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プランナーは遊技機プレイヤーの夢を見るか?(5)

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  • lastcowboy
  • 2019/04/16 02:28

【某巨大ロボットアニメの企画とクーデター】

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遊技機を会社で作り始めて2年が経ったある日。

会社が突然分裂します。

元々ゲーム会社だったのですが、この2年間ほとんどゲームを作らず

遊技機ばかり作っていたのが、親会社からNGが出たためです。

 

親会社(大手ゲーム会社)にしてみたら

新しいゲームの可能性を考えて作った会社が、企画を出さずに

遊技機ばかり作っていたんですから、怒りますよね。

 

ただ勘違いしないで頂きたいのが、自分含め企画チームは

ゲームの企画書は出し続けていました

自分も半年間の間に、4つほどゲームの企画書を、

土日に出社して描いていました。

 

そして結果、2003年の5月に会社の遊技機チームは実質解散してしまいます。

A:ゲーム開発を続けたい人たちは残留。

B:遊技機開発の主要メンバーだった人達(役員含む)は独立。

C:それ以外の遊技機開発メンバーは大手遊技機関連の子会社に転職。

自分は契約上ゲーム開発者として残る事ができませんでした。

 

で、自分は結果としてCに行くことになりました。

実はBのメンバー(上司のプロデューサー)からも誘われていたのですが

飲みの席で誘われていたのですが、酔っぱらってしまい覚えていなかったというw

 

まぁCもそのままダイレクトに転職したわけではなく、別の会社に転職し

その会社からの出向先が、たまたまCの会社でしたw

(転職関連の話は、また機会を作って書きます)

 

さて、そのCの会社は、当時親会社が遊技機関連ではイケイケの会社でした。

その会社が取ってくる版権を吟味して、遊技機の企画書に起こして開発に繋げる。

ないしはメーカーに提案するというものでした。

 

当時(2003年)はまだまだ市場に出る遊技機はオリジナル企画とIP(版権)企画は

50対50の割合で、今考えるとちょうどいいバランスだったと思います。

版権ものもあり、新しいゲーム性(見せ方)はオリジナルで行う。

スペックはほぼ統一されており(多少の出球性能の違いはあれど)

その中で、ユーザーを飽きさせない様々なゲーム性が考案されました

 

実際ROM容量が少なかったので、IPものを使用しても

そこまでアニメ等の演出ムービーを入れことはできないですし。

ただ見栄えはかなり良くなりました。

 

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2003年発売の機種の一例。版権ものやオリジナルもの等、バリエーション豊かな時代でした。

その中で、特に版権に目を付けた親会社は、多くの版権を押さえていました。

 

リストの中で自分が「これは行ける!」と思ったものが、

某巨大ロボットものでした。

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※画像はあくまでも同じ時期に出た類似遊技機という事でのイメージです(多分w)

もちろんアニメは何回も見ており、その内容の謎の部分の考察も

自分なりに行っていたので(ただ凄く好き!というわけではなかったです

若いプランナーの子と上司の3人で、3日程で企画をまとめました。

 

この時は、前の会社と違い、比較的のんびりしたスケジュールだったので

ぶっちゃけ、アニメのDVDを流しつつ、さらにお酒を飲みながら

「あのシーンはスーパーリーチの信頼度の熱い部分で使うべきだ」

「このシーンをメッセージ予告にしよう」

という、今では考えられない、ぬる~い企画作成でしたw

 

もちろんこの時、あんなにシリーズ化されるとは夢にも思いませんでしたが。

 

そして、その後企画だけではなく、機種開発そのものを社内で

行う事になり、自分がチーフディレクターに任命されます。

給与も前の会社の倍近くになりました。

 

ところが、ここで自分の中で大きな落とし穴が待っていました。

・前の会社より給与が上がった

・業界入って2年半の自分がチーフディレクター

・自分の仕事を叱咤する上司や先輩がいない。

等々あり、今考えると

「すごく調子に乗っていた(悪い意味で)」

と思います。

 

やるべき仕事ではなく、やりたい仕事を優先させた。

仕様書作りが遅れた。

前の会社のやり方をそのまま継承して進めた部分もあり

開発者を縛り過ぎた。

 

結果…チームの女性デザイナーとプログラマーから

クーデターを起こされてしまいます。

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女性デザイナーだからといって「ポロリ」は無かったですよw

 

今考えると、本当に自分が悪い部分が多かったです。

完全に天狗になっていたと思います。

ただこの時の自分の中での大きな失敗「天狗になった恐ろしさ」が

自分の中で消化吸収されていき、自分の心の形成にまで繋がります。

 

そして、プロジェクトを途中で外され…。

居場所を見失った自分は、再び同業内で転職する事にしました。

 

※次回【突然の倒産と遠距離通勤】に続く…)

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ベンチャー企業CEO/VR Contents Executive Producer/Gaming Visual Producer & Director/地方創生請負人/ナレーター/ネコ好き

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