。皆さまが大事にされるんだから、「こんなものお清めする必要はない」と携帯やスマホを拒否せず受け入れるのが仏教です。ただくすぶっているとはいえ火の上なので細心の注意は払っています笑
これからキャッシュレスが本格的に進む次代。kontonGは田舎のくせにほぼ現金は使いません。カードかスマホがメインです。そんな時代に現物の御守を持ち歩いてくださいと言われても、私自身が持ち歩く手段を無くしています笑
「スマホの中に御守を」となるとデータ(画像など)になります。でもその画像に私たちのご祈祷を届かせる方法を私たち仏教者は知りません。「それで構わない」っていう方(宗教者含め)もいらっしゃるでしょうが、私は納得がいかない。だけど、ブロックチェーンはそのデータひとつひとつに証明ができるんです。価値を担保できるんです。
例えばデジタル御守をご購入いただいた○○さまに、「それでは私たちは□月□日から1年間、○○さまの△△というお願い事をご祈祷いたします」と誓い、それを履行する過程を○○さまはブロックチェーンを通じて確認出来る訳です。このカタチであればkontonGもデジタル御守を販売できると思った訳です。
でもそのためのシステムを作るとなると壮大な計画です。もっと身近な方法はないのかなって思ってた頃に「くりぷ豚」に出会いました。
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