首都圏のある中学校教師は「協同授業は結局『ただ乗り』問題を誘発するが、上位圏生徒は貢献した努力に比べて評価されないと考えて学習動力を失い、下位圏生徒は参加しなくても済むと考えて学業達成が落ちる可能性がある」と指摘した。
ここ三重県は「日教組」の影響が強く、班学習という授業形態が定着している。机を5つかためて並べ、勉強のできない子をみんなで教えあうという授業形態だ。日本は伝統的にチームプレーを称賛する文化なので「みんなで」「教えあう」という言葉に弱い。
しかし、良いことばかりではない。私の指導させてもらっている生徒の中には
「先生の助手を無料でやらされている!」
と考える子もいるし、
「粗暴な生徒とは距離を置きたいのに強制的に隣に座らされる」
と、不平を言う子もいる。
全国学力テストの結果を見ても、三重県はパッとしない。この学習方法が生徒全体の学力アップにつながっているという科学的根拠はない。左翼的思想をお持ちの先生方の自己満足にすぎないのが現実ではなかろうか。
自分勝手な理想論ではなく、科学的な根拠にもとづいた議論をしないと頭脳の流失は続き人材が払底し日本企業が外国企業の負かされる現状を変えられないですよ。私などが主張しても耳を貸してもらえそうにないので、天才の言葉を借ります。
You cannot teach a man anything, you can only help him find it within himself. - Galileo Galilei(ガリレオ・ガリレイ)
人にものを教えることはできない。みずから気づく手助けができるだけだ。
中学生や高校生の指導にあたった人は、このガリレオの言葉の意味が分かるはずだ。受験指導という狭い範囲での話にしぼっても、できることは頑張っている子の手助けくらいしかできない。授業を聞いていれば自然と学力が上がると思っているレベルの子では教えるなんてできない。
ヤル気のない生徒、不良少年・少女が1年以内に東大や慶応に合格できる「ドラゴン桜」「ビリギャル」なんて夢物語だけれど、現実を見たくない多くの人が支持するからどうにもならない。