「ネフシュタン」(京大受験生諸君!!)
「民数記」では、エジプトを離れたイスラエル人の一行が葦の海の途中までやってきたときに、苦しみに耐えかねて不平を言った。そこで神は炎の蛇毒蛇を送ったので、かまれた人々の中から死者が出た。民がモーゼに許しを願うと、モーゼは神の言葉に従って青銅で蛇を作り旗ざおの先に掲げた。この蛇を見たものは炎の蛇にかまれても命を永らえた。
京大のボーダーは年度によって変動するけれど、他の旧帝同様「65%」程度の得点獲得率のことが多い。だから、京大受験生は7割正解をめざしていく。人によって得意不得意科目はバラバラだけれど、英語と数学が合否を決める科目になる場合が多い。
京大の英語は他の大学と出題傾向がまったく違う。ほぼ「和訳」と「英作文」で占められている。ところが、英作文には「正解」が無いので受験生は自分の解答が何点くらい取れるのか分からないので右往左往することになるのだ。
「学校の先生に聞けばいい」と思った?私も現役の高校生の頃はそう思っていた。でも、自分が名古屋大学の「教育学部」を卒業して教えられる側から教える側になって学校の先生では指導がムリだと分かった。
高校の英語の先生のうち英検準1級に合格している先生は半数くらいなのだ。詳細を発表すると、学校の先生の立場が危うくなるので隠してあるけれど「準1級以上」のどのくらいが1級レベルなんだろう?普通に考えて1割ほどかな。いずれにせよ、高校の英語の先生の中で、英検1級レベルの先生は数パーセントしかいない。
それは、生徒も分かっていて
「あの先生は〇〇大卒なんだって」
という情報はすぐに拡散する。言わないけど『だから、京大受験生の指導はムリ』と思っているわけだ。
では、どうするかというと経済的に恵まれている子は予備校や塾に行く。お金に余裕のない子は赤本や青本を利用する。では、予備校や塾講師は信用できるのかな?赤本や青本は?
よく
「うちの塾の先生は京大卒だから大丈夫」
と言う生徒がいる。そうかな?京大のボーダーは先に書いたように65%程度の得点率。合格者の平均は70%くらいだよ。これでは、8割をめざす医学部受験生の指導はムリだし合格レベルの生徒と同じくらいの英語力しかないことになる。
私は現実に、Fラン大卒の講師が京大受験生を指導しているのを見たことがある。英検準1級の講師が、帰国子女で英検1級合格済みの生徒を指導しているのを見たことがある。
そもそも英検1級と京大二次のどちらが難しいのか?問題がまったく違うから比較した人はいないのではないかな?予備校や塾は「難関大合格」をめざしていて英検1級合格が目標じゃない。英検1級合格をめざすのは、予備校や塾ではなくてECCのような英会話教室でしょ?
それで、私はアメリカから帰国後にTOEIC、英検1級、通訳ガイドの国家試験などを受けてみた。そして、京大も7回受けて
「アメリカ帰りの英検1級講師だと、京大二次で何点取れるのか?」
という疑問に決着をつけた。
平成18年、20年( 文学部 )正解率の平均 66% (受験英語)
平成21年、22年(教育学部)正解率の平均 76% (資格英語)
平成24年、25年(総合人間)正解率の平均 79%(ネイティブ英語)
そして、10年間チャットツールを用いて京大二次で高得点を取る方法を生徒に教えた。その結果、10年間連続で京大合格者がでた(うち4名は医学科合格)。それで、
「赤本や青本の解答は8割にはとどかない」
と確信した。京大の採点方法と模試の採点基準も違うと確信した。
河合塾、駿台、東進、代ゼミなどの“模範解答”はバラバラ。バラバラということは優劣が付けられるということ。それに、京都大学の最高得点は合計点しか分からないけど8割ほどらしい。
とすると、河合塾やZ会の模範解答どおりに書いても満点なんてありえず、8割程度が限界だと、すぐ分かる。上記のデータを見れば学校で教える「受験英語」や、英会話学校で教える「資格英語」は高得点を望めない。ネイティブが使っている英語のように書かないと8割は望めない。
ところが、私がこの事実を教えても生徒の多くは
「学校の先生の言うことと違う!」
とか
「赤本の説明と違う!」
と、耳を貸してもらえないのが現実。
そんな人は勝手にすればいいので、私は相手にしない。モーゼの昔から神の言葉を信用しないで命を落とす人は必ずいる。神様も予言者モーゼも、そんな人たちが死んでいくのを傍観していた。
神様は人間の自由意思を尊重されるので、強制はしないのです。