はじめまして。レディー・ガガです。
今日は初めて読書感想文?を公に晒してみようという試みです。
お付き合いいただけましたら幸いです。
この読書感想文の斬新なところは、
ほぼ読むための準備で終わります。
日本史上で最も好きな人はと聞かれれば、
大久保利通がその一人です。
先日「西郷の首」という本を見つけました。
ただならぬタイトルだったので気になって少し調べてみたところ、
大久保利通がテロリストの手によって命を堕とす、いわゆる紀尾井坂の変に行き着くお話だそうです。
その主犯格の男、島田一郎と、その幼少時代からの竹馬の友、千田文次郎の物語。
文次郎は西南戦争後に、西郷の首を拾った男だとのこと。
竹馬の友といえば、
大久保利通と西郷隆盛も日本史上においてその代表格と言えますが、大久保利通を殺した男と、西郷隆盛の首を拾った男もまた竹馬の友であったと言うのは、なんとも運命的。
ご存知の通り、大久保と西郷は互いに協力して明治維新を成し、その後辛い決別を果たします。
一郎と文次郎もまた辛い決別を果たすそうです。
これは実に興味深いと言う事で、
少し前にALISの記事で軽く触れたコンテナ物語もまだ読み終わっていませんが、少し置いておくことにし、まずは「西郷の首」を読み始めることにしました。
その前に、
私自身の大久保利通に対する想いをハッキリさせておきたいと思います。
そのためのものでありますので、以降、細かい情報を調べ直すことはしてませんし、多分に主観的な解釈であるために史実と大きく異なる点が多々あるであろうことを予めお伝えしておきます。
大河ドラマ「せごどん」を見て、
大久保利通のことを、ある時を境にダークサイドに堕ちた大悪漢という風に感じた人が多いらしいですね。
(私はせごどんを見ないのでなぜそう見えるのか理解してませんが)
賛否両論あるものの、
大久保利通はどちらかと言うと嫌われ者として扱われる事が多い気がします。
しかし、私個人的には、当時のロンドンタイムスと同様、
「大久保利通氏の死は日本国の不幸」であったと考えているので、
はっきり言って島田一郎のことは許しがたく思っています。
アンチ大久保の日本代表、紀尾井坂の変主犯格の島田一郎らが書き遺した斬奸状をみると
1.国会も憲法も開設せず、民権を抑圧している
2.法令の朝令暮改が激しく、また官吏の登用に情実・コネが使われている
3.不要な土木事業・建築により、国費を無駄使いしている
4.国を思う志士を排斥して、内乱を引き起こした
5.外国との条約改正を遂行せず、国威を貶めている
とのこと。
これに対し、勝手に大久保利通の気持ちになってひとつずつ反論していく事が、私の中の大久保像をハッキリさせるのにちょうどよさそうに思ったのでやってみます。
以下、大久保ごっこ(読み返すと超キモい)
昨日まで民権なんて言葉すら知らなかった奴らの唱える踊り念仏のような民権にはまだ国を任せられない。
まずは強く賢くなってもらうための地盤と時間が必要だ。
馬鹿を集めて扇動し、それを民意だと?
それは大勢のバカが叫ぶ戯言だ。
このことはお前らのボスの板垣も納得させた上で、将来の国会設置に向け、準備段階として元老院や地方官会議等々作った。
これはお前らのために用意した地盤だ。伊藤や木戸にも聞いてみろ。
そしてコレは俺が死んだ後の結果論だが、
貴様らのような阿呆が考えたふりをして勢いで作った憲法とやらに関していえば、
その内容の正義か不正義かは置いておくにしても、結果として西洋に大敗を喫し、西洋に勝手に作り替えられ、以降永きに渡り呪いとしてこの国に災いすることになったわけだ。
(あくまで明治時代の人、大久保利通の気持ちになってみています。あの状況下でギリギリのラインで現在の日本国憲法を押し通した当時の政治家、法律家は本当に偉いと思っています。誤解のないよう。九条万歳!)
とにかく馬鹿にグランドデザインは無理なんだ。まずはこっちで叩き台を作るから10年待て。
その間に少しでも賢く成れ。勉強しろ!
それから建設的なハナシをしようや。な?
あのな。今はクーデター直後だぞ?
しかも俺達が多くの派閥を無理矢理ひとつに束ねてなんとか成し遂げたクーデターだ。
薩長土肥の藩でも個人でも思惑が全く違う。全てが正攻法でまとまると思うな。
木戸や勝ら、それなりのグランドデザインを見据えた人間相手なら、多少向いている方向が違おうが話し合って双方の知見を修正し合う価値もある。
しかし、お前らみたいに大儀大儀と言いながら自藩や自身の利益のことばかり考えてる連中が山ほどいるんだ。
脳みそが筋肉と私欲と妬みでできているような連中だ。
そんなお前らではそもそも慶喜を追い堕とすこともできなかっただろう?
とにかく信用のできん連中だらけだ。今はまだ信頼できる人間にしか任せられん!
今はそう言う馬鹿をまともな人間に育て直さねばならん。
まずは少しでも賢く成れ!勉強しろ!でなきゃ働け!
要らなくなった戦闘員のお前らをタダ飯喰らいにしておくことはできないんだよ!
そのために仕事を与えてやってんだ!
しかも、俺の私財を投じてまでだ!文句言ってないで仕事しろ!
私財といったが、それも俺が功利を貪って得たものではない。借金だ。
死んでから聞いたが、俺にその金を貸してくれた人たちは俺の死後それを取り立てにこなかったらしい。
俺がそれを何のために使うと知っていたからだ。
貴様らが一円もこの国のためにならない自己満足のための人殺し遊びをしている中で、
貴様らが大嫌いな金持ちは、この国のために汗水垂らして働き、その私財をこの国のために投資してくれたのだ。
何とためかといえば、例えば貴様らのような馬鹿者を少しでも賢くするための学校を作るためだ!
投資してくれた彼らこそこの国のことを本当に思う志士と言えよう。彼らには頭が上がらない。
結局褒美が欲しいという話か?
明治維新は戦国時代の侵略戦争とは違う。
尾張人が朝倉を滅ぼせば加賀が手に入ったかもしれないが、日本人が日本を奪ったって元々日本にあったものしかここにはないんだよ。
むしろ俺たちがこれまでの戦闘でイギリスから借りた金、旧幕軍がフランスから借りた金、
両軍の借金を背負ってスタートしているんだよ明治政府は。
畜生、慶喜の野郎は結局この借金に首が回らなくなって俺たちに政権ごと投げて寄越したんじゃないかとすら思える。
前置きが長くなったが、つまりこういうことだ。
戦闘員などというもう要らん連中に与えるポジションや知行地、恩賞などは当然ない!
そもそも君たちは大儀のために命を燃やしていたのではなかったかね?
(俺達が半ば詐欺的に貴様らを維新に参加させたわけだが、それについても言いたいことはある。が、ややこしいのでここでは置いておく)
確かに、島津家を想って戦ったにすぎない我が薩摩藩の戦闘員には申し訳ないと想っている。
そこには薩摩人の俺と西郷が心を鬼にしてあたった。
西郷が連中の憂さ晴らしに最後まで付き合ってやり、俺が責任を持ってそれを屠った。
...く....せごどぉおおん(涙)
さて、たしか君たちは国を想う志士とかいう連中ではなかったかね?
本当に国を想うなら不要となった戦闘員諸君はさっさと身を引いて、今この国に必要な仕事をしてくれないかね。
事は成った。戦闘員の役目は終わった!解散しろ!勉強して新しい国家の礎となれ!
まず、客観的に見て、現在の日本とにかく実力がない。
そしてこれは必要な事だったので謝る気はないが、
我々が起こしたクーデターによって国力は疲弊しきっているんだ。
(ここで言う我々には貴様らも含んで言っている事は理解できてるか?)
だからこそ、まずは我々がこの疲弊した国力を立て直す必要がある。
(今度の我々には貴様らは含んでいない。戦闘員はもう要らん。政治家は要る。)
今まさに国内を作り直してナメられない国にしようとしているところだ。
さっきお前が文句を言っていた不要な土木事業・建築ってものもそれに必要なんだ。
物事には順序ってものがある。わがままばかり言っていないで少しは協力してくれ。
言いたい事はそれだけか?
台湾出兵や江藤新平の件をつつかれればこちもそれなりの態度で議論する用意もあったのだが、
あまりにも子供じみている。話にならん。タバコよこせ。
以上、大久保ごっこ。
なるほど、
やはり私はかなりの大久保びいきのようです。
思いつくままに感情的に書き連ねたので、自分で読み返してみても実に曲解が多いし、文章がキモくて支離滅裂です読みづらい。
とにかくハッキリしたのは、私はとにかく大久保を擁護したいらしいですね。
そんな私が「西郷の首」を読むとどうなるのだろう。
実に興味深い。
「バカ言ってんじゃないよ」
「それはスジが通らんだろう」
と島田一郎への否定的な気持ちで読み進めるに違いない。
むしろ否定材料を揃えるためにこの本を手に取ったと言っても過言ではない。
さて、憎き島田一郎とはどんな人間であろうか。
読み始めてまだ3分の1程度ですが、
私は泣いています。
なんて切ない、いい話だ。