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WTO(世界貿易機関)から今年のワールド・トレード・レポートが発表されました。リップルどうなる?

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  • kurumakun
  • 2018/10/09 08:51
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世界貿易機構(WTO)が毎年恒例のワールド・トレード・レポートを発表しましたね。

今年のレポートにはブロックチェーンのことや、仮想通貨のことについて言及しており、これは今までになかったことでした。

今回のレポートにおいては、その記事を書く人のとらえ方によって少し内容が違っています。

1)Cointelegraph Japanの記事ではWTOは、ビザカードなどと比べてビットコインやイーサリアムの取引スピードが遅いなどスケーラビリティ(規模の拡大)の問題や、ブロックチェーンが広がるにはまだまだ超えていかないといけない課題がたくさんあると指摘していますが、ブロックチェーン技術は2030年までに3兆ドルの価値を生み出すかもしれないという研究を引用しています。

更に、リップル(XRP)については、分散型のプラットフォームを使ってコルレス銀行(外貨送金の中継地点となる金融機関)システムを回避するという野心を持っていると紹介しています。銀行に対して、コルレス銀行を経由せずに数秒で両替を可能にさせてコストもほとんどかからないと解説。すでに100以上の銀行と金融機関と提携したが、大規模な運営はまだと指摘し、まだ銀行は実験段階にあるようだと伝えています。

これらのことから推測できることは、仮想通貨は規制をしっかりとかけて技術を広げることで莫大な資金が動く可能性があり、リップルに関してやろうとしていることは大きく、多くの金融機関と提携はしているがまだまだ実験段階の状態だということです。


次に、

2)THE DAYLY HODLの記事では世界貿易機関(WTO)は、ブロックチェーン技術、特にリップルが世界の金融システムに劇的かつ破壊的な影響を与える可能性があると述べています。



これはかなりのリップル派の人が書いた記事のような気がします。冒頭の文章に『リップルが世界の金融システムに劇的かつ破壊的な影響を与える可能性がある』と言っているところがそう感じました。


で、実際のワールド・トレード・レポートはというと、下にリンク貼っておきます。


ワールド・トレード・レポート


236ページもあり全部読むにはかなりの気合がいります。

私は全部読めませんでしたので、Bitcoin、Rippleで検索をかけて、その部分だけ読んでみました。

ちなみにBitcoinで6件、Rippleで1件引っかかりましたが、リップルに関してはTHE DAYLY HODLの記事に書いていたような『ブロックチェーン技術、特にリップルが世界の金融システムに劇的かつ破壊的な影響を与える可能性がある』の部分はgoogle翻訳で翻訳してみたところでは、どこに書いているのか見つかりませんでした。

私個人としては、Cointelegraph Japanの記事のほうがレポートどおりにまとめているのかなぁって感じました。

しかし今回のレポートにおいて、ブロックチェーンに関することが結構な量で載っており、WTO(世界貿易機構)は、これからの時代はブロックチェーンがどんどん世界中に広がっていくとことを予想していることがよく分かりました。

これはとても大きなことですよね。

で、金融業における部分としては、


『Currently, the issuance, verification and endorsement of letters of credit is still a very labourand paper-intensive process, employing a large number of people in the trade finance industry. One of the largest banks specialized in global trade transactions reviews up to 100 million trade documents per year, which are necessary to validate letters of credit. Over the past few decades, consortia of banks have invested massively in software-driven projects aimed at developing platforms to digitalize payments and information, but little has been done until recently to digitalize the transactions themselves. Distributed ledger technology, which enables the transfer of assets in a secure manner, while increasing traceability and the potential speed of transactions, seems to open new opportunities in this respect and is viewed with hope by an industry eager to gain on processing costs, functionality and security in financial and payment transactions related to trade. Given the very large flows involved in trade finance, proofs of concepts using blockchain technology are being developed and tested in all dimensions of existing transactions. Some of them are yielding promising results in terms of increased efficiency and reduced costs.』


日本語訳)

現在、信用状の発行、検証、承認は、依然として非常に労力のかかる紙集約的なプロセスであり、貿易金融業界では多くの人々を雇用しています。世界的な貿易取引を専門とする最大の銀行の1つは、信用状を検証するために必要な年間最大1億件の貿易文書を審査します。過去数十年にわたり、銀行のコンソーシアムは、支払いや情報をデジタル化するプラットフォームの開発を目的としたソフトウェア主導のプロジェクトに多額の投資を行ってきましたが、最近まで取引そのものをデジタル化することはほとんどありませんでした。トレーサビリティとトランザクションの潜在的可能性を高めながら、資産の安全な転送を可能にする分散型元帳技術は、この点で新たな機会を提供するようであり、処理コスト、機能性および貿易に関連する金融取引および支払取引のセキュリティ。貿易金融に関わる非常に大きな流れを考えると、既存の取引のすべての次元でブロックチェーン技術を使用した概念証明が開発され、テストされています。そのうちのいくつかは効率の向上とコストの削減の点で有望な結果をもたらしています。


この部分がリップルのやっていることなのかなと思います。とても良いことを書いてはいるのですが、その後の文章で、


『Experiments and proofs of concepts have been ongoing for several years, but doubts remain about whether the technology is best suited for trade finance transactions. Currently, compliance of documents with International Chamber of Commerce (ICC) rules – the ICC currently provides for the legal and professional rules standardizing letters of credit and other trade finance instruments internationally – leads to automatic provision of a letter of credit with legal obligor status, with the Society for Worldwide Interbank Financial Telecommunication (SWIFT) providing the payment channel to do so. By contrast, under blockchain transaction technology, there is still considerable uncertainty regarding the professional and legal standards applying to trade finance transactions, for example: who has liability at what point of the transfer of data and payment; when is obligor status confirmed; and who are the recourse authorities. Ensuring the interoperability of various blockchain platforms is another challenge.』


日本語訳)

数年にわたり実験や概念の証明が進んでいますが、技術が貿易金融取引に最適かどうかについては疑問が残っています。現在、国際商工会議所(ICC)規則に準拠した書類のコンプライアンス - ICCは現在、信用状およびその他の貿易金融商品を国際的に標準化する法律および専門規則を規定しており、法的債務者ステータス、 Worldwide Interbank Financial Telecommunication(SWIFT)がこれを行うための決済チャネルを提供しています。対照的に、ブロックチェーン取引技術の下では、貿易金融取引に適用される専門的および法的基準について、依然としてかなりの不確実性が存在する。例えば、誰がデータ転送と支払いのどの時点で責任を負うか。債務者ステータスが確認されたとき。償還当局は誰ですか?さまざまなブロックチェーンプラットフォームの相互運用性を確保することは、別の課題です。


と書いており、責任問題等の課題がクリアできないと、ブロックチェーンを使った貿易や国際送金は現状では最適な方法ではないと言っています。


まとめ)

ここからは私の私見になりますが、このような問題がまだまだあることは分かってはいるけれど、それでもそのシステムを変えようと、リップルはとてつもない開発費を現在まで投入しているのです。そして、世界で150以上の銀行がリップルネットに加入しているし、現在も週2行がリップルネットに加入しているとも言われています。

これはもう引き返すことが出来ない状態に突入していることは誰が見ても明らかです。

なので、『やっぱり駄目だったので、リップルネットワークは使いません』となる可能性はとても低いのではないかと思います。

現在のXRPの価格は54.3円です。(10/9(火)17.30 ビットバンクの価格)

短期で見るのではなく、中・長期的にどうなっていくのかを見ていきたいですね。

最後まで読んでいただきありがとうございました。

私の書いた別記事はこちらから見ることが出来ます。

公開日:2018/10/09
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  • kurumakun
  • @kurumakun
おもに自分がやりたいことにどんどんチャレンジしていったことを記事にしていこうと思います

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