ボクが「旧帝受験生専門講師」になったワケ
塾を始めて10年も経過すると、授業を2回か3回すればその中学生の子が上位5%の四日市高校に合格できるのか、上位15%の桑名高校に合格できるのか、判断がつくようになってしまった。高校生の子も同様で、授業をすればその生徒が旧帝に合格できる子か否かが分かるようになってしまった。的中率は8割ほどで絶対ではないが。
勉強ができる子の親が金持ちである確率が高い。それは、東大生の親の平均収入が全体の平均収入よりはるかに高い事実を見ても分かる。
東京大学の「学生生活実態調査」(2018年)によれば、東大生の親の6割以上が年収950万円以上あるそうです。 これは、日本の世帯年収の平均額が550万円程度であることを鑑みると、大変高い数値であることは間違いありません。
つまり、塾や予備校の経営者にとって成績優秀な子の親は金離れがよくて授業料の踏み倒しが少ないということだ(私の経験ではゼロ)。しかも、合格実績に貢献してくれるし何より授業が楽しい。真剣に勉強するからね。
私の塾は三重県の片田舎にある小さな個人塾だけど、10年連続(2022年現在)「京大合格」という状態だ(うち4名が医学科合格)。通塾生と通信生の合計です。
チャットツールが普及したので従来の「指導しっぱなし」や「添削しっぱなし」ではなく質疑応答が可能となってきた。私は京大受験生や旧帝・国立大医学部受験生専用の英作文・和訳の添削というニッチなマーケットで生きているのでマスコミは使わない。大規模塾とそこで競争しても勝てるわけがない。
だから、YouTube やアメブロといったSNSだけで「京大受験生の英作文を添削します」と、広報した。すると、アメブロのフォロワーが1000名を超えて、ココナラの英作文では一番多い依頼実績ではないのかな。
目立ってきたので「私の京大合格作戦」(エール出版)でも2020年度版から2022年度版まで3年連続で掲載されることになった。
私は名古屋の大規模塾で講師をさせてもらっていた時期がある。名古屋大学卒で、アメリカで中学教師をしていたし、英検1級や通訳ガイドの国家試験に合格しているので雇ってもらえたわけです。40人講師の中で生徒のアンケートで2番になったこともあります。
しかし、しばらくすると失望することが多くなった。それは、新卒のリーゼントで派手なポロシャツ姿の講師を塾長が高く評価していたからです。もちろん、それは生徒の支持が高いからです。私は、そんな生徒たちにも絶望したんです。
最近は更にエスカレートして塾や予備校の広告には「無料」「成績アップ保証」など詐欺まがいのキャッチコピーが乱舞するまでになっています。私はそういう塾の講師はやめて、自分で塾を始めました。
しかし、その添削依頼者の中には私の添削に不満で
「添削は赤ペンでびっしり書いてくれるものではないんですか!?」
とか、アドバイスをすると
「たかが田舎の塾講師ごときが、何をえらっそうに!?」
というタイプの方が混じってきたのです。
私はそういう方たちと関わりを持つと自分の人生の浪費だと思うようになりました。真剣に勉強に取り組み子たちから
「英検1級と京大二次はどちらが難しいですか?」
と、尋ねられたので自分で京都大学を7回受けて実験しました。添削を研究するためZ会の「京大即応」コースを8年間続けて「六段認定証」もとりました。河合塾や駿台の京大模試も10回受けて研究しました。
その添削内容の意味は、京大、阪大、名大、国立大医学部受験生でないと理解できないことも分かりました。
なぜ、ボクが「旧帝受験生専門講師」になったか分かって頂けたでしょうか?