長びくと地味に辛い、しゃっくり
意外とこれまで、その原因やメカニズムはわかっていなかったそうです
身近な問題だけに、様々な民間療法もありますが、メカニズムがわからなければ、どれが有効な対処かはわかりません
そんな厄介なしゃっくりが治るメカニズムを、日本の医師が発見したそうです、ありがたや
発見してくれたのは、福岡県久留米市の聖マリア病院呼吸器外科、大渕俊朗先生とその仲間達
こちらがその論文(英語です)
CO2 retention: The key to stopping hiccups
(CO2の保持: それがしゃっくりを止める鍵)
結論だけ知りたい方のために、止め方だけ先に言うと、
ビニール袋を口に当ててスーハースーハー
すると止まるそうです
(これはガスマスク)
過呼吸の対処と同じですね
医療データベースのMSDマニュアルによると、しゃっくりの原因は以下
(2014年7月改定の参考より抜粋)
しゃっくりは、横隔膜の不随意のけいれんの後に声門が音を立てて素早く閉じることが繰り返し起こるものです
しゃっくりが発生する原因は不明ですが、呼吸筋(横隔膜を含む)をコントロールしている神経または脳の一部が刺激されることが関与しているのではないかと考えられています。
・参考、MSDマニュアル
要するに、呼吸を司る神経の突発的な異常って事ですな
2018年5月に発表された今回の論文によると、
神経の異常で変な信号が出て、横隔膜がけいれんしているらしいです
窒息状態になると、正常な呼吸を優先するように、変な信号が上書きされて、横隔膜のけいれんが抑制されるとか
窒息状態に近づくとしゃっくりが本当に止まるのか?次のような実験で確認されました
・52cm ✖️60cmのビニール袋
・しゃっくりが止まらない人
ブッチメソッドという異なる3つの再呼吸実験
①ビニール袋でスーハー
②袋に1.5cm四方の穴を開けてスーハー
③ビニール袋に酸素を入れてスーハー
いずれの場合も、動脈の二酸化炭素濃度が下がり、静脈の二酸化炭素濃度と同程度(約50mm Hg.)に達した時に、しゃっくりが止まった
パターン毎に血中の二酸化炭素濃度の変化のスピードは変わるものの、同程度の窒息状態に達した時に、横隔膜のけいれんが抑制された模様
ということで、しゃっくりが止まらない時は、コンビニとかでビニール袋をゲットしてスーハーすると良さげ
但し、夜のコンビニ前に座り込んでスーハーしてるとシンナーでトリップしてるとお巡りさんに勘違いされるかもしれないので気をつけて下さい
尚、上記のMSDマニュアルによると、ビニール袋は鼻腔にひっついてガチで窒息する事があるから、紙袋の方がおススメらしいです
この方法はこれまでも民間療法の一つとして認識はされていたものの、今回の研究でしゃっくりには、窒息による血中の二酸化炭素濃度の上昇が有効ぽいとわかったのがポイントですね
この理屈だと、袋を使わず単に息を止めるだけでもいけそうな気がします
とはいえ、個人差もありしゃっくりの原因全てがこれで解決されたわけではないようです。実験の人数も少ないようですしね
やり過ぎて、しゃっくりを止める筈が、いつのまにか鼓動ごと止まってたなんてことにならないように、くれぐれも気をつけてお試しあそばせ