長期休暇の提出課題を、塾・市販教材に「丸投げ」
これは、新・学習指導要領が導入される前から私が感じてきたことですが、近年、そもそも学校の教師の指導力自体が疑わしくなっています。 昨年も、中学3年生の夏休みの課題を記したある中学校のプリントを見せてもらい、私は驚きました。「塾に通っている生徒は塾のワークを1冊、通っていない生徒は市販のワーク(自由選択)を1冊やって提出する」と書かれていたからです。これでは、塾や生徒の自主学習に丸投げもいいところです。(大坪智幸)
私たちが学生の頃は「三尺下がって師の影を踏まず」まではいきませんが、それでも教師はある程度尊敬されていました。私が最初に教師に疑問を持ったのは、同級生で教師になった子たちを知った時のことでした。中学生時代に成績が中の上くらいの子たちで、高校は四日市高校には合格できないレベルの子たちでした。
その後、塾講師になって指導をし始めると教え子たちの志望学部が分かり、どういう職業に就いたかも分かってきました。やはりトップレベルの子たちは四日市高校から旧帝などの難関大に合格していき医者や弁護士、公認会計士、研究者になっていくのですが、教師になったのは中学・高校時代にそれほど成績のよくない子たちでした。
自分自身、教育学部卒なのですが、優秀だった子たちは教師になっていません。
ですから、上記のような記事を見ても驚きは無く「やっぱり」と思うだけです。今も、優秀な子たちは「教師になりたい」とは言いません。「教師には絶対になりたくない!」と言う子は大勢います。京大、阪大、名大や国立大医学部受験生の指導が多いのですが、そういう子たちは
「あの先生は〇〇大卒だから、質問しても仕方ない」
と、よく言います。
だから、私は“部活の自由化”が喫緊の課題だと思うのです。意欲的で有能な生徒には、学校は「役に立たない場所」なのです。“浮きこぼれ”と呼ばれています。こういう子たちは、学校が終了したら自由にさせてやって欲しい。授業や宿題などのような、自分のレベルに合わない勉強を強制しないでやって欲しい。「部活は強制だ!」と言って、彼らの自由意志を否定しないでやって欲しい。
佐藤圭司
将棋の藤井聡太竜王(19)=王位、叡王、棋聖と合わせ四冠=の師匠、杉本昌隆八段(53)が公式戦通算600勝を達成した。所属する日本将棋連盟関西本部(大阪市)が31日に発表した。600勝達成は57人目で、将棋栄誉賞が贈られる。
藤井聡太さんの師匠である杉本昌隆さんは、いつも笑顔で弟子の活躍を見守っていてエライですよね。強制的に「毎日オレの指導を受けろ!」なんて言うはずがない。将棋栄誉賞を受けるくらいの実力者でも、それだけ謙虚なんです。
教師はどうでしょう?私の勤務した塾の中には、名大を落ちた塾講師が「名大必勝クラス」の担当をしていたり、英検準1級なのに英検準1級に合格している高校生を教えたりしていました。
テニスをやったことのない、テニス部顧問なんて学校にはたくさんいる。
おかしいですよね。
変なプライドを捨てて
「私には指導は無理です」
と認めて、解放してやって欲しい。それが、ひいては日本全体の発展につながります!