

仮想通貨(暗号資産)の世界では、価格が一日で数倍に跳ね上がることもあれば、一瞬にして無価値になる大暴落が起きることもあります。
最近、あるトークン(SANAET)で起きた大暴落について、「これは単なるパニック売りではなく、運営による計画的な持ち逃げではないか?」という疑惑が浮上しました。
これは決して暗号資産の技術的意味での負の側面ではありません。
ブロックチェーンの最大のメリットは、「誰が、いつ、どこに、どれだけの資金を動かしたか」という取引履歴(オンチェーンデータ)が全世界に公開されており、絶対に改ざんできないことです。
調べた内容は資料としてここに置いておきます
https://docs.google.com/spreadsheets/d/1cq4a1H8X04QEaMICx02sp7rJWlYonMFaqhq8cmIIy_c/edit?usp=sharing
これらは全て公開データであり、誰もが追跡可能です。
せっかくなのでこの強みを活かすべく追跡してみた結果、「運営が最初から売り抜ける目的で仕組んだと思えてしまうような不可思議な記録」が次々と見つかりました。
ただ、前置きさせていただきたいのは、私自身技術的なところにそれほど詳しい方ではありません。
金融や法律にも疎いです。
ただ、ブロックチェーンという技術が持つ可能性に希望を持っているだけの人です。
お伝えしたいのは、ブロックチェーンはあまり知識のない私ですらその透明性を活用して監視や追跡が可能で、悪事ができないようになっている素晴らしい技術だということです。
世の中のために使おうと思えばいろんな可能性が考えられます。
今回は仮想通貨に詳しくない方にも分かるように、彼らの手口を4つのステップで解説します。
新しい仮想通貨を発行したとき、運営が最も避けたいのは「運営チームがトークンを独占している」と警戒されることです。
少数の人が独占していると、その人が売った瞬間に価格が崩壊するからです。
そこで彼らは「たくさんの人が少しずつ保有している、人気で安全なトークン」を偽装した可能性があります。
具体的には、プログラム(Bot)を使って自動で数十個のアカウントを一瞬で作成し、そこにトークンを均等に配りました。例えるなら、「アイドルのコンサートのチケットを、運営が用意したサクラ45人に買わせて満席に見せかける」ような行為です。
【オンチェーンの証拠データ】
日時: 2026年2月24日 10:20〜10:56 (UTC)
操作元: 運営の保管庫(75TpF4m...)
事実: 新しく作成された45個のウォレットに対し、全く同じ「6,222,222枚(約622万枚)」のトークンが数秒間隔で機械的に送金された。これは手動ではなく、プログラムによる明白な工作です。
実際の取引記録(45件のうちの1件): https://solscan.io/tx/2cQV2JiRzKkCXD9AC5rfv6WpLbX9ZzfVZwURjDXWdF6X6ccHd6PdS9JxHV9SDBHbwMJL3RNXTmy2wrw7Zn75ue7J (全てをまとめたものは冒頭のリンクから)
なぜサクラの可能性を疑っているかというと、これらのウォレットは全て事前に運営サイドと考えられるウォレットから少額の別銘柄コインを受け取っていたからです。
ほかのことに全く使われていないウォレットが、あからさまにダミーだと思われることを避けようとしたのかもしれません。
次に彼らは、投資家を安心させるための「見せ板」を用意しました。 総発行量(10億枚)の20%にあたる2億枚を、「マルチシグ」と呼ばれる強固なセキュリティの金庫ウォレットに移動させたのです。
これは投資家に対し「運営の保有分は鍵のかかった金庫にあるから、すぐに売り叩かれる心配はないですよ」とアピールするためのものです。しかし実際には、この金庫は単なる「おとり」でした。
【オンチェーンの証拠データ】
日時: 2026年2月25日 07:38 (UTC)
操作元: 中継ウォレット(4QaVAtQ...)から金庫(Eu3ZE6Q...)へ
事実: 2億枚のトークンが移され、現在も全く動いていません。暴落の原因はこの金庫ではなく、「裏ルート」にありました。
表向きには「分散されていて、運営もガチホ(長期保有)している」ように見せかけながら、運営は全く別のアドレスを使って、一般投資家が買っている裏で大量のトークンを売り捌いていました。
一気に売ると価格が暴落してバレてしまうため、数万枚〜数十万枚という単位に小分けにして、何日にもわたって何十回も売り続けるという非常に狡猾な手口を使っています。
【オンチェーンの証拠データ】
実行者ウォレット: AhGdBZ6... など複数
事実: 以下のように、機械的かつ継続的に売却(SOLへの換金)が行われています。
02-25 12:46:約23.4万枚 売却 …以降も継続
ここまでの話だと「運営が売ったのではなく、たまたま初期にたくさん買った部外者が売ったのでは?」という言い逃れができてしまいます。
しかし、実行犯たちの「活動資金(手数料)の出所」と「最終的な利益の行き先」を追跡したところ、非常に計画的な行動が見えてきました。 実行犯たちは、身元がバレにくい海外の巨大な仮想通貨取引所(Gate.ioなど)を経由して活動資金を用意し、数千万〜億円単位の利益を出した後、再び同じ取引所に資金を送金して「現金化(利確)」して逃亡していたのです。
【オンチェーンの証拠データ(逃れられない資金ループ)】
取引所(Gate.io)と思われるアドレス: u6PJ8DtQuPFnfmwHbGFULQ4u4EgjDiyYKjVEsynXq2w
始まり(資金提供): 活動開始の数時間前に、海外取引所のウォレット(u6PJ8...) から売却実行者(AhGdB...) へガス代(約27 SOL)が引き出され、セットアップ完了。
終わり(利益回収・逃亡): 実行者たちが市場で売って得た利益(SOL)が、集金所(5sezVds...)を経由して、再び 取引所(u6PJ8...) へと送金され、現金化されている。
2/26 換金目的の送金:約 1,038 SOL
2/28 換金目的の送金:約 214 SOL
3/2(暴落日)換金目的の送金:約 257 SOL
単なるパニック売りであれば、複数の別々のアドレスが同じ集金所を経由して、計画的に取引所へ資金を逃すような一糸乱れぬ動きにはなりません。身元を隠すために取引所を出し入れに使っている点からも、計画的に見えます。
ただし、あくまで暗号資産の流れを追跡したに過ぎないため、そこにどんな意図があったのかや悪意の有無などは私にはわかりません。
資金は海外の大手取引所(Gate.io)に送金されたことが確認できました。
ここまでが私個人による追跡の限界でしたが、
これはつまり、捜査機関や弁護士を通じて事件性が認められるようなことがあれば、情報開示請求を行えば取引所のKYC(本人確認)情報から実行犯の身元を特定できる状態にあるということでもあります。
私にはこう見えました。
事前にダミー口座を大量に用意して人気を偽装し
表向きは「売らない」というポーズをとりながら
裏で何十回にも分けてトークンを売り捌き
最終的に海外取引所を経由して数千万〜億円単位の利益を換金し、逃亡を図った
最初から最後まで、売り抜けることを前提に設計された悪質なスキームだったのではないかと疑っております。
仮想通貨への投資は自己責任と言われますが、公開されたブロックチェーンのデータは嘘をつきません。
しかしながらそれを確認するのはちょっと骨が折れたのは確かなので、今後のこの世界の発展に期待という段階ですかね。
このような手口が存在することを考慮し、甘い言葉や見せかけのデータに騙されないよう注意が必要かと思います。
追記があるんですが、こちら用に成形し直すのがたいへんなので申し訳ありませんがもし気になる方がいらっしゃればこちらへ










